<京都洛北、絶品冷麺とあぶり餅>
上賀茂神社から、一番近くに架かる御薗橋(みそのばし)を渡る。橋の右側を流れているのは賀茂川の上流部分である。
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そのまま、まっすぐ歩いて10分たらずで、目当ての店「みそのばしサカイ」をみつけた。昼時で心配したが、カウンター席に案内される。テーブル席は8割方埋まっていた。
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注文は決めてあるのだが、形だけメニューに目を通してから「ハムの冷麺」を注文した。メニューはたくさんあるが、この店の名物は通年提供の「冷麺(冷やし中華)」と、「オムライス」だ。
そして冷麺の一番人気は“焼豚”だが、わたしは無難な“ハム”にしておいた。
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“ハム冷麺”が到着。具はたっぷりのハム、しゃきしゃきの胡瓜、散らした刻み海苔とシンプルそのもの。
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さっそくひと口いってみる。
(旨い・・・これ、初めて食べるような冷やし中華なのに、どこか懐かしい味だ!)
ちょうどよく冷えた「冷麺用」麺は、少し太めの柔らかめな見た目だが、冷水でばっちり締められたのだろう、しっかり弾力が残ってもっちりしており、厭味のない甘みとすっきりした酸味のコクのある味噌だれ(ゴマだれ?)が絶妙に合う。
口中で、いかにも楽しげに弾むニクイ麺である。
この手間暇かけてつくられる特製だれは、創業時からのゴマだれとも味噌だれともいわれるが完全オリジナルなものだという。
和風に近い“たれ”の隠し味は、胡麻とか醤油とかマヨネーズとかいろいろありそうだ。
(さっきから感じるこの懐かしさはなんだろう・・・ひょっとして、まさか・・・)
「みそのばしサカイ」から歩くこと20分、今宮神社東門である。
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利休ゆかりの大徳寺とセットで、今宮神社の門前は、京都で一番訪れているところだ。東門の南側の「あぶり餅本家・根元かざりや」。
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参道は、食欲をそそるあぶり餅の香ばしい匂いに包まれる。
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席に案内され、あぶり餅一人前を注文した。
茶店はあいかわらず混んでいる。お茶を飲んでいると、ようやくあぶり餅が運ばれてきた。
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さっそくパクついてしまう。
「ふむぅ・・・やっぱり、そうだ!」
餅を親指大にちぎり、きな粉を塗して竹串に刺し、備長炭で焙る。焼きあがると餅に京都の白みそをベースにした秘伝の“白みそだれ”につけて出来あがりだ。
「かざりや」の創業は江戸時代の寛永14年(1637年)、あぶり餅の“たれ”は一子相伝、代々女性が受継ぐ秘伝の味である。
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「このあぶり餅の秘伝の“白みそだれ”と、あの冷麺の“たれ”はジツによく似ているぞ」
まあ、平安時代だか江戸時代だかから愛されている味だ。似てしまうのもそれは無理ないか・・・。
ところで、あぶり餅は焦げめが付いていれば付いているほど、唸るほど美味しい。
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「バスで四条の方へ行きたいのですが」
代金を払いながら訊いた。
「それでしたら、店を出て左へ行くと今宮通に出ますから、そこの路を渡って右へいけばバス停があります。すぐですよ」
能天気な東男の「すっとこどっこいな考察」も、とりあえず完結をみたので、ゆっくりバスで帰ろう。
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今宮神社の南正面の楼門の、今宮通を挟んで斜め前にあるバス停「今宮神社前」から、バスに乗って四条方面に戻ることにした。
→「紅葉とあぶり餅(1)」の記事はこちら
→「紅葉とあぶり餅(2)」の記事はこちら
上賀茂神社から、一番近くに架かる御薗橋(みそのばし)を渡る。橋の右側を流れているのは賀茂川の上流部分である。
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そのまま、まっすぐ歩いて10分たらずで、目当ての店「みそのばしサカイ」をみつけた。昼時で心配したが、カウンター席に案内される。テーブル席は8割方埋まっていた。
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注文は決めてあるのだが、形だけメニューに目を通してから「ハムの冷麺」を注文した。メニューはたくさんあるが、この店の名物は通年提供の「冷麺(冷やし中華)」と、「オムライス」だ。
そして冷麺の一番人気は“焼豚”だが、わたしは無難な“ハム”にしておいた。
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“ハム冷麺”が到着。具はたっぷりのハム、しゃきしゃきの胡瓜、散らした刻み海苔とシンプルそのもの。
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さっそくひと口いってみる。
(旨い・・・これ、初めて食べるような冷やし中華なのに、どこか懐かしい味だ!)
ちょうどよく冷えた「冷麺用」麺は、少し太めの柔らかめな見た目だが、冷水でばっちり締められたのだろう、しっかり弾力が残ってもっちりしており、厭味のない甘みとすっきりした酸味のコクのある味噌だれ(ゴマだれ?)が絶妙に合う。
口中で、いかにも楽しげに弾むニクイ麺である。
この手間暇かけてつくられる特製だれは、創業時からのゴマだれとも味噌だれともいわれるが完全オリジナルなものだという。
和風に近い“たれ”の隠し味は、胡麻とか醤油とかマヨネーズとかいろいろありそうだ。
(さっきから感じるこの懐かしさはなんだろう・・・ひょっとして、まさか・・・)
「みそのばしサカイ」から歩くこと20分、今宮神社東門である。
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利休ゆかりの大徳寺とセットで、今宮神社の門前は、京都で一番訪れているところだ。東門の南側の「あぶり餅本家・根元かざりや」。
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参道は、食欲をそそるあぶり餅の香ばしい匂いに包まれる。
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席に案内され、あぶり餅一人前を注文した。
茶店はあいかわらず混んでいる。お茶を飲んでいると、ようやくあぶり餅が運ばれてきた。
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さっそくパクついてしまう。
「ふむぅ・・・やっぱり、そうだ!」
餅を親指大にちぎり、きな粉を塗して竹串に刺し、備長炭で焙る。焼きあがると餅に京都の白みそをベースにした秘伝の“白みそだれ”につけて出来あがりだ。
「かざりや」の創業は江戸時代の寛永14年(1637年)、あぶり餅の“たれ”は一子相伝、代々女性が受継ぐ秘伝の味である。
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「このあぶり餅の秘伝の“白みそだれ”と、あの冷麺の“たれ”はジツによく似ているぞ」
まあ、平安時代だか江戸時代だかから愛されている味だ。似てしまうのもそれは無理ないか・・・。
ところで、あぶり餅は焦げめが付いていれば付いているほど、唸るほど美味しい。
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「バスで四条の方へ行きたいのですが」
代金を払いながら訊いた。
「それでしたら、店を出て左へ行くと今宮通に出ますから、そこの路を渡って右へいけばバス停があります。すぐですよ」
能天気な東男の「すっとこどっこいな考察」も、とりあえず完結をみたので、ゆっくりバスで帰ろう。
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今宮神社の南正面の楼門の、今宮通を挟んで斜め前にあるバス停「今宮神社前」から、バスに乗って四条方面に戻ることにした。
→「紅葉とあぶり餅(1)」の記事はこちら
→「紅葉とあぶり餅(2)」の記事はこちら
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