Mars&Jupiter

おおくぼっちの屋根裏部屋へようこそ!

バーンスタイン指揮のカール・ニールセンの交響曲第4番「不滅」作品29(FS76)を聴く

2013-09-15 05:12:06 | カール・ニールセンの作品
昨日はウォーキングを休みました。
今回とりげるのはニールセンが1914年から1916年にかけて、
作曲した交響曲第4番作品29(FS76)である。
今回聴いたCDはレナード・バーンスタイン指揮、
ニューヨーク・フィルハーモニックの演奏によるもの。
高校の時に聴いたのがバーンスタイン盤であった。
最初の部分がアレグロで第一楽章にあたる。
管弦楽全体で激しく力強い主題が奏でられて始まる。
そしてもう一つ対照的で牧歌的な主題が現れ、盛り上っていく。
その後最初の主題の一部の動機をもとに展開されていき、
金管楽器中心に荒々しい感じの音楽となっていき、
もう一つの牧歌的な主題も断片的に顔を出し、
冒頭の力強い主題が再び奏でられて再現部にあたる部分を形成するが、
主題はさらに展開され、盛り上ったあと、弦楽器とティンパニが響き、
次のポコ・アレグレットの部分に入る。
クラリネットなど木管楽器による田園風な旋律が奏でられる。
前の緊張感あふれる部分とは違い、束の間の平和を感じさせ、
室内楽的な雰囲気の中、曲は進行していく。
中間部のファゴットと弦楽器のピチカートによるトリオを経て、
再び冒頭の田園風な旋律が奏でられてクラリネットの音が残って終わる。

第三の部分はポコ・アダージョ・クワジ・アンダンテで、
弦楽器により緊迫した感じの旋律が奏でられて始まる。
悲劇的な雰囲気で、重苦しさがティンパニの音とともに伝わってくる。
フルートなど木管楽器が入り、独奏ヴァイオリンとともに、
今までの重々しい雰囲気を少し変えていき、何かの解決を求める感じだが、
木管楽器が再び何か警鐘を鳴らすかのような音型を繰り返し、
その音型は弦楽器により繰り返し、不安が増幅されていく感じである。
やがて、金管楽器を中心に力強い旋律が奏でられていき、
不屈の精神を表す感じだが、再び音楽は悲劇的な感じになる。
弦楽器の揺れ動く音の上で、オーボエが旋律を奏でた後、
弦楽器による激しく速い動きの部分となり、第四の部分アレグロに入る。
弦楽器が力強く旋律を奏でていき、フーガ風の音楽が展開され、
ティンパニが荒々しくリズムを叩き、狂乱した感じの部分となる。
そして、強い意志を感じさせる力強い旋律が奏でられ、
木管楽器により第三の部分の旋律を使った音型が繰り返されたあと、
ティンパニの音と低弦が奏でる旋律が支配的となり、
荒々しいティンパニのリズムとともに金管楽器が力強く旋律を奏で、
再び弦楽器による速い動きとともに、第一の部分の中の旋律が現れ、
最後はティンパニが響く中、管弦楽全体で盛り上がりをみせて終わる。
第一次世界大戦の中でのデンマークが置かれていた状況の中で、
作曲された作品だけに、メッセージ性の高い音楽である。
そして久しぶりに聴いた録音だが、バーンスタインらしさのみられる演奏である。
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エサ=ペッカ・サロネン指揮のカール・ニールセンの交響曲第1番ト短調作品7(FS16)を聴く

2013-09-14 06:22:30 | カール・ニールセンの作品
昨日はウォーキングを休みました。
今回とりげるのはニールセンが1891年から1892年にかけて、
作曲した交響曲第1番ト短調作品7(FS16)である。
今回聴いたCDはエサ=ペッカ・サロネン指揮、
スウェーデン放送交響楽団の演奏によるもの。
レコードに代わってCDが登場するようになった頃、
その最初の時期に買ったのがこのCDであった。
第一楽章アレグロ・オルゴリオーゾは、ソナタ形式で書かれている。
弦楽器と金管楽器により力強く奏でられる第一主題に始まり、
対照的におだやかで叙情的な第二主題が現れる。
この提示部は繰り返されたあと、展開部に入り第二主題から変形されていく。
金管楽器と弦楽器で第一主題が奏でられて最後は力強く終わる。
エサ=ペッカ・サロネン盤は軽快なテンポで進めていき、なかなかいい。

