温泉クンの旅日記

温泉巡り好き、旅好き、堂社物詣好き、物見遊山好き、老舗酒場好き、食べ歩き好き、読書好き・・・ROMでけっこうご覧あれ!

別府八湯 [2]別府温泉(竹瓦温泉)

2007-07-01 | 温泉エッセイ
  <別府八湯 [2]別府温泉>

 建物を見た瞬間に、温泉好きなら間違いなくワサワサと血が騒ぐだろう。



「すごい。なんとも風格のある建物だ・・・スバラシィ。想像していたものより
ずっと大きい!」
 思わず声に出してしまう。

 この建物が、別府温泉のシンボル的な「竹瓦(たけがわら)温泉」である。赤い
郵便ポストも建物と調和されている。
 明治12年創設されてそのころは竹屋根葺きの浴場だったそうで、その後瓦葺きに
改築されたところから竹瓦温泉の名称となったそうだ。

 正面は唐破風造の風格のある屋根を持つ。見上げると鳩の巣があった。



 暖簾をくぐると右に受付があり、ここで入湯料を支払う。普通浴と室内の砂湯が
ある。わたしは迷うことなく普通浴の100円を選んだ。涙がでるほど安い。砂湯は
心づもりがあるので、ここではやめておく。



(ほォー、更衣室からはるか下に浴槽があるのか・・・)

 衣類を脱ぎ散らかすと、階段を急いで降りる。早朝だからだろうか、先客はふた
り。常連にみえるおじさんと若者だ。常連が「にいちゃん、熱いだろ? 水で薄め
ていいよ」と声をかけていた。

 わたしも掛け湯をたっぷりして、ゆるゆると熱い温泉に身体を沈めた。小気味い
いぐらいに噛み付いてくる熱さである。みるみる身体が目覚め、眠気がとんでい
く。
 
 泉質は炭酸水素塩泉。無色とあったが、かすかに鶯色の熱めの湯だ。もしかした
ら高温の温泉に長年痛めつけられた浴槽の、表面が焼けて変色したのが湯を透かし
て見えたのかもしれない。

 湯上りは天井の高いなんともレトロな雰囲気のロビーでくつろげる。どこもかし
こも掃除が行き届いており、ここの従業員の職場への愛着が感じられる。



 この風格ある温泉が百円玉一枚とは、なんとも得した気分になれる温泉である。
 竹瓦温泉・・・横浜からはるばる来た甲斐があったな。そう、強く思う。

  →別府八湯 [1]観海寺温泉はこちら

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 湖月の餃子 大分・別府 | トップ | 柴又を歩く② 東京・葛飾 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

温泉エッセイ」カテゴリの最新記事