温泉クンの旅日記

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銀座のど真ん中でワンコインラーメン

2013-08-14 | 食べある記
  <銀座のど真ん中でワンコインラーメン>

 土一升金一升(なんとも古いなあ)の銀座四丁目交差点付近にはずらりと高級店が並ぶ。



 交差点からほんの少し晴海通りを歌舞伎座に向かって歩いただけで、まったく異空間のような場所があるのだ。



 この昭和のころにタイムスリップしたような横丁もどんどん廃業がすすんで、いまや数店舗を残すのみとなっているが、、およそ銀座四丁目らしくない、どこかホッとする風情のラーメン屋が今も健在なのが不思議である。



 店構えどおりの低料金でラーメンを食べさせてくれるのだから、昼時はいつも常連で行列である。
 嫌いな行列にいやいや並んで食べた、一等地では破格な、四百五十円のラーメン。



(うーん、評判ほどではないなあ)

 生意気なようだが、「萬福」には及ばないし、「三吉」にも味ではどっこいなのでは・・・ないだろうか。銀座で食べた他の二軒とついつい比べてしまう。
 常連たちの多くは、タンメンとか炒飯を注文していた。しかし、タンメンは絶対に横浜のにかなうわけもなく、炒飯はちらりと見たのだが量がとにかく多すぎる。

 数ヵ月後、日を改めて、開店時間ちょうどに訪れてみた。



 今回は二百円高いワンタンメンにしてみた。前回のラーメンがちょっとがっかりしたが、いつもの味ではなかったのかもしれない。味の再確認である。



 ふむ、ワンタンはまあまあ美味しい。ベースのラーメンはやっぱり、前回感じたとおりであった。
 創業が昭和三十九年(1964年)というから約半世紀ということになる。夥しいファンもいることだからなんとも言いにくいのだが、個人的な好みとしては、ほんのちょっとだけ味の調和にずれがあるように思う。スープか醤油かはたまた使っている水なのか、ギターの六弦のうち聞きとりにくい低音の弦だけが調律に微妙に狂いがあるように思えるのだ。
 常連からのラーメンの注文も予想外に少ないし、ね。

 さて、これで銀座界隈の懐かしい東京ラーメンをだす三軒にいってみての独断と偏見で言わせてもらうのだが、ワンコインに拘るなら「三吉」の三百円ラーメン、拘らないなら「萬福」がいいように思う。

 すぐ近くにあった、銀座シネパトスである。



 晴海通りを横切る短い地下街にも、昭和のレトロな匂いがプンプンしていた。





「中華三原」で初めてラーメンを食べた昨年末には元気に営業していたのだが、今年の三月で、老朽化のため残念ながら四十五年の営業に幕を閉じてしまったのだ。なんとも惜しいことである。


  →「銀座 萬福」の記事はこちら
  →「銀座、300円ラーメン健在なり」の記事はこちら

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