<読んだ本 2023年1月と2月>
BS-TBSで1月から、1997年に放送したドラマ「青い鳥」の再放送が始まった。
リアルタイムで観なかったのだが、脚本を読んでハマり、レンタルDVDも観て、おまけにドラマの起点となる「信濃境駅」、逃避行先の「小岩井駅」や「八戸漁港」などの聖地巡礼までしちゃったのであった。
脚本の作者は、残念ながら夭折してしまった「野沢尚」で、書きあげた脚本・小説はいずれも珠玉のものばかりだ。
なんかこの2カ月間、日曜夜の愉しみだったが今夜が全11回中の8回目の放送、そろそろ最終回が近いのが寂しい。
ウォーキング話の続きだが、復路の遠いバス通りで見つけたのはパン屋だけではなかった。
小さい字で「愛情ラーメン」と書かれた看板を目ざとくみつけ、腹も減って愛情にも飢えたわたしはふらふらと誘いこまれてしまった。
入口を入ってすぐの四人掛け卓で、昼前なのに三人が酒盛りをしていた。どうやら仕事終わりらしい。その奥の四人掛け卓に座り、ラーメンを注文した。あとは、広い小上がりの座敷に座卓が並んでいた。
ラーメンはまったくの並クラスの味で、ひょっとして税込550円の値段が愛情ラーメンなのだろうか。煙草でも吸えれば常連になってもいいが、禁煙なのでもう来ることはない。
もう一軒、小奇麗な喫茶店をみつけて喫煙できるようなので入ってみた。
店内も広く、卓の上にも灰皿があり、落ち着いた雰囲気で気にいった。奥の席に陣取り、モーニングセットを注文した。
運ばれてきたモーニングセットには、苦手な野菜サラダもけっこう載っている。トーストはまあまあであり、ドレッシングの味で誤魔化しなんとか野菜も平らげた。来る度に、「トーストだけでいいですので」と言うのもやはり面倒くさいものがある。
というわけで、パン屋以外の店は不発だった。
当たり前だが、要は「よそ見せずにウォーキングを真面目に励め」ということなのだろう。
さて、1月と2月に読んだ本ですが、本年スタートはいつものように2カ月で7冊。
1. ○真夜中のデッド・リミット 上 スティーヴン・ハンター 扶桑社ミステリー
2. ○真夜中のデッド・リミット 下 スティーヴン・ハンター 扶桑社ミステリー
3.○獅子 池波正太郎 新潮文庫
4.◎鴨川食堂 しあわせ 9 柏井壽 小学館文庫
5.○旅路 上 池波正太郎 文春文庫
6.○旅路 下 池波正太郎 文春文庫
7.○奪還 上 リー・チャイルド 講談社文庫
柏井壽作、シリーズの9巻目「鴨川食堂 しあわせ」。
親(鴨川流)子(こいし)二人で営む、食堂兼探偵事務所は“想い出の食”を探してくれる。
文中の極めて短いセリフに魅かれてしまった。
こいしは言う。
『「(略)はじめてやのに懐かしい味。それってお父ちゃんもよう言うてはります。美味しいと感じるもんは、
かならずどっかに懐かしさが潜んでるんや、て」』
「フィッシュアンドチップス」より
たしかにそのとおりだ。
その懐かしさは、子どものころに食べた味だったりだけではなく、旅先でめぐりあった食べたものだったり、かけがえのないヒトといつか食べたものだったり、と人それぞれいろいろある。
流が言う。
『「思い残すことがない、てな人間はめったにいまへん。思いをつのらせてこそ、縁がつながります。(略)」』
「すき焼き」より
思い残すことがないように生きたいものだが、これがとても難しい。
池波正太郎著「旅路」の下巻からも一カ所。
『「人の世などというものは、な・・・・・・」
と木村又右衛門はいった。
「それぞれの、人の勘ちがいによって、成り立っているようなものじゃ。それがこの年齢(とし)になってみて、
よく、わかるようになってきた」
人間たちの頭で考えている推定とか予測とかいうものほど、
「当てにならぬものはない」
木村は、そういうのだ。
親と子の間柄でも、肉親どうしでも、人と人とが真に理解し合うことは不可能であり、まして他人どうしが、
あれこれと、たがいに、おもいをめぐらしてみたところで、それがぴたりと適中していることは、
ほとんどないといってよい。
これが木村又右衛門の信念のようなもので、
「それがわかったとき、わしは、すっかり気が楽になってな。それからはもう、よけいなことを考えずにすむようになった」』
さすが池波センセイ。・・・・・・なんか、深い。
→「青い鳥の驛」の記事はこちら
→「田沢湖線、小岩井駅」の記事はこちら
→「八戸、漁港ストア」の記事はこちら
