Mars&Jupiter

おおくぼっちの屋根裏部屋へようこそ!

カルロ・ジェズアルドの「見よ、いかに正しき者死すとも」を聴く

2019-07-09 05:12:33 | 中世・ルネサンス音楽声楽曲・合唱曲編
7月7日の日曜日は松戸のみのり台にある證誠院まで行きました。
あいにくの雨の中で、兄の一周忌がとり行われました。
つくづく1年はあっという間に過ぎるものです。
今回は1561年頃生まれたイタリアの作曲家、
カルロ・ジェズアルドの作品の中の一つ、
「見よ、いかに正しき者死すとも(Ecce quomodo moritur justus)」をとりあげる。
今回聴いたCDはフィリップ・ヘレヴェッヘ指揮、
ヨーロッパ声楽アンサンブルの演奏によるものである。
しみじみとした味わいのある合唱曲である。
各声部の重なり合いが、ルネサンス的な響きを感じさせる。
この曲は「聖週間の聖務のためのレスポンソリウム集」という
1611年に出版された宗教作品の中に含まれる作品の一つである。
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マッテオ・ダ・ペルージャの「良い結果を期待していたのに(Pour bel acueil)」を聴く

2019-06-29 17:42:08 | 中世・ルネサンス音楽声楽曲・合唱曲編
今回は15世紀から1418年頃まで活躍したイタリアの作曲家、
マッテオ・ダ・ペルージャの作品の中の一つ、
「良い結果を期待していたのに(Pour bel acueil)」をとりあげる。
今回聴いたCDはロンドン中世アンサンブルの演奏によるものである。
リュート、フィドル、コルナ(ヌ)ミューズ、テノールの4声による。
裏切られた愛の期待が淡々と歌われる。
気高い存在である女性を狂気のように愛してしまう、
その女性の魅力が多声シャンソンの形式で奏でられる。
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フィリップ・デ・モンテの「わたしを見逃してください、主よ」を聴く

2019-06-02 21:00:35 | 中世・ルネサンス音楽声楽曲・合唱曲編
今回は1521年に生まれたネーデルラントの作曲家、
フィリップ・デ・モンテの作品を取り上げる。
曲は「わたしを見逃してください、主よ(Parce mihi,Domine)」である。
今回聴いたCDはヒリヤード・アンサンブル、
ケース・ブーケ・コンソートの演奏によるものである。
4つの声部とテノール・トロンボーンとヴィオラ・ダ・ガンバが、
生み出す旋律の音が浮かびあがり、
重なり合いながら美しい音楽を作り出している。
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マルティン・コダックスの「7つのカンティガス(siete canciones de amigo)」を聴く

2019-05-26 16:54:00 | 中世・ルネサンス音楽声楽曲・合唱曲編
今回は13世紀中頃に活躍したスペインのガリシアの、
トルバドゥールのマルティン・コダックスの作品、
「7つのカンティガス(siete canciones de amigo)」をとりあげる。
今回聴いたCDはトマス・ビンクレー指揮、
ルネサンス合奏団の演奏によるものである。
なお、歌詞の訳などについては、
浅香武和さんの論文を参考にしました。
マルティン・コダックスの作品の写本は、
1914年にマドリードの古書店の店主が発見したもので、
羊皮紙の裏に書かれているもので、ビンデル写本とよばれ、
そのうちの6つには楽譜が付いていたようだ。
こうしたことから、曲の復元可能である。
「ビーゴ海の浪よ(Ondas do mar de Vigo)」は、
ビーゴ海の海の波に向かって語りかける女性の歌で、
愛しの人を待ちわびている様子が、
伸びやかな旋律とともに歌われる。
「文が私に届きました(Mandad’ ei comigo)」は、
手紙が愛しの人が帰ってくることを伝えていることを
何度も繰り返し歌う素朴な感じの歌である。
「わが愛しき妹よ、私と詣りましょう
(Mina yrmana fremosa, treides comigo)」は、
ビーゴの教会に妹と行くことが美しい旋律で歌われる。
「ああ、デウスさま、もしわが愛しの人をご存知でしたら
(Ay Deus, se sab ora meu amigo)」は、
愛しの人を待ちながらビーゴで一人待っている女性の、
寂しい心境が素朴な旋律で歌われる。
「どれほど愛しの人を慈しむことができましょうか
(Quantas sabedas amae amigo)」は、
まだ帰ってこない愛しの人を待つ気持ちが歌われる。
ビーゴの海に行って、浪間で楽しみましょうと歌われる。
「聖なるビーゴの地で(E no sagrado en Vigo)」は、
明るく軽快な旋律で、舞踏の情景とともに、
わたしには愛があるということばが繰り返される。
「ああ、浪よ、私は貴方に会いに参りました
(Y ondas, que eu vin veer)」は、
愛しい人がなかなか帰って来ないのはなぜかを、
浪に聞いている女性の歌である。
CDでは軽快な打楽器のリズムに乗って、
フィドルと笛の旋律が繰り返されて終わる。
1曲は復元できないはずなのに、
CDでは全てに歌が入っているので、
どうしてなのかその辺の事情は分からない。
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ジョバンニ・ピエルルイジ・ダ・パレストリーナのミサ曲「武装した人」を聴く

2019-05-06 06:58:11 | 中世・ルネサンス音楽声楽曲・合唱曲編
今回は1525年頃生まれたイタリアの作曲家、
ジョバンニ・ピエルルイジ・ダ・パレストリーナの、
ミサ曲「武装した人」(Missa l'Homme Arme)をとりあげる。
今回聴いたCDはマーク・ブラウン指揮、
プロ・カンティオーネ・アンティクヮの演奏によるものである。
有名な定旋律「武装した人」による5声によるミサ曲である。
冒頭のイントロイトゥスは、グレゴリオ聖歌のように、
単旋律で歌われるが、2曲目のキリエからは、
5声によるハーモニーを聴くことができる。
グローリアは、美しいハーモニーが重なり合っていき、
ルネサンス音楽らしい重層的な部分をみることができる。
ゴラドゥアーレは、再び単旋律で歌われ、
クレドでは、再びポリフォニック的な響きが戻ってくる。
続く素朴なオッフェルトリウム のあとに続き、
サンクトゥスとベネディクトゥス では、
重なり合う旋律が美しく響きあっていく。
そして、コムニオ、アニュス・デイと続き、
平和で穏やかな中、アーメンで終わる。
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