小樽のパパの子育て日記

日々のできごとを徒然なるままに2006年から書いて18年目になりました。
ヤプログから2019年9月に引越し。

二元代表制の問題点

2011-08-18 05:09:07 | インポート
二元代表制を採用する長と議会の関係は、長による執行権限の行使に対する監視が確保されるというメリットが指摘される一方、実態として問題点が指摘されている。

・長が執行権限を行使するためには議会の理解と協力を得る必要があるため、議会の中に与党的な勢力を形成せざるを得なくなる。
この結果、議会の執行機関に対する監視は野党的な勢力のみが担うことになりがちである。

・議会に与党的な勢力が十分形成されないときには、議会の執行機関に対する監視は機能するが、長の責任において執行権限を行使することが困難になる。

・議会の活動が執行機関の監視に重点が置かれ、団体意思を決定する機関として議会を見たときにその前提となる条例立案などの政策形成について執行機関に大きく依存しがちになる。

・議決権の行使は、本来、最も重要な議会の権限であるにもかかわらず、現実には長の提案を追認する傾向が見られる。


長と議会の議員はそれぞれ直接選挙されることから、地方公共団体の行政運営について長と議会が異なる立場をとることは想定されている。
長と議会の対立により地方公共団体の行政運営に支障が生ずることがないよう、以下の制度を用意している。

(ア)議会の不信任議決と長による議会の解散
(イ)議会が議決すべき事件を議決しないとき等における長の専決処分
(ウ)条例又は予算に関する議決等に対する長の再議

しかしながら、不信任された長が再び選挙で選ばれた場合や、議会が解散権行使を恐れ、長との対立が深刻化しても不信任議決を行わない場合など、対立構造が解消されない。
長が議会との対立を表面化させることを恐れるため、解決手段として適切に行使されていない。
などの問題点が指摘されている。