温泉クンの旅日記

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城と駅  滋賀・長浜

2009-12-23 | ぶらり・フォト・エッセイ
  < 城と駅 >

 琵琶湖に面した長浜の豊公園の混んだ駐車場に、一台分の空きスペースをみつけて車をとめた。
 無料と知って、なるほど混んでいるはずだ。 



 豊公園には長浜城がある。
 あちこちの城をみにいっては写真におさめている、城好きな友人がいる。
 わたしはそれほどの城好きではないが、城と青空に紅葉が映えて、なんとも壮観だ。



 草履取りから台所奉行、普請奉行、侍大将と出世した秀吉が浅井長政攻めでの勲功により、信長より拝領した地が長浜で、さっそく築城したのがこの城である。
 当時「今浜」と呼ばれたこの地を、信長の一字をもらって「長浜」とした。
 拝領した地名にすかさず主君の一文字を使うなど、「ひとたらし」で有名な秀吉らしい。



 いずれ天下を取り京や大阪に大阪城、淀城、伏見城など巨大な城や建物をつぎつぎと造営するスタートとなった城だ。
 現在の天守は犬山城や伏見城をモデルに復元されたものだそうだ。

 豊公園から長浜駅に歩く。



 公園内にある地図をみたら案外近いのだ。
 わたしは歴史ある瀟洒な城郭より、ありふれた駅が好きである。それぞれがそれなりの人生を広げた腕いっぱいに抱えた人たちが利用し、出逢い、別れ、すれ違う駅が。駅舎は古ければ古いほどいい。

 長浜駅のすぐ傍に、日本で一番古い旧長浜駅の駅舎が残っていて、こちらは味わい深い。



 北陸線の始発駅として明治に建てられたイギリス式の建物だ。それにしても洋風建築のせいかそれほど古くは思えない。
 この建物の前は国指定名勝「慶雲館」である。
 
 現在の長浜駅は、近代的な駅であった。



 駅前にある、当時長浜城主秀吉と、やがて五奉行にまで出世する長浜生まれの石田三成の像だ。
 


 二人が出会ったのは観音寺(米原)である。

 『鷹狩の途中に立ち寄った寺で、寺小姓だった佐吉少年(三成)は汗をかいた
  秀吉にまず大きな茶碗でなみなみのぬるい茶をだし、もう一杯頼むと少し
  熱い茶を半分ほど差し出し、さらに秀吉が所望したところ、小さな茶碗に
  熱い茶を出した。茶の入れ方ひとつに気を配る佐吉をたいそう気にいり
  召抱えた』

 有名な「三献の茶」という話を材にした像である。

 町中に歩き出すと、これまた歴史のありそうな食堂をみかけた。



 すこし歩いて、さらにまた食堂が一軒。


 
 どちらも現役なのがなんとも嬉しくなる。
 ふぅむ。こういう商いが続けていけるとは、長浜の住民の懐が深いなと感心してしまう。


  →「慶雲館(1)」の記事はこちら


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