第二楽章アンダンテは、弦楽器とホルンによりおだやかに始まる。
牧歌的な旋律が奏でられ、北欧的な雰囲気が漂う。
ドラマティックに盛り上ったあと、おだやかになり、最後消え入るように終わる。
第三楽章アレグロ・コモドは、弦楽器により田園的な雰囲気の旋律が奏でられ、
木管楽器も絡みながら進行し、やがてティンパニが加わり盛り上っていく。
この部分が繰り返されたあと中間部のトリオに入り、
ホルンが冒頭に現れた主題の一部を変形した旋律を奏で、
牧歌的な雰囲気をさらに深めていき、冒頭の主題の変形も現れ、
トリオの部分も現れたあと、冒頭の主題が繰り返されて終わる。
第四楽章アレグロ・コン・フォコは、ソナタ形式で書かれている。
弦楽器により力強い第一主題が奏でられて始まり、
対照的なおだやか感じの第二主題が現れる。
提示部は繰り返されたあと展開部に入り、
二つの主題が変形され、第一主題が現れ再現部に入り、
弦楽器と金管楽器・打楽器により盛り上って最後力強く終わる。
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ブロムシュテットのニールセンの交響曲第2番ロ短調「4つの気質」作品16を聴き、三枚町から西谷まで歩く

2013-09-13 06:24:00 | カール・ニールセンの作品
昨日は三枚町から西谷駅まで歩きました。
途中聴いたのはニールセンが1901年から1902年にかけて作曲した
交響曲第2番ロ短調「4つの気質」作品16(FS29)である。
シュラン島の居酒屋で彼が友人たちとビールを飲んでいた時、
その店の壁にかかっていた絵画にインスピレーションを得たようで、
人間の4つの気質を描いた4部構成の絵をもとにこの作品を作曲したようだ。
今回聴いたCDはヘルベルト・ブロムシュテット指揮、
デンマーク放送交響楽団の演奏によるもの。
ブロムシュテット盤の2つある録音のうちの旧盤にあたる。
第一楽章アレグロ・コレリーコは、「胆汁」の気質を表し、
怒りっぽい人間の気質を音楽で表したソナタ形式による楽章である。
金管楽器と弦楽器により力強く奏でられる第一主題で始まる。
第二主題は北欧的な雰囲気を感じさせる対照的な旋律である。
展開部は第二主題の順から展開されて始まり、
再現部を経て、コーダで終わるところもドラマティックで、
怒りっぽい人間の移り行く感情の起伏の変化を表している。
第二楽章アレグロ・コモド・エ・フレンマティーコは、
ワルツ風のリズムに乗って弦楽器の奏でる主題で始まる。
「冷静な」人間の気質を描いていく楽章である。
主題を繰り返し最後は弦楽器のみが残り、静かに終わる。

第三楽章アンダンテ・マリンコリーコは、
緩徐情楽章で、「メランコリック」な人間の気質を描いていく。
弦楽器によって重々しく奏でられる叙情的な旋律から始まる。
オーボエがその旋律を引き継ぎ、憂鬱な感じを表していく。
弦楽器、金管楽器がそれを引き継いで、その憂鬱な気分がさらに深められていく。
盛り上がりがおさまると再び弦楽器が旋律を引き継ぎ、
ファゴット、オーボエなど木管楽器やホルンも絡み、
徐々にその苦しみが深刻さを増していくような感じである。
気持ちが揺れて迷走を続けるような感じが旋律によって示される。
金管楽器が高らかに旋律を奏でて高揚したあと、
弦楽器が再び旋律を奏で、管楽器も絡んで最後は静かに終わる。
第四楽章アレグロ・サングイネオは、ロンド形式で書かれ、
自己中心的な「多血質の」人間の気質を描いた楽章である。
力強く弦楽器によって奏でられる主題で始まり、
金管楽器がそれを引き継いでいきこれが終わったあと、
もう一つの主題が弦楽器により奏でられていく。
この主題はせわしない感じがして最初の主題とは対照的である。
最初の主題が繰り返されたあとは、
別の旋律が弦楽器中心に、フーガ風に展開され、
そのあとは行進曲風に最初の主題が奏でられ、最後力強く終わる。
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ショーンヴァント指揮のカール・ニールセンの交響曲第6番「素朴な交響曲」を聴く

