・・・日本最古の正史は720年完成の「日本書紀」と云われていて、それ以外は同時代の古事記以外は、日本の文字記録はほとんどないのが現実である。 考古学的文字資料としては5世紀ごろの古墳などから出土する刀剣類に象嵌された文字類や、銅鏡に文字が遺されている例が少しある。
古墳自体は三世紀の中ごろから、始まり、先に挙げたような出土品に文字が認められ始めたのは五世紀後半からである。
有名な稲荷山古墳は五世紀後半と考えられる年号(471)が出土した鉄剣に刻まれていて、銘文には当主の八代前から大王の都に仕えていたとある。 これから考えて五世紀には宮殿の官僚制度は出来ていて、当然膨大な領土を支配するための通信手段として、刀に書かれているように文字は日常的に、業務に使われていたかもしれないと考えています。 しかし、今までに、文字記録が見つかっていない。
私は、実際は残っている文字を見つけられていないだけではと推理してしまう。
中国では、古代の墓に残された墓誌が銅板や日干しレンガに文字がきざまれ、それが発見されている。 また、時代は下がるが、日本でも723年死亡の太安万侶の青銅製墓誌は見つかっている。 何時か、科学や考古学的手法が進み、見えないものを見る方法が開発されて、隠された文字が考古学遺物から、見つかるのではと私は考えています。