温泉クンの旅日記

温泉巡り好き、旅好き、堂社物詣好き、物見遊山好き、老舗酒場好き、食べ歩き好き、読書好き・・・ROMでけっこうご覧あれ!

いっぱいの秋

2012-10-19 | 俳句、なぁーんちゃって
「あといったい何度桜を見られるのだろう・・・」「来年もこの桜を見られるだろうか」桜を見ながらこんな寂しい呟きを、誰もがある歳をこえたらきっとするようになるのだろう。そして、紅葉についても同じように呟くのだろう。そろそろ今年も紅葉のシーズンが始まる。紅葉の名所は数多いが、自分のなかで「とにかくあそこの紅葉が一番良かった」というところはどこか思いだしてみた . . . 本文を読む
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愁いふくめて

2012-10-12 | 俳句、なぁーんちゃって
酒は適量なら「百薬の長」だが、度をこせば「気狂い水」となるようで。「親の意見と冷や酒は後にきく」という。酒も燗ならまだしも、冷や酒や冷酒だと口あたりがいいのでつい呑みすぎてあとが怖い。「冷や酒(ひやざけ、あるいは冷や」」と「冷酒(れいしゅ)」はどちらも冷たいお酒のようだが、「や」のひと文字があるかないかで温度に差が出るという。「冷や酒」は「燗をしない酒」、つまり温度は常温の冷たくない酒で、「冷酒」といえば冷やした酒を指す。また冷酒の温度にはいくつか呼び方があり、雪冷え(5度)、花冷え(10度)、涼冷え(15度)などがあるそうだ . . . 本文を読む
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夕まぐれ

2012-10-05 | 俳句、なぁーんちゃって
岐阜の夏はくそ暑い。郡上八幡もとにかく暑かった。ところが陽が落ちると、とたんにぐっと過ごしやすくなる。夏・・・といえば盆踊り。郡上八幡の盆踊り「郡上踊り」は、徳島の「阿波踊り」、秋田の西馬音内の「亡者踊り」とともに日本三大盆踊りとして知られている。普通の盆踊りは二、三日で終わるが、郡上八幡の盆踊りは七月中旬から九月上旬まで延べ三十二夜開催される . . . 本文を読む
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記憶の湖(うみ)

2012-09-28 | 俳句、なぁーんちゃって
頭のどこかに記憶の湖があって、水中に無数の、大きさの違う想い出のふんわりとした丸い球が毬藻のようにゆらゆらと浮遊している。どうかすると水面(みなも)にさざなみがたって、ぽかりと浮かびあがる。嬉しいことに、浮かびあがるのはなぜか楽しかったことばかりだ。思わず顔をほころばすようなこととか、胸が温かくなるようなあれやこれやである . . . 本文を読む
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提灯に・・・

2012-09-21 | 俳句、なぁーんちゃって
秋の虫が鳴き始めると、ぐっと夜の帳がおりる時間が早くなる。そうなると、提灯の赤い色がぐぐっと胸に迫ってくる。焼鳥の匂いや、おでんやら煮込みの匂いが路地にたちこめて、後ろ髪をぐっと引っ掴むのだ。今日は疲れたしなあ、厭なことがあったしなあ、いいことあったしなあ、暑かったからなあ、寒かったからなあ・・・などと誰も責めないのに言い訳が浮かぶ。よしっ、軽くいくか、軽~くな . . . 本文を読む
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海の青

2012-09-14 | 俳句、なぁーんちゃって
同じ酒を呑むのでも、その器によって、気分がすごく変わる。ビール会社の名前が入ったコップで呑むのと、切子硝子のグラスで呑むのとでは、まったく同じ酒でもまったく味が違うように思える。たまには、いい杯で呑むのもいいものである。呑んでいる、その時間の流れさえ変わってきて、砂時計からきらきらと落ちる光る砂粒のような時の流れを味わえる . . . 本文を読む
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秋津きて・・・

2012-09-07 | 俳句、なぁーんちゃって
そろそろ夕暮れに赤とんぼをみかけるようになってきた。ある年のまだ暑い八月に蔵王越えをしたとき、途中から赤とんぼの大軍に出くわした。高原の涼しさで、もう秋が来たと思い、体が赤くなって出番となってしまったのだろう。赤とんぼは秋のとんぼだと思っているかも知れないが夏の間にもいるのだ。森や林の奥でひっそりと生活していてまだ赤い色ではない。秋が近づくとようやく体が赤くなって赤とんぼとなるのだ . . . 本文を読む
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眼光に・・・

2012-08-31 | 俳句、なぁーんちゃって
この猫は決して鳴かない。頑なに鳴かない。いつでも完全黙秘である。それに首に付けた鈴を、どういうわけか鳴らさないで歩くことができる。だから、いつもどこにいるのかさっぱりわからない。でもけっして鳴けないわけではないのだ。病院に連れていくと、治療室からライオンのような咆哮が聞こえてくる。この猫が「あたしに触るんじゃない! その汚い手をいますぐに離せ!」と威嚇しているのだ . . . 本文を読む
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蝉しぐれ

2012-08-24 | 俳句、なぁーんちゃって
お盆を過ぎても猛暑の日々が続いている。けれども、だいぶ日暮れが早くなってきた。夕方に並木道などを歩くと蝉しぐれがもの凄い。もともと蝉は暑い時間帯にはあまり鳴かないものである。蝉もその種類によって、鳴く時間が違う。それと蝉でも鳴くのはオスだけでメスは鳴かない。ニイニイ蝉は早朝から夕暮れまで、ミンミン蝉は午前中、アブラ蝉とツクツク法師は午後、蜩(ひぐらし)は朝夕の涼しい時間帯である . . . 本文を読む
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拭き清め・・・

2012-08-17 | 俳句、なぁーんちゃって
永平寺の修行の中心は座禅である。しかし座禅だけがすべてではない。座禅の精神を日常生活に展開していくことが大切だ。毎日の廻廊掃除などの作務(さむ)も、動の座禅と言える。重ねて大きくなっていく数字というものには魔力がある。七百年以上、三百六十五日毎日、気が遠くなるような月日をかけ何十人もの修行僧の手によって拭き清められた廻廊というのも、一種芸術品のような輝きを放つ . . . 本文を読む
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