スパコン「京」で創薬へ 神戸市、ソフト開発
地域 2015年2月17日(火)配信共同通信社
神戸市は16日、スーパーコンピューター「京」(同市)などを活用した創薬を推進する事業を2015年度から始めると発表した。
新薬候補となる物質の探索やシミュレーションをスパコンで進めるためのソフトを開発する人材育成に取り組みながら、25年ごろまでに製薬会社約20社にソフトを利用してもらえるようにしたいとしている。
市によると、一つの薬を開発、販売するには1千億円以上のコストと10年以上の期間がかかる。スパコンを導入することで、約200億円の削減と2~3年の期間短縮が可能という。
神戸市は4月に先端医療振興財団(同市)の研究者ら5人による専門チームを設置し、ソフトの開発に着手する予定。人件費など約4800万円を当初予算案に盛り込んだ。
市の担当者は「新しい創薬の手法として、市が進める『神戸医療産業都市』の核となる事業にしていきたい」と話した。
神戸市は16日、一般会計で7282億円となる15年度当初予算案を発表した。14年度比3%増で、5年ぶりの増額となる。市税収入は、税制改正に伴い法人市民税が減少するなど14年度に比べ22億円減少し、4年ぶりのマイナスとなった。