温泉クンの旅日記

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白馬塩の道温泉(2)

2014-03-16 | 温泉エッセイ
  <山がある風景(2)>

 山のある風景を観るという優先順位第一位の<プランA>がだめでも落ち込むことはない。わたしにとって同格ともいえる<プランB>、温泉があるのだ。
 白馬の温泉は日帰りで三度ほどあちこちに入ったことがあるが、今日は泊りなのでたっぷり楽しむことができそうだ。

 山がもたらす豊饒な恵みを受けるのはそこに生きる動植物ばかりではなく、川に運ばれて遥か先にある海に生きる魚介類にも分け与える。
 温泉もその山が与えてくれる恵みのひとつである。



 山のある風景は、ただただ観ているだけで心がじんわりと癒されるのが、温泉は浸からなければ身体も心も癒されない。



 この「白馬塩の道温泉」は二千五百万年前、それまで海であった白馬はフォッサマグナで隆起して陸地となった。平成五年ボーリングで、毎分千五百リットルの泉温四十八度の温泉が自噴した。ナトリウムイオン、マグネシウムイオン、炭酸水素イオン、メタホウ酸などいわゆる自然塩を含む温泉でアトピーにも効くという。





 塩化物泉と呼ばれる温泉には殺菌効果があり、保温効果もあるつまり湯ざめしにくいため「熱の湯」ともいわれる。
 なにしろ空気に触れると褐色になるこのお湯は、想像すらできない長い間、フォッサマグナに封じ込められて熟成されたありがたい温泉である。



 温泉から見えるはずのアルプスの眺めは残念ながら今朝も見えなかった。



 食事を終えて部屋に戻り一服していると、鳥の囀りが間近に聞こえた。
 窓のカーテンを剥ぐって外を見ると、ベランダに鳥がとまっていた。そーっと、ベランダに出てみる。



 燕だろうか・・・。
 白馬岳から飛来してきて、身代わりに謝りにきたのかな。
 いい子だね。別に山が観えなくたって怒ってないから。また来ればいいだけだから気にしないでいいよ。



 さて、そろそろ出発するか。まずは、ここから近い鬼無里でおやきを食べ、戸隠のうずら屋にでも寄って蕎麦でも手繰るとするか。


  →「山のある風景(1)」の記事はこちら
  →「おやき」の記事はこちら
  →「うずら屋」の記事はこちら


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