<桃の木温泉(2)>
時々どしゃぶりになる雨のなか到着してみると、宿の外見は記憶にあるとおりで
ある。車から玄関まで傘をさしたが降りが激しくかなり濡れてしまう。
あれれ! 記憶が確かなら、前回まで「秘湯」の提燈はかかっていなかったよう
に思う。
料金が上がった理由はこれか、と思う。秘湯の提灯をかかげるとなぜか宿賃が
上がるような気がする。
通された部屋も記憶どおりの、並クラスのものだ。
さっそく温泉にいってみる。
大浴場もとくに変わっていない。改装のあとはないが、充分満足できるレベル
だ。
湯口から、直接手のひらで受けて飲める温泉も嬉しい。ゆで卵の味だ。
露天風呂も記憶どおり、こちらもまあ満足できる。わたしはどちらかというと
大浴場のほうがいい。
あれほどひどかった雨も峠を越したようである。
ひょっとしてすべて「仕出し」かなあと思える冷え切った夕食後、はじめて貸切
風呂にはいってみた。カップル専用とは書いていないからいいだろう。
大きく開いた窓から見上げると、星がきれいに瞬いている。東京でみるよりは
輝きも大きく、たくさんの数が夜空に散りばめられている。
雲のひと群れに隠れていた満月が顔を現し始めると、その圧倒的な光量で星が
見えにくくなった。
窓から流れ込む深山の大気がなんとも心地いい。
翌朝、抜けるような青空のもと宿から昇仙峡に向けて出発した。
夕食で思ったせいか、朝食も「仕出し」のように思えて箸がすすまなかった。
あまりの青空に気持ちがうわずって傘を宿の傘入れに置き忘れてしまい、それも
横浜に到着してから気がついたのだった。愛着のある傘だったのに。見送りのとき
に言ってくれれば・・・まあ無理か。
気になっていたのは食事のことだ。ほとんど宿の夕飯に食傷しているわたしで
あるが、ひとに勧めるためにはとりあえず吟味してしまうのだ。
トータルで考えると宿賃がちと高い。温泉がすこぶるいいだけに惜しい。
この宿、なんとなーくひとに勧める気が薄くなった。
― 桃の木温泉(1)の記事はこちら -
― 昇仙峡の記事はこちら ―
時々どしゃぶりになる雨のなか到着してみると、宿の外見は記憶にあるとおりで
ある。車から玄関まで傘をさしたが降りが激しくかなり濡れてしまう。
あれれ! 記憶が確かなら、前回まで「秘湯」の提燈はかかっていなかったよう
に思う。
料金が上がった理由はこれか、と思う。秘湯の提灯をかかげるとなぜか宿賃が
上がるような気がする。
通された部屋も記憶どおりの、並クラスのものだ。
さっそく温泉にいってみる。
大浴場もとくに変わっていない。改装のあとはないが、充分満足できるレベル
だ。
湯口から、直接手のひらで受けて飲める温泉も嬉しい。ゆで卵の味だ。
露天風呂も記憶どおり、こちらもまあ満足できる。わたしはどちらかというと
大浴場のほうがいい。
あれほどひどかった雨も峠を越したようである。
ひょっとしてすべて「仕出し」かなあと思える冷え切った夕食後、はじめて貸切
風呂にはいってみた。カップル専用とは書いていないからいいだろう。
大きく開いた窓から見上げると、星がきれいに瞬いている。東京でみるよりは
輝きも大きく、たくさんの数が夜空に散りばめられている。
雲のひと群れに隠れていた満月が顔を現し始めると、その圧倒的な光量で星が
見えにくくなった。
窓から流れ込む深山の大気がなんとも心地いい。
翌朝、抜けるような青空のもと宿から昇仙峡に向けて出発した。
夕食で思ったせいか、朝食も「仕出し」のように思えて箸がすすまなかった。
あまりの青空に気持ちがうわずって傘を宿の傘入れに置き忘れてしまい、それも
横浜に到着してから気がついたのだった。愛着のある傘だったのに。見送りのとき
に言ってくれれば・・・まあ無理か。
気になっていたのは食事のことだ。ほとんど宿の夕飯に食傷しているわたしで
あるが、ひとに勧めるためにはとりあえず吟味してしまうのだ。
トータルで考えると宿賃がちと高い。温泉がすこぶるいいだけに惜しい。
この宿、なんとなーくひとに勧める気が薄くなった。
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― 昇仙峡の記事はこちら ―
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