温泉クンの旅日記

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読んだ本 2014年12月

2014-12-31 | 雑読録
  <読んだ本 2014年12月>

 今日は本年最後の日、大晦日である。
 年末年始の休みだが、休めるひとは羨ましい九連休となるが、わたしは昨日まで働き年明け五日からなので短い五連休だ。

 最後だから、珈琲でも飲みながらちょっと一年をサクッと振り返ってみたい。



 うーむ、厭なことしか思い出せない。
 夏に事務所が深川から品川に移転するために六月から九月くらいまでバタバタしたので、ロングな旅が後半まったくできなかった。九月に予定していた北海道か九州か四国かと楽しみにしていた旅が来年に持ち越しになってしまい、お陰でブログネタに窮してしまった。

 呑み過ぎて、ありえない階段落ちをしてしまい怪我を負った。公表は一回だが、真実は二回やってしまって随分と落ち込んでしまったのだ。
 十二月初旬には珍しく風邪を引いて、これがしつこいのなんのってまだひきずっていて、来年まで持ち越しそうだし。

 良かったことはあまり思い出せない。百万アクセスが、来年中に達成できそうになるって判ったことかな。

 パソコンの調子が非常に悪く、ネタ切れもあって、週二回発信の堅持が難しくなりましたが、来年もどうかよろしくお願いいたします。

 さて、師走十二月に読んだ本ですが、今月もまあまあの8冊、累計で今年は83冊となりました。

  1. ○憎悪のパレード  IWGP XI       石田衣良 文芸春秋
  2.○五家狩り 夏目影二郎始末旅(七)    佐伯泰英 光文社文庫
  3. ○心中しぐれ吉原             山本兼一 角川春樹事務所
  4. ○鉄砲狩り 夏目影二郎始末旅(八)    佐伯泰英 光文社文庫
  5. ◎007 白紙委任状 (上)       ジェフリー・ディーヴァー 文春文庫
  6. ◎007 白紙委任状 (下)       ジェフリー・ディーヴァー 文春文庫
  7. ○夕映え天使               浅田次郎 新潮文庫
  8. ○奸臣狩り 夏目影二郎始末旅(九)    佐伯泰英 光文社文庫

 今月のお薦めは「007 白紙委任状」に尽きる。



 007シリーズといえばイアン・フレミングの原作である。残念ながら若くして亡くなってしまって、続篇を望む世界中から声は多い。

 そのイアン・フレミング財団が公認して、「どんでん返しの魔術師」の異名をもつジェフリー・ディーヴァーが新しいジェームス・ボンドを創り上げた。

 ボンドと世界一リッチなくず屋ハイトとの会話。

  『「知ってたか? 宇宙から確認できる人工物は三つある。中国の万里の長城、ピラミッド・・・・・・
   それにニュージャージー州のフレッシュキルズのごみ埋め立て地だ」
    それは知らなかった。
   「私にとって、廃棄物はただの商売道具ではない」ハイトが続ける。「社会に向けて開かれた窓だ・・・・・・
    人の魂をのぞく窓だ」そう言って身を乗り出す。「意図せず何かを手に入れることはよくあるね。
    プレゼントでもらったり、無関心、相続、運命、ミス、欲、怠慢を通じて、何かが手に入ることはある。
    しかし、何かを捨てるとき、そこには必ず意思がある」』


 宇宙から確認できる人工物に「ごみ埋め立て地」があるとは凄い。
 ジェームス・ボンドでカクテルといえば「ウォッカマティーニを、ステアせずにシェイクで」が有名だ。




 ディーヴァーは、本作では新しいカクテルを創作している。

  『「お飲み物はいかがいたしましょうか」ウェイターが声をかけた。三十代後半の快活な男だった。
   頭をきれいに剃り上げ、両耳にピアスをしている。
    カクテルを頼むことにした。「クラウンロイヤルのダブル。ロックで頼む。そこにトリプルセックをハーフメジャーに
   ビターズを二ダッシュ加える。最後にオレンジピールをツイストして添えてくれ」

  「かしこまりました。珍しいカクテルですね」
  「オールドファッションドのアレンジなんだ。実を言うと、俺が考えた」
  「名前は?」
  「まだない」ボンドは答えた。「いま、ぴったりの名前を探しているところでね」』


 ホント格好良すぎるぜ、ボンドは。


  →「読んだ本 2014年11月」の記事はこちら

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