小樽のパパの子育て日記

日々のできごとを徒然なるままに2006年から書いて19年目になりました。
ヤプログから2019年9月に引越し。

「NO」から始めない生き方

2013-06-26 05:00:24 | インポート
図書館で借りた本。

「NO」から始めない生き方~先端医療で働く外科医の発想 加藤友朗著



万策尽きた末期癌の患者。最後の望みを託された外科医の発想と決断とは。
CNN、ニューヨークタイムズなど全米主要メディアで取り上げられ欧米で話題になった日本人外科医師のメッセージ。



以下興味深かった部分など(自分用メモ)。


「NO」から始めないやり方は仕事量を増やす。それまでの経過を一から見直すのは手間の掛かる作業だから。
しかし、多少時間がかかったとしてもそこから得られることがその人の命に関わることであるなら時間を費やすべきだ。医師は患者の真剣な気持ちに真剣に向き合わなければいけない。それが医療従事者に課せられた使命である。


しつこさのすすめ。
「persistence」には日本語の「しつこい」という言葉にあるネガティブなニュアンスはない。
敢えて日本語に訳せば「継続力」。
ほとんどの人が、あともう少しやれば成功できるその手前で投げ出している。
しつこくなるためのコツ。
 失敗しても恥ずかしいと思わないこと。
 背水の陣を敷かないこと。~継続すためにはそれなりの余裕が必要。


外科医が備えるべき資質とは技術、知識、体力、決断力。


手術の最後にどこかやり直すべきところが見つかったとき、助手に意見を求めても無駄。
彼らは疲れているから、そんなことはない、大丈夫だと答えることが多い。聞いても惑わされるだけ。
自分が納得できないことがはっきりしていたら、周りに意見を求めない。すぐに決断して必ずやり直す。
しつこく「パーフェクト」を目指す。それが執刀医の責任。
チーム医療にはお互いの信頼は欠かせない。
もちろん執刀中にほかの医師の意見を聞くことはあるが、最終的に決断を下すのはチームリーダーである執刀医である。手術チームには民主主義はなじまない。



ミリ単位の癒着剥離を地道に進め、ようやく腫瘍と肝臓を取り出すことができたと思ったら、新たに見つかった膵臓の異常血管。その時点で手術開始からすでに24時間を経過しているにもかかわらず、さらにその剥離を選択し、無事膵臓と小腸を吻合させ、すべての作業を終えたときには日が暮れていた。
手術時間30時間超。
その間20分ほどの休憩を何度かとったが、あとはずっと立ちっぱなしだったという。

その精神力には脱帽するほかない。やっぱり医師という仕事は大変だなあ。



サラサラ読んで一気に読了。
オススメの本ですが、、1785円は自分の財布にはちょっと高いかなごめんなさい。