小児の5%超に眩暈とバランス障害
米国で初の大規模調査、女児でわずかに多い傾向
米国立衛生研究所(NIH)2016年2月5日 (金)配信 一般内科疾患小児科疾患耳鼻咽喉科疾患
3-17歳の小児における眩暈やバランス障害の有病率は5.3%と、20人中1人に及ぶことが、米国聴覚障害・コミュニケーション障害研究所(NIDCD)の調査で分かった。この問題に関する初の全米調査の結果で、罹患率は年齢とともに上昇し、15-17歳では7.5%に達した。また、女児の有病率は5.7%と、男児の5.0%よりわずかに高かった。
米国立衛生研究所(NIH)の助成で行われ、「Journal of Pediatrics」オンライン版に1月27日掲載された報告。調査を行ったNIDCD部長で小児科医のJames F. Battey Jr.氏は、「小児では眩暈やバランス障害はかなり一般的に見られ、保護者や教育者はこの影響に注意する必要があることが分かった。児の症状に気付いた保護者は、深刻な潜在疾患がある可能性を除外するため、医師に相談すべきだろう」と述べている。
小児における眩暈およびバランス障害の有病率については5%から18%まで諸説あり、米国発の知見はなかった。このため研究班は2012年の全米健康調査(NHIS)にChild Balance Supplementの調査票を含めるかたちで調査を実施。3-17歳の児およそ1万1000人について、保護者から分析可能な回答を得た。
その結果、眩暈やバランス障害のある児では、46.0%が協調の不足、35.1%がふらつき、30.9%がバランス感覚の不足、29.0%が回転性の眩暈、25.0%が頻回の転倒、8.5%がその他の眩暈およびバランス障害があることが分かった。大半の児の症状は軽度だったが、18.6%は症状を中程度から深刻な問題であると報告していた。
症状のある児の36.0%は医師の診察を受けており、29.9%は何らかの治療を受けていた。児の症状に問題を感じているとした親では71.6%が受診させており、62.4%が治療を受けていた。
一方、潜在疾患の診断については、眩暈やバランス障害があるとした児の32.8%しか診断を受けていなかった。報告のあった眩暈やバランス障害の原因には、神経学的問題や耳の感染、頭部あるいは頸部外傷あるいは打撲、発達性運動協調障害、遺伝的素因、低血糖などの代謝障害、薬剤性障害、重篤な頭痛あるいは片頭痛、耳の奇形、視覚障害があった。
米国で初の大規模調査、女児でわずかに多い傾向
米国立衛生研究所(NIH)2016年2月5日 (金)配信 一般内科疾患小児科疾患耳鼻咽喉科疾患
3-17歳の小児における眩暈やバランス障害の有病率は5.3%と、20人中1人に及ぶことが、米国聴覚障害・コミュニケーション障害研究所(NIDCD)の調査で分かった。この問題に関する初の全米調査の結果で、罹患率は年齢とともに上昇し、15-17歳では7.5%に達した。また、女児の有病率は5.7%と、男児の5.0%よりわずかに高かった。
米国立衛生研究所(NIH)の助成で行われ、「Journal of Pediatrics」オンライン版に1月27日掲載された報告。調査を行ったNIDCD部長で小児科医のJames F. Battey Jr.氏は、「小児では眩暈やバランス障害はかなり一般的に見られ、保護者や教育者はこの影響に注意する必要があることが分かった。児の症状に気付いた保護者は、深刻な潜在疾患がある可能性を除外するため、医師に相談すべきだろう」と述べている。
小児における眩暈およびバランス障害の有病率については5%から18%まで諸説あり、米国発の知見はなかった。このため研究班は2012年の全米健康調査(NHIS)にChild Balance Supplementの調査票を含めるかたちで調査を実施。3-17歳の児およそ1万1000人について、保護者から分析可能な回答を得た。
その結果、眩暈やバランス障害のある児では、46.0%が協調の不足、35.1%がふらつき、30.9%がバランス感覚の不足、29.0%が回転性の眩暈、25.0%が頻回の転倒、8.5%がその他の眩暈およびバランス障害があることが分かった。大半の児の症状は軽度だったが、18.6%は症状を中程度から深刻な問題であると報告していた。
症状のある児の36.0%は医師の診察を受けており、29.9%は何らかの治療を受けていた。児の症状に問題を感じているとした親では71.6%が受診させており、62.4%が治療を受けていた。
一方、潜在疾患の診断については、眩暈やバランス障害があるとした児の32.8%しか診断を受けていなかった。報告のあった眩暈やバランス障害の原因には、神経学的問題や耳の感染、頭部あるいは頸部外傷あるいは打撲、発達性運動協調障害、遺伝的素因、低血糖などの代謝障害、薬剤性障害、重篤な頭痛あるいは片頭痛、耳の奇形、視覚障害があった。