…以下に書くことは、誰でもよく感じることですが、・・・・。
毎日の生活で過ごしている時間と同じ時が、自分が存在しない別の空間で、自分が過ごしているのと同じように時間が過ぎていくことを思うと、自分が住む空間のその不思議を感じる。
朝食を取りながら、ふと、何時か、同じような気持ちで、食事を外国のホテルのレストランで取りながら、同じような気持ちを感じていたことが鮮明に頭に浮かぶと、今いる空間はとても広いこの世界の中のほんの一点で、全世界で、同時進行で無限の数の事柄が現実に存在している不思議を感じる。
昨日、新聞の夏目漱石の「門」の解説記事を読んでいて、漱石は上に書いたような「日常の不思議」を小説のモチーフとして、小説「門」を書いたらしい。
朝日新聞で、「門」の連載が21日から始まる、それを毎日少しづつ読むのが楽しみです。
解説記事の関連の文章を引用すると、
「門」はひたすら、日常と云う自然の中を漂う作品だ。
人はみな同じ、と云うとこ日常と云う自然のなかを漂う作品だ。
人はみな同じ、と云うところを漱石はしっかりと書く。
・・・・だから、ある日見たこと知ったことがすべてと云う事になる。
・・・・日常よりも強いものは、まだ見つかっていないように思う。