→「読んだ本 2022年11月と12月」の記事はこちら
BS-TBSで1月から、1997年に放送したドラマ「青い鳥」の再放送が始まった。
リアルタイムで観なかったのだが、脚本を読んでハマり、レンタルDVDも観て、おまけにドラマの起点となる「信濃境駅」、逃避行先の「小岩井駅」や「八戸漁港」などの聖地巡礼までしちゃったのであった。
脚本の作者は、残念ながら夭折してしまった「野沢尚」で、書きあげた脚本・小説はいずれも珠玉のものばかりだ。
なんかこの2カ月間、日曜夜の愉しみだったが今夜が全11回中の8回目の放送、そろそろ最終回が近いのが寂しい。
ウォーキング話の続きだが、復路の遠いバス通りで見つけたのはパン屋だけではなかった。
小さい字で「愛情ラーメン」と書かれた看板を目ざとくみつけ、腹も減って愛情にも飢えたわたしはふらふらと誘いこまれてしまった。
入口を入ってすぐの四人掛け卓で、昼前なのに三人が酒盛りをしていた。どうやら仕事終わりらしい。その奥の四人掛け卓に座り、ラーメンを注文した。あとは、広い小上がりの座敷に座卓が並んでいた。
ラーメンはまったくの並クラスの味で、ひょっとして税込550円の値段が愛情ラーメンなのだろうか。煙草でも吸えれば常連になってもいいが、禁煙なのでもう来ることはない。
もう一軒、小奇麗な喫茶店をみつけて喫煙できるようなので入ってみた。
店内も広く、卓の上にも灰皿があり、落ち着いた雰囲気で気にいった。奥の席に陣取り、モーニングセットを注文した。
運ばれてきたモーニングセットには、苦手な野菜サラダもけっこう載っている。トーストはまあまあであり、ドレッシングの味で誤魔化しなんとか野菜も平らげた。来る度に、「トーストだけでいいですので」と言うのもやはり面倒くさいものがある。
というわけで、パン屋以外の店は不発だった。
当たり前だが、要は「よそ見せずにウォーキングを真面目に励め」ということなのだろう。
さて、1月と2月に読んだ本ですが、本年スタートはいつものように2カ月で7冊。
1. ○真夜中のデッド・リミット 上 スティーヴン・ハンター 扶桑社ミステリー
2. ○真夜中のデッド・リミット 下 スティーヴン・ハンター 扶桑社ミステリー
3.○獅子 池波正太郎 新潮文庫
4.◎鴨川食堂 しあわせ 9 柏井壽 小学館文庫
5.○旅路 上 池波正太郎 文春文庫
6.○旅路 下 池波正太郎 文春文庫
7.○奪還 上 リー・チャイルド 講談社文庫
柏井壽作、シリーズの9巻目「鴨川食堂 しあわせ」。
親(鴨川流)子(こいし)二人で営む、食堂兼探偵事務所は“想い出の食”を探してくれる。
文中の極めて短いセリフに魅かれてしまった。
こいしは言う。
『「(略)はじめてやのに懐かしい味。それってお父ちゃんもよう言うてはります。美味しいと感じるもんは、
かならずどっかに懐かしさが潜んでるんや、て」』
「フィッシュアンドチップス」より
たしかにそのとおりだ。
その懐かしさは、子どものころに食べた味だったりだけではなく、旅先でめぐりあった食べたものだったり、かけがえのないヒトといつか食べたものだったり、と人それぞれいろいろある。
流が言う。
『「思い残すことがない、てな人間はめったにいまへん。思いをつのらせてこそ、縁がつながります。(略)」』
「すき焼き」より
思い残すことがないように生きたいものだが、これがとても難しい。
池波正太郎著「旅路」の下巻からも一カ所。
『「人の世などというものは、な・・・・・・」
と木村又右衛門はいった。
「それぞれの、人の勘ちがいによって、成り立っているようなものじゃ。それがこの年齢(とし)になってみて、
よく、わかるようになってきた」
人間たちの頭で考えている推定とか予測とかいうものほど、
「当てにならぬものはない」
木村は、そういうのだ。
親と子の間柄でも、肉親どうしでも、人と人とが真に理解し合うことは不可能であり、まして他人どうしが、
あれこれと、たがいに、おもいをめぐらしてみたところで、それがぴたりと適中していることは、
ほとんどないといってよい。
これが木村又右衛門の信念のようなもので、
「それがわかったとき、わしは、すっかり気が楽になってな。それからはもう、よけいなことを考えずにすむようになった」』
さすが池波センセイ。・・・・・・なんか、深い。
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