温泉クンの旅日記

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勝浦の朝市(1) 千葉・勝浦

2008-02-13 | 旅エッセイ
  <勝浦の朝市>

 (1)

 日本の三大朝市といえば千葉勝浦、飛騨高山、能登輪島である。
 千葉勝浦ではなく佐賀呼子との説もあるが、大正という歴史の若すぎる呼子に
比べ、勝浦は天正の昔つまり戦国時代である安土桃山後期のころからで、軽く400
年を超す歴史がある。まったく勝負にならない。ちなみに輪島朝市はなんと平安時
代まで遡る。

 輪島の朝市は一度だが、他は二度以上訪れていて、個人的には飛騨高山が一番
気に入っている。こちらも古く、江戸時代からの歴史があり陣屋前と宮川と二箇所
あるのも規模が大きいのもいい。それに「格」がすこし違うような気がする。

「なーに言ってんだ! それはおまえが、単に、高山ラーメンとみたらしだんごが
好きだからだろう」
 むむ、そう言われると黙るしかないが・・・。まあそれはそれとして、とにかく
何度でも行きたい朝市なのだ。

 ひさしぶりに勝浦の朝市にいってみることにした。これで三度目か四度目ぐらい
か。囲碁に熱中しているときに仲間と年に一、二度あちこちに囲碁旅をして勝浦に
もよく来たのだった。
 温泉と蕎麦については今回まったく期待せず、捨てている。そして千葉県では
買いたい土産も思いつかぬ。だから、朝市ついでに房総の花を観賞して写真に
とり、いちご狩りでものんびり楽しみたい。

(あれ、なんでこの時間に渋滞なんだろう・・・)
 まだ朝の七時前である。
 アクアラインは料金が高いので陸伝いに行くためにかなり早めに横浜を出たのだ
が、千葉県にはいって船橋あたりから渋滞に掴まってしまった。
 競馬にはまだ早すぎる時間だし、まさかみんな勝浦に向かっているのだろうか。
 あとでわかったのだが、どうやらゴルフ渋滞だったようだ。ゴルフ場が密集して
いる地域を抜けたら渋滞は解消されたのだった。

 市民会館の無料駐車場に車を止め、朝市に向かう。
(ウォオーっ! ひやぁ~なんて寒いんだ・・・)
 歩き出してすぐに、でている手と顔が痛むような寒さである。朝飯がまだなので
腹減っているせいもあるかもしれない。早く朝市で温かい朝食でも食べたい。



 さすがに海辺の町らしく、いろんな魚が整然と干されている。
 朝市の端のほうから見渡すと、思ったほどの人出がない。
 活きのいい魚を捌いている店があり、カメラを向けたら、包丁を握っているオニ
イサンがアングルを意識したのだろう、おどけて格好つけて、笑わせてくれる。



 きんつばの屋台が出ていた。



 お爺さんが焼いて、お婆さんが椅子に座って客をさばいている。覗くと今川焼の
小さいものだ。寒いから、焼きたてがとにかく旨そうである。



(よし、これはあとで買おう。まずは朝メシだ)
 干物を扱う出店がやたら多い。あとは生鮮野菜、蕨餅、生花など。鮮魚はさきほ
どの店だけのようだ。





 途中で一軒食堂があったが干物を使った定食屋で、値段が高すぎるのでパスし
た。それにこの寒さでは温かい汁物、たとえばトン汁とかけんちん汁とかが無性に
食べたいのである。雑煮でもいいな。


 
 おとなしそうな犬が、朝市を行きかうひとを実に優しげなまなざしで見つめて
いた。
 

  - 続く -

    → 「南房総の花(1)」の記事はこちら
    → 「いちご狩り」の記事はこちら

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