・・・ヒマラヤ東方にある「幸せの国」と呼ばれるブータン国。
この国を有名にしたのは「国民総幸福」(Gross National Happines=GNP)の追及が国づくりの理念である事が知られるようになって、そして、2005年の同国の国勢調査で「あなたは今幸せですか?」 という問いに、回答者の97%のひとが「はい」と答えた、との報道で世界に報じられてからです。
丁度そのころ、日本の社会は物質社会の行先に限界を感じ「人の幸せ」とは何か悩んでいた時でした。それで、報道で知ったあの貧しい国が「幸せ」と国民が応えれるのはなぜか理解できないでいた。そして、人間に幸せは必ずしも物質の豊かさとは無関係の部分が大きいのではという議論が起きていた。
しかし、この2010年のブータン国の同じ国勢調査で、調査の方法や質問が変わって「幸福」と判断されたのは41%に代わっていたと新聞は伝えている。
今ブータン国では国が開かれて、外国支援によって急速な物質文明が流れ込んできて、貧富の差が国民の中で広がり、特に都会と地方で生活の差が出てきて、それが形態やテレビなどで、同時に国民の知るところになり、幸福について国民の考えが変わってきているらしい。
即ち、「幸福」は社会の中の生活や生活水準の平等が重要な要素であるらしい、と感じました。
日本もつい、50年くらい前は国民全体は物質的に貧しかったですが、みんなが貧しく平等だった。その時代は、私にとって、今より、「幸せだった」ような覚えがあります。
今更、日本の社会を物質的に貧しく、貧富の差をなくすことはできませんが、人が真面目で勤勉であれば楽しく暮らせる、不正のない社会であれば人は幸せを感じるのではないでしょうか。