
先週NHKのテレビを観ていたら、クラゲを中心に展示している水族館が人気があり、そのクラゲを中心とした水族館になるまでの館長の苦労話を興味深く拝聴しました。成功するには人の真似ではだめ、自分がやりたい、見せたいと思うものではなくてならない、意外に身近にヒントがあるものということでした。思わず「なるほど!」と思いましたが、小生の本ブログは「自分がやりたい!」だけは共通しています・・??
さて当方の陶磁器の蒐集対象のメインである源内焼について絶対に外せない研究対象に「交趾焼」があります。京焼や近代の作家作の「交趾焼」もどきは星の数ほどありますが、本来の「交趾焼」は滅多に入手できません。本日紹介する作品は「交趾焼」であることを願いながらの投稿する作品です。以前は同様の作品を源内焼に分類して投稿しましたが、実はどちらなのか迷っています。
氏素性の解らぬ作品 伝交趾焼 OR 源内焼 三彩霊獣文水注
合箱
幅144*奥行*高さ135

江戸時代に中国から交趾焼が頻繁に日本に輸入され大いに中国は外貨を稼いだそうです。貿易の不均衡を憂いた平賀源内がそれに代わる陶器として「源内焼」を興したと言われています。

本ブログで多くの作品を取り上げている源内焼ですが、源内焼自身は交趾焼を目標にしていましたので、その特徴は共通する部分が多くあります。そのひとつが胎土そのものの性質です。

楽焼のような胎土で吸水性が高いので、作品は汚れやすくなっています。上記の写真は洗う前で下記の写真は汚れを落とした後の写真です。

汚れの落とす時には釉薬などを痛めないように気を使うことが肝要です。落とし方は源内焼のブログで説明したやり方と同じです。

なお本作品の胴の部分にある陽刻は「四神」とされる文様です。中国では青龍・朱雀・玄武・白虎らを四神とされています。四神(ししん)は、中国の神話、天の四方の方角を司る霊獣(天之四霊)です。

四獣(しじゅう)、四象(ししょう)ともいいいます。四象と四神・四獣は同義であり、実体のない概念である四象に実体を持たせたものが四神・四獣とされるそうです。
東の青龍・南の朱雀・西の白虎・北の玄武。五行説に照らし合わせて中央に麒麟や黄竜を加え数を合わせた上で取り入れられています。

淮南子などによると、方角には四獣と共に季節神として五帝を補佐する五佐のうち四佐が割り当てられているとのことです。これらの四佐のほうを四神と呼ぶこともあります。また、瑞獣の四霊(応竜・麒麟・霊亀・鳳凰)を四神と呼ぶこともあるようです。

取っ手の部分や底は下記の写真のとおりです。汚れを落とす前の写真です。

とても華奢で水注ぎとしては使いにくいようですが、中国茶や煎茶を対象にして作られているのでしょう。

交趾焼についての概略は下記のとおりです。
************************************
交趾焼(こうちやき):中国南部で生産された陶磁器の一種。名称はベトナムのコーチシナ(交趾支那)との貿易で交趾船によりもたらされたことに由来しています。
正倉院三彩などの低火度釉による三彩、法花と呼ばれる中国の元時代の焼き物、黄南京と呼ばれる中国の焼き物や清の時代の龍や鳳凰が描かれた焼き物も広い意味では交趾焼に分類されています。総じて黄、紫、緑、青、白、などの細かい貫入の入る釉薬のかかった焼き物の事をさします。
*中国,明末~清代に交趾地方で生産された陶器の総称でもあり。交趾は中国の南方の地域で,漢代には交趾郡がおかれたことが知られ,早くから開けていました。この地方の窯,すなわち広東省の諸窯,浙江省の宜興 (ぎこう) ,蜀山などの窯で交趾手のものが制作されたようで,青,黄,緑,紫などの釉 (うわぐすり) を用いて三彩釉に似たやわらかみのある色調が特徴です。胎土は暗色で三彩釉が施されています。茶人の間で香合が珍重されています。
************************************
同じような陽刻の交趾焼の作品をネット上で探したら下記の作品があります。これらの作品は源内焼と同じように型に入れられて成型し、中央で合わされて作られています。

非常の脆い作品群なので、綿などを入れて保管箱に収納する必要があります。

箱内には下記のような書付が同封されていますが、詳細はよく解っていません。

当方の主たる蒐集作品群の源内焼から派生して、参考として入手している作品群にはこのような交趾焼や三彩の作品がありますが、いろいろと新たに理解することが多く飽きることがありません。

