Mars&Jupiter

おおくぼっちの屋根裏部屋へようこそ!

ニコライ・ミャスコフスキーの弦楽四重奏曲第10番ヘ長調作品67の1を聴く

2012-04-03 06:35:33 | ニコライ・ミャスコフスキーの作品
昨日は二俣川から希望が丘駅の間を往復しました。
今回とりあげるミャスコフスキーの作品は、
弦楽四重奏曲第10番ヘ長調作品67の1である。
1907年に作曲に取りかかっていたこの作品は、1945年にようやく完成した。
同年3月20日ベートーヴェン四重奏団によりモスクワで初演された。
聴いたCDはタネーエフ四重奏団の演奏によるもの。
第一楽章アレグロ・ノン・トロッポは、ソナタ風の楽章である。
冒頭の短い軽快な三音のユニゾンに始まり、
優しく語りかけるような第一主題と、
明るく民謡風の感じの第二主題が奏でられる。
簡潔な展開部を経て、再現部に入り、
コーダでおだやかな感じが続き、最後は静かに終わる。

第二楽章ヴィーヴォ・スケルツァンドは、三部形式によるスケルツォ楽章。
冒頭はリズミカルで流れるような旋律が奏でられる。
中間部は民謡風で叙情的な旋律が奏でられる。
再び冒頭のリズミカルな旋律が流れ、颯爽とした感じで最後終わる。
第三楽章アンダンテ・コン・モート・ラグリマービレ(悲痛な)は、
チェロから始まる叙情的な旋律は悲痛さを示しているような感じである。
一方対照的な明るい旋律も現れ、これら旋律が交互に顔を出し、
最後は暗く悲痛な中、静かに消え入るように終わる。
第四楽章アレグロ・モルト・エ・コン・ブリオは、ロンド風楽章で、
前楽章とは打って変わって明るく躍動的な旋律が奏でられて始まる。
その旋律を中心に曲は進行し、後半はフーガ風の展開をしていく。
そして再び躍動的でリズミカルに旋律が奏でられ、
主題を中心に盛り上がって、最後力強く終わる。
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ニコライ・ミャスコフスキーのディヴェルティメント変ホ長調作品80を聴く

2012-04-02 06:16:54 | ニコライ・ミャスコフスキーの作品
一昨日、昨日ともウォーキングを休みました。
今回とりあげるのはミャスコフスキーの晩年の管弦楽曲で、
1948年に作曲されたディヴェルティメント変ホ長調作品80である。
聴いたCDはエフゲニー・スヴェトラーノフ指揮、
ロシア国立交響楽団の演奏によるもの。
第一楽章アレグロ・ノン・トロッポは、三部形式で書かれている。
トランペットの響きで始まる短い序奏に続き、
弦楽器中心にワルツ風の主題が奏でられる。
木管楽器も絡み合いながら、優雅な感じの旋律が流れ、
時々盛り上がりをみせながら曲は進行していく。
中間部はおだやかな感じの旋律が奏でられ、
クラリネットなど木管楽器が活躍する。
叙情的な旋律も現れ、情熱的に盛り上がりをみせる。
再び冒頭のワルツ風の主題が現れて、最後はかわいらしく終わる。

第二楽章アダージョは、オーボエと弦楽器によって始まる。
牧歌的な旋律はクラリネットに引き継がれ、再びオーボエが受け継ぐ。
弦楽器に木管楽器や金管楽器が絡みながら曲は進行していく。
中間部では金管楽器と弦楽器によりドラマティックに盛り上がり、
そのあとはおだやかな音楽が続くが、ホルンと鉄琴による音楽は、
きらめく星空を感じさせるようもあり、魅力的である。
クラリネットと弦楽器によるおだやかな音楽が続き、
いったん盛り上がったあと、最後は弦楽器中心に静かに終わる。
第三楽章プレストは、弦楽器の速い動きに木管楽器が加わり、
軽快で勇ましい感じの旋律を奏でて始まり、行進曲風に進行していく。
木管楽器と弦楽器が主題を扱い、金管楽器と打楽器が絡み華やかさが加わる。
そのあと荒々しい感じとなり、最後は力強く終わる。
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ニコライ・ミャスコフスキーの交響曲第15番イ長調作品38を聴く、そして西谷から鶴ヶ峰まで歩く

2012-03-31 21:04:42 | ニコライ・ミャスコフスキーの作品
昨日は西谷から鶴ヶ峰まで歩きました。
昨日聴いたのはミャスコフスキーの交響曲第15番イ長調作品38。
1933年から1934年にかけて作曲され、1935年10月28日に
レオ・ギンスブルクの指揮によりモスクワ初演された。
聴いたCDはキリル・コンドラシン指揮、
モスクワ放送交響楽団の演奏によるもの。
第一楽章アンダンテ-アレグロ・アパッショナートは、
やや暗い感じで始まる短い序奏が終わると、
主部に入り、軽快で勇ましい感じの第一主題が奏される。
もう一つの主題はのどかさのある叙情的な旋律である。
第一主題が再び現れ、ドラマティックな展開部に入り、
各主題が変形されていき、第ニ主題から始まる再現部を経て、
第一主題をもとにしたコーダで盛り上がり、最後終わる。

