夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

自作のお茶碗鑑賞

2010-08-01 21:31:29 | 陶磁器
お茶碗は難しいというお話をしましたが・・。

まずはお茶碗の見栄えですが、当たり前のことながら正面は景色が堪能できることが条件です。

正面以外の後ろ側も景色が必要です。といって正面と裏側がおなじものはあまり潔しとはいえません。




口の縁は「五岳あり」といわれるように変化のあるものが好まれます。







お湯を注いでも外側が熱くて持てないお茶碗は駄目です。

きちんと熱伝導率を考慮した胎土を使わなくてはなりません。

また、重さも観た感じと一緒のことが必要です。

見た目以上に重かったり、かるいお茶碗は穏やかな気持ちにしてくれませんね。

また扱いやすいように高台は掘りが深くて、持ちやすく手がかかるものが望ましいです。




口を近づけ、見込みの景色が宇宙を思わせるような幽玄なものを漂わせることが必要です。



飲み終わったあとの茶溜まりがきちんとしていないとだらしがなくなります。




さらに茶溜りが目跡や釉薬の溜りなどのようなもので景色になるとよりいいですね。

使い込んでいくうちに茶碗の景色が変わっていくと楽しめます。

あまりすぐに変わってしまったり、もうこれ以上変わらないという寿命が終わったお茶碗も使っていてはつまらないですね。



以上、私の自作の茶碗の鑑賞です

簡単なことですが、以上のような条件に当てはまるお茶碗を作るのは難しいですね。

偶然の産物という御仁もおられます。

買い求める時にもそうそうないですよ

日本が積み上げてきた伝統をどんどん今はなくしているように思います。

ユニクロ、100円ショップ・・・安かれ良かれの時代、何かを失っていっていないか改めて自分に問いながら過ごしていきたいですね







最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。