温泉クンの旅日記

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偕楽園(3) 茨城・水戸

2009-02-15 | ぶらり・フォト・エッセイ
  <偕楽園 (3)>

 中庭も花の季節にはきれいなことだろう。



 ここ好文亭の内部の廊下はとても狭いが、武器を持った敵の乱入に備えている
ためだといわれている。

「西広縁」と呼ばれる広間。



 黒一色の総板張りと、障子の白と中庭の緑がきれいである。。

 広間に続く、対古軒(たいこけん)という四畳半の一室があり、招待客が茶席に
出る前に休む。
 茶室への長押に、徳川斉昭(烈公)の歌が彫られた円形の板額がかけられて
いる。



「世をすてて 山に入る人 山にても なほう(憂)きときは ここに来てまし」
 意味は「山に入っても、なお落ち着かなかったら、 静かなここ好文亭にお出で
下され」だそうだ。

 敵襲に備えたこれも急な階段をふたつあがって、三階の「楽寿楼(らくじゅろ
う)」と呼ばれる部屋に向かう。
 正室である八畳間からの眺めは格別である。



 千波湖(せんばこ)まで見渡す素晴らしい景色である。



 この隣接する千波公園などとあわせて名称を1999年には「偕楽園公園」とし、
市街地隣接公園としてはニューヨーク市のセントラルパークに次いで世界第二位
(!)の広さとなったというから、なんとも凄い公園だ。

 また、正室の後側に配膳用のエレベータがあって驚く。むろん電動ではないが、
いざというときには緊急避難路にもなるというからたいしたものだ。

 路地門である。



 日常世界と茶の湯の庭との界に置かれる門で、外からの招待客はここを抜けて
茶室に向かう。



 茶室「何陋庵(かろうあん)」の露地にある待合である。



 招かれた客が、ここに腰掛けて席の準備ができるまで待つ。

 なかには、茶にまつわる額が三つかけられている。
 そのうちのひとつ「巧詐不如拙誠(こうさせっせいにしかず)」がなかなかで
ある。意味は「巧みにいつわるよりは、つたなくとも誠であるほうがよい」のだ
そうだ。
 奥が深い。



  ― 偕楽園(4)に続く ―


 →「偕楽園(2)」の記事はこちら


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