第二楽章モデラート・アッサイは、ファゴットが吹く叙情的な旋律で始まる。
やがてオーボエがその旋律を引き継ぎ、木管楽器中心に展開していく。
民謡風(ロシアの揺りかごの歌とあるCDの解説書には書いてある)の旋律が、
繰り返されながら、やがて盛り上がっていく。
いったん静まったあとは、金管楽器がコラール風に吹き、
弦楽器がそのあと引き継ぎ、木管楽器も絡み、最後は静かに終わる。
第三楽章アレグロ・モルト、マ・コン・ガルボ(優雅に)は、
ワルツ風の旋律が奏でられていき、確かに優雅な感じである。
木管楽器も絡みながら、弦楽器中心に曲は展開されていく。
徐々に盛り上がりをみせたあと中間部に入り牧歌風の旋律が奏でられ、
再び冒頭のワルツ風の旋律が奏でられ、中間部の旋律も現れ、
最後は木管楽器が絡みながら、ティンパニの鈍い3音で終わる。
第四楽章ポコ・ペザンテ-アレグロ・マ・ノン・トロッポは、
金管楽器の奏でる音に続き、弦楽器を中心としたいきいきとした主題が奏される。
そしてクラリネットが奏し、フルートが絡む旋律はのどかな田園風の主題が奏される。
それぞれの主題は変形されながら、曲は進行していき、
徐々に金管楽器と打楽器を中心に盛り上がりをみせて、
輝かしいような平和な響きの中、最後堂々とした感じで終わる。
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ニコライ・ミャスコフスキーの弦楽四重奏曲第4番ヘ短調作品33の4を聴く、そして横浜から天王町まで歩く

2012-03-30 07:14:13 | ニコライ・ミャスコフスキーの作品
昨日は横浜から天王町まで歩きました。
今回とりあげるのは1909年から1937年にかけて作曲された
ミャスコフスキーの弦楽四重奏曲第4番ヘ短調作品33の4。
この作品は、1937年11月18日ベートーヴェン四重奏団により初演された。
聴いたCDはタネーエフ四重奏団の演奏によるもの。
第一楽章アンダンテ-アレグロ-アンダンテ・エド・アパッショナートは、
チェロの音で重々しく始まり、ヴァイオリンがその旋律を引き継ぐ、
憂鬱な感じのその序奏が終わると主部に入り、感傷的な第一主題が現れ、
そのあと経過部を経て対照的なのびのびとした第二主題が現れる。
第一主題を最初に変形され二つの主題は展開されていき、
情熱的に盛り上がりを繰り返し、最後は重々しく静かに終わる。

第二楽章アレグロ・リソルートは、スケルツォ楽章である。
軽快でいきいきとした旋律がヴァイオリン中心に示され、
この旋律をもとに展開されていく三部形式の楽章である。
中間部は流れるような民謡風の旋律が奏されて、
再び冒頭の主題がいきいきと奏されて颯爽とした感じで終わる。
第三楽章アンダンテは、ソナタ形式で書かれている。
叙情的な第一主題がヴァイオリンによって奏され、
対照的な舞踏的で民謡風の第二主題がそのあと奏される。
これらの主題をもとに情熱的に展開していきながら、最後は静かに終わる。
第四楽章アレグロ・モルト-モルト・ヴィーヴォ-
ペザンテ(重々しく)-ヴィヴァチッシモ(ごく活発に)は、
ロンド・ソナタ形式によるフィナーレ楽章である。
軽快な旋律がリズミカルに奏されて始まり、
それぞれの楽器の掛け合い、ユニゾンで奏することなど繰り返し、
熟練された作曲技法をみることができる楽章である。
最後は最初の旋律を中心にドラマティックに盛り上がって終わる。
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ニコライ・ミャスコフスキーのチェロ・ソナタ第1番ニ長調作品12を聴く

2012-03-29 06:35:03 | ニコライ・ミャスコフスキーの作品
昨日はウォーキングを休みました。
昨日聴いたのはミャスコフスキーのチェロ・ソナタ第1番ニ長調作品12。
この作品は、1911年に作曲され、1930年から31年にかけて改訂された。
聴いたCDはマリーナ・タラソワのチェロ、
アレクサンドル・ポレジャエフのピアノ演奏によるもの。
第一楽章アダージョからアンダンテは、
ピアノの重々しい一音に導かれ、
チェロが歌うように伸び伸びと旋律を奏でていく。
そしてピアノがそれあと受け継ぎ叙情的な旋律を奏で、
チェロが絡んでいくが、その音楽はピアノの2音により断ち切られ、
もう一つの感傷的な旋律が次に現れる。
その後二つの主題をもとに情熱的な演奏が展開される。
ピアノの激しい演奏で始まる第二楽章アレグロ・パッショナートは、
その音楽用語が示すように、情熱的な盛り上がりをみせていく。
旋律は、ロマンティックであり、情感溢れている。
最後はチェロの長く伸ばす音が続き、おだやかに終わる。
初期の作品とはいえ、味わい深い作品である。
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