ちなみに上記写真は「源内焼」として本ブログにて紹介した作品です。こちらの作品は四神ではなく、裏表が同じで「東の青龍」、「西の白虎」のようです。

どちらの作品もよくできています。さてもとに焦点を戻しますが、このような作品は交趾焼? それとも源内焼? 迷うところです。正直なところ、どちらでもいい・・・・・
そう「自分がやりたい!」という蒐集だから・・
さて当方の陶磁器の蒐集対象のメインである源内焼について絶対に外せない研究対象に「交趾焼」があります。京焼や近代の作家作の「交趾焼」もどきは星の数ほどありますが、本来の「交趾焼」は滅多に入手できません。本日紹介する作品は「交趾焼」であることを願いながらの投稿する作品です。以前は同様の作品を源内焼に分類して投稿しましたが、実はどちらなのか迷っています。
氏素性の解らぬ作品 伝交趾焼 OR 源内焼 三彩霊獣文水注
合箱
幅144*奥行*高さ135

江戸時代に中国から交趾焼が頻繁に日本に輸入され大いに中国は外貨を稼いだそうです。貿易の不均衡を憂いた平賀源内がそれに代わる陶器として「源内焼」を興したと言われています。

本ブログで多くの作品を取り上げている源内焼ですが、源内焼自身は交趾焼を目標にしていましたので、その特徴は共通する部分が多くあります。そのひとつが胎土そのものの性質です。

楽焼のような胎土で吸水性が高いので、作品は汚れやすくなっています。上記の写真は洗う前で下記の写真は汚れを落とした後の写真です。

汚れの落とす時には釉薬などを痛めないように気を使うことが肝要です。落とし方は源内焼のブログで説明したやり方と同じです。

なお本作品の胴の部分にある陽刻は「四神」とされる文様です。中国では青龍・朱雀・玄武・白虎らを四神とされています。四神(ししん)は、中国の神話、天の四方の方角を司る霊獣(天之四霊)です。

四獣(しじゅう)、四象(ししょう)ともいいいます。四象と四神・四獣は同義であり、実体のない概念である四象に実体を持たせたものが四神・四獣とされるそうです。

東の青龍・南の朱雀・西の白虎・北の玄武。五行説に照らし合わせて中央に麒麟や黄竜を加え数を合わせた上で取り入れられています。

淮南子などによると、方角には四獣と共に季節神として五帝を補佐する五佐のうち四佐が割り当てられているとのことです。これらの四佐のほうを四神と呼ぶこともあります。また、瑞獣の四霊(応竜・麒麟・霊亀・鳳凰)を四神と呼ぶこともあるようです。

取っ手の部分や底は下記の写真のとおりです。汚れを落とす前の写真です。

とても華奢で水注ぎとしては使いにくいようですが、中国茶や煎茶を対象にして作られているのでしょう。

交趾焼についての概略は下記のとおりです。
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交趾焼(こうちやき):中国南部で生産された陶磁器の一種。名称はベトナムのコーチシナ(交趾支那)との貿易で交趾船によりもたらされたことに由来しています。
正倉院三彩などの低火度釉による三彩、法花と呼ばれる中国の元時代の焼き物、黄南京と呼ばれる中国の焼き物や清の時代の龍や鳳凰が描かれた焼き物も広い意味では交趾焼に分類されています。総じて黄、紫、緑、青、白、などの細かい貫入の入る釉薬のかかった焼き物の事をさします。
*中国,明末~清代に交趾地方で生産された陶器の総称でもあり。交趾は中国の南方の地域で,漢代には交趾郡がおかれたことが知られ,早くから開けていました。この地方の窯,すなわち広東省の諸窯,浙江省の宜興 (ぎこう) ,蜀山などの窯で交趾手のものが制作されたようで,青,黄,緑,紫などの釉 (うわぐすり) を用いて三彩釉に似たやわらかみのある色調が特徴です。胎土は暗色で三彩釉が施されています。茶人の間で香合が珍重されています。
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同じような陽刻の交趾焼の作品をネット上で探したら下記の作品があります。これらの作品は源内焼と同じように型に入れられて成型し、中央で合わされて作られています。

非常の脆い作品群なので、綿などを入れて保管箱に収納する必要があります。

箱内には下記のような書付が同封されていますが、詳細はよく解っていません。

当方の主たる蒐集作品群の源内焼から派生して、参考として入手している作品群にはこのような交趾焼や三彩の作品がありますが、いろいろと新たに理解することが多く飽きることがありません。

ちなみに上記写真は「源内焼」として本ブログにて紹介した作品です。こちらの作品は四神ではなく、裏表が同じで「東の青龍」、「西の白虎」のようです。

どちらの作品もよくできています。さてもとに焦点を戻しますが、このような作品は交趾焼? それとも源内焼? 迷うところです。正直なところ、どちらでもいい・・・・・

