Mars&Jupiter

おおくぼっちの屋根裏部屋へようこそ!

ヨーゼフ・シュタルダーのフルート協奏曲変ロ長調を聴きながら片倉町から上星川まで歩く

2009-04-14 03:32:04 | 古典~現代音楽スイス編
昨日は片倉町から上星川駅まで歩きました。
途中聴いたのは1725年生まれのヨーゼフ・シュタルダーの作品。
正確にはヨーゼフ・フランツ・シャヴィエル・ドミニーク・シュタルダー。
スイスのルツェルンに生まれた作曲家のようだが、
詳しいことはCDの解説に書いていないのでわからない。
フルート協奏曲変ロ長調の作曲年代についても詳しいことはわからない。
今回聴いたCDは、グラーフのフルート、フェーバーの指揮、
ヴュルテンベルク室内管弦楽団によるものである。

第一楽章モデラートは、軽快な弦楽器の調べに乗り、
序奏が奏されたあと、独奏フルートが入ってくる。
そのフルートの奏する旋律は流れるようにさわやかで、
技巧的な部分を発揮する場面もカデンツァなどで設けられ、
グラーフの華麗な演奏技術を堪能できるCDである。
最後は冒頭の部分が再び現れて華やかに終わる。
第二楽章ラルゲットは、弦楽器がゆったりとした旋律を奏で、
雅でゆったりとした中に音楽にフルートが加わっていく。
ゆったりとした中に、フルートはカデンツァ等で、
叙情的にそして哀愁満ちた旋律を奏でたりするのがいい。
第三楽章アレグロは、前楽章とは対照的に軽快な感じで始まる。
フルートの技巧的な演奏技術をみせる場面もあるが、
バロック的な要素も残しながら、古典的な部分もあり、
そのあたりが聴いていて興味深いものである。
短いカデンツァでフルート奏者の演奏技術が披露されたあと、
最初の旋律が登場し、華麗に気品さを保ちながら終わる。
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ハンス・フーバーの交響曲第3番ハ長調作品118「英雄的」を聴きながら、二俣川から鶴ヶ峰まで歩く

2009-01-26 10:14:33 | 古典~現代音楽スイス編
昨日は、二俣川から鶴ヶ峰駅まで歩きました。
途中聴いたのは1852年生まれのフーバーの作品。
以前レコード店で交響曲全集を見つけ、
どんな作曲家なのか知らないものの興味本位で買ってみた。
今回はそのうちの一曲を聴いてみることにした。
フーバーはスイスのゾロトゥルン州生まれの作曲家である。
1870年にライプチヒ音楽院で学び、
1877年に帰国し、音楽教師として活動し、
1889年にバーゼル音楽院の教授となった。
ブラームスとの親交もあり、8つの交響曲を残している。
交響曲第3番ハ長調作品118「英雄的」は、1902年に作曲され、
同年2月9日に初演され、ドイツでも演奏され大成功をおさめた。
リヒャルト・シュトラウスに献呈されたようだ。

第一楽章「導入」アダージョ・モルトは、
雄大な自然を思わせるような交響詩風の音楽である。
彼の歌劇「世界の春」の序曲と同一のもののようで、
ワグナー風、リヒャルト・シュトラウス風な音楽である。
第ニ楽章「葬送行進曲」は、レクイエム風の曲で、
悲劇的な主題をもとに展開されるが、
曲の中間部では穏やかで明るい部分もある。
第三楽章「死の舞踏」は、スケルツォ風で、
ベルリオーズの幻想交響曲の終楽章でも引用される
グレゴリオ聖歌風の主題をもとに展開されていく。
サン=サーンスとも親交があったというからか、
中間部は明るく、楽章全体がフランス的な感じがする。
第四楽章フィナーレ、アレグロ・コン・フォコは、
最初は力強い主題と感傷的な主題をもとに展開されていく。
第三楽章の主題も再現され、絡み合っていくが、
その後鐘とオルガンが加わり壮大な感じになっていく。
そしてソプラノ独唱が入り、最後オルガンの音で静かに終わる。
スイスという地理的な部分も考えると、フーバーの作風は、
ドイツ・フランスの音楽それぞれに影響されている感じがする。
この交響曲に関しては最初の2楽章がドイツ風で、
後半の2楽章はフランス風な感じがして面白い。
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ヨアヒム・ラフのピアノ三重奏曲第1番ハ短調作品102を聴きながら二俣川から鶴ヶ峰駅まで歩く

2008-07-20 06:39:54 | 古典~現代音楽スイス編
昨日は二俣川から鶴ヶ峰駅まで歩きました。
なかなかここのところ長い距離を歩くことができない。
時間が取れないのも理由ではあるが、
昼の猛暑の中ではその勇気さえ出ることはない。
この時期は歩くとなるとどうしても朝か夕方になってしまう。
さて、昨日途中で聴いた曲は、1822年生まれのラフの作品。
ヨアヒム・ラフは交響曲編でも取り上げたが、スイスの作曲家である。
そこでドイツ・オーストリア編の中で彼については、
番外編としてとりあげてみたい。
11曲ある交響曲を含め300曲近くの作品を残し、
様々な分野の作品を残した彼は、当時教育者として活躍し、
リストに才能を認められ、作品のオーケストラーションを手助けし、
活躍していた当時は、名声をあげていたが、
現在忘れ去られていた作曲家であるが、
最近になって徐々に録音が増えてきた作曲家である。
今回聴いたピアノ三重奏曲全集のCDも世界初録音なのだから、
とりあげられる機会は少ない作曲家である。

ピアノ三重奏曲第1番ハ短調作品102は、1861年に作曲されている。
第一楽章「速く」は、ピアノから始まり弦楽器が加わり、
悲劇的な感じで始まる冒頭の主題をもとに曲は展開されていく。
シューベルトやメンデルスゾーンを思わせるような音楽だが、
劇的な部分を持ち、躍動感にあふれ、ある時は感傷的だが、
決して感傷に溺れることはなく、均衡のとれた作品である。
第二楽章「とても速く」はスケルツォ楽章で、常動曲の部分は
メンデルスゾーンの「真夏の夜の夢」の様式で書かれているようで、
それぞれの楽器がフーガ風に一つの主題を受け継いでは、
次の楽器に受け渡していく対位法的なところが印象的な曲である。
三部形式で書かれているようで、中間部は叙情的である。
第三楽章「中ぐらいの速さで、遅く」は、やさしく叙情的な、
ホ長調による崇高な賛歌に基づく主題による曲のようで、
中間部は劇的な部分を見せてくれる旋律的な音楽である。
第四楽章フィナーレ「速く、感動して」は、
ロンド・アパッショネートの楽章であり、
躍動感あふれる音楽で、ソナタ形式で書かれている。
メンデルスゾーンとも会ったことのあるラフだからか、
その時代の音楽というものを感じさせる室内楽である。
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