2013-09-12 06:25:34 | カール・ニールセンの作品
昨日はウォーキングを休みました。
今日からはデンマークの作曲家ニールセンの6つの交響曲について触れる。
今回とりあげるのはニールセンが1924年から1925年にかけて作曲した
交響曲第6番「素朴な交響曲」である。
今回聴いたCDはミハエル・ショーンヴァント指揮、
デンマーク国立放送交響楽団の演奏によるもの。
第一楽章テンポ・ジェストは、ティンパニの音に導かれ、
グロッケンシュピールの音に導かれ、弦楽器と木管楽器の響きで始まる。
第4・第5交響曲とは違い、室内交響曲風で、新古典派的な雰囲気で始まる。
簡素な感じでありながら、それぞれの楽器の絡みは複雑で、
北欧的な魅力にも溢れており、それぞれの楽器が主題をフーガ風に受け継ぎ、
中間部では金管楽器も加わり、やや荒々しい感じにはなる。
再びおだやかな感じになるが、それはティンパニの音で打ち消され、
速い弦楽器の動きでせわしい感じとなり、金管楽器も加わり荒々しくなる。
しかし、最後は弦楽器とグロッケンシュピールの響きで静かに終わる。
第二楽章フモレスク(アレグレット)は、打楽器と木管楽器の響きで始まる。
それぞれが絡みながら、不思議な雰囲気を醸しながら、
民謡風の旋律を使いながら、諧謔的な音楽を、
木管楽器が旋律を引き継ぎ、絡みながら奏でていく。
弦楽器が一切登場せず、透明感のある簡素な響きが続いていく。

第三楽章プロポスタ・セリア(アダージョ)は、
弦楽器の合奏で始まり、それにホルンやフルートが絡んでいく。
しかし、前楽章とは対照的に主導権は弦楽器にあり、
古典派的な楽器編成で旋律をフーガ風に展開し、
最後は弦楽器が残り、静かに終わる。
第四楽章主題と変奏(アレグロ)は、
短い導入部に続き、ファゴットが主題を奏でて、
フルートなど木管楽器がそれを受け継ぎつつ、
その後楽器の編成に変化をつけながら9つの変奏を展開していく。
ワルツ風の第6の変奏では金管楽器などが複雑に絡み、
その後も室内楽的な響きではあるが、複雑に楽器が絡みながらも、
金管楽器のファンファーレが現れ、打楽器が荒々しくリズムを叩き、
弦楽器の速い動きと管楽器が絡んで盛り上ったあと、
最後はファゴットの音が残って終わることなど、
そのユニークさ、斬新な部分はニールセンらしい。
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カール・ニールセンのシャコンヌ作品32 FS79を聴く

2013-08-04 18:59:12 | カール・ニールセンの作品
金曜の夜帰宅途中で大怪我をしてしまい、
土曜日には整形外科で手術をし、二日間家で静養中です。
完治には長くかかりそうで、猛反省しています。
しばらくブログも休みがちになるかを思います。
今回取り上げるのは1865年生まれのデンマークの作曲家、
ニールセンのピアノ作品の中の代表作で、
1916年に作曲されたシャコンヌ作品32 FS79である。
作曲者の略歴については以前触れたので省略する。
今回聴いたCDはアンネ・エランドのピアノ演奏による。
低音部で重々しく主題を奏でて始まる。
その後20の変奏が展開されていくが、
シャコンヌの形式で書かれたこの作品には、
ロマン派的な部分を感じさせるところがみられる。
軽やかな部分では北欧風の舞曲を感じさせもする。
最後は煌くような音を残して静かに終わる。
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