温泉クンの旅日記

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馬頭温泉 栃木・那須(2)

2018-05-06 | 温泉エッセイ
  <馬頭温泉 栃木・那須(2)>

 さて、時間を昨日のチェックイン時間ごろまで巻き戻すことにする。
 そういえばフロント横に、天皇皇后両陛下が昨年に来館されたときの写真が額に入れられていっぱい飾ってあった。それっぽい高級な「離れ」はなさそうだから宿泊はないだろうなあと思ったら案の定、昼食休憩の来館だった。



 がっちりした体格の饒舌な男性に部屋に案内されてから、疾風のごとく着替えるといつものように温泉に走ったのだった。途中で、その昔入った馬頭温泉の湯の記憶は、たしか、それほど上モノではなかったと思いだして、現金なわたしは足をゆるめる。



 那珂川町観光協会によれば、馬頭温泉郷の売りは、肌が滑らかになる「美人の湯」で、那珂川の清流を眼下に、那須岳や日光連山などを一望できる高台に位置して、たいていの宿は西向きなので沈む夕日を眺められるため「夕焼け温泉郷」とも呼ばれているそうである。(美人の湯と夕日か・・・ありがちすぎるな)
 温泉郷の宿(または日帰り温泉施設)は広瀬温泉、小口温泉、小砂温泉、南平台温泉、八溝温泉と、それぞれ個々の温泉名を名乗っている。泉質だが、広瀬と南平台がアルカリ性単純温泉、小口が単純温泉、小砂が放射能泉、八溝がナトリウム-硫酸塩・塩化物泉。ただどの温泉が五十度以下と源泉温度が低い。 (・・・つまり加温は確実ということだ)

 まずはこの宿自慢の、有料の貸切風呂も兼ねている最上階の露天風呂へ行くことにした。



「おっ、よしよし、誰もいないぞ・・・」
 手早くざぶざぶざぶと掛け湯をして、ゆっくりと浴槽に身を沈めていく。



 なんとなく、何日もまともに食事をとっていない痩せっぽちみたいに、まるで元気のない温泉でガッカリする。肌がするりとするアルカリの泉質だけは残っているが、加温、塩素消毒、循環くるくるの温泉だ。



 たしかにこの露天風呂、家族とかカップルで夕焼けをみるにはいいかもしれないが温泉好きにはまったく物足らない湯である。

 つづいて一階にある大浴場に向かった。



 大浴場というより中浴場といった広さである。





 狭くても温泉がよければ文句はないのだが、こちらも露天と変わらない。湯量が豊富とうたっているのだから、加温だけとはいかないのだろうか。もしかしたらの淡い期待も見事に裏切られたが、もともと温泉目当ての宿泊でなかったわいと気を取り直す。

 一見それほど広くなさそうなホテルだが建坪は二千坪と広い。



 フロント棟の真裏に宴会場や、「みなみ座」という三百五十名収容できる劇場が、観光で満腹したのでわたしはいかなかったが右手の裏には三万坪以上という広大な日本庭園もあるのである。
 ところで、大浴場の周辺で香った甘ったるい匂いは役者たちが使うドーランかもしれない。



 朝食は一階にある、どうみても居酒屋風の佇まいのダイニングでバイキングだった。



 呑み過ぎたわたしは、焼いたロールパン二個にハムとポテトサラダを挟んで珈琲ですませた。
 ひと休みしてチェックアウトしたら、気分直しと髭剃りそしてアルコールを抜くために大田原の「五峰の湯」へ直行するつもりである。



  →「馬頭温泉 栃木・那須(1)」の記事はこちら


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