夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

宝巳之図 松村景文筆

2010-06-07 08:38:22 | 掛け軸
宝巳之図 松村景文筆
絹本金泥淡彩絹装軸二重箱 
画サイズ:横292*縦242

白蛇が宝珠に巻きついた図で縁起ものの画題。

  

10年ほど前に、私が巳年生まれゆえ?、即座に入手したもの。

  


仙台の骨董店「汲古堂」より購入。当時は筋の良い作品がまだこの骨董店に多くあった。とく軸類に多かったと思われる。

マンション住まいが多くなり、需要がなくなって、軸が売れなくなり、不要になったことも原因で一時市場に多くでたのかもしれませんね。

現在は、廉価になったせいもあり、軸が復活傾向にあるというが値段は高くはありません。日本画の好きな人は集めやすい分野でもありますが、状態が悪いと表具代金が馬鹿にならないし、また保存に気を使いますね。

私も200本ほど所有していますが、いいものだけに絞って少しづつ整理しています。それでも。思い出がありなかなか整理しきれませんが・・・。

当作品は景文43歳の作品。

   

景文の作品には贋作が非常に多いです。

その一番の理由に弟子が生活に困窮し師の作品を模倣したためです。また、景文がみかねてそれを認めたことと書物には書かれています。

景文が印章を与えところ、弟子の五嶺は二度と贋作は制作しないと誓っという記録や弟子が墓参り時に贋作について謝罪したという言い伝えがあります。

そのような景文の作ながら本作品は真作と断定してよいと思います。

落款・出来は真作ならではのものがあります。

箱にある「古書画鑑定印」については不明ですが、このような鑑定書付はまったくあてになりません。

明治以降の所定鑑定人による証明だけを信頼すべきであり、江戸時代以前の作品は眼力を信じることですが・・・。

ま~、所定鑑定人のものも贋作がありますし、いい加減なものもあります。

「疑いは無い」という表現や「識」という、ただ見ましたという書付や箱書きまで信じていると贋作をつかみますね(笑)

松村景文:安永8年生まれ、天保14年没(1779年~1843年)、享年65歳。

字は子藻、号は華渓。松村呉春の末弟。画法を兄に学んで、写生の花鳥画に長じている。

四条派をさらに軽快に描写的に変化させたので、呉春の後に四条派は大いに栄えた。

妙法院宮の近侍になっており、山水襖絵が京都の妙法院に残っている。

本作品の箱に「古今書画鑑定済真本也菊池氏珍蔵印」とある。おそらく個人的な鑑定・所蔵印であろう。

文政4年(1821年 辛巳正月とある)の作品。      


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