夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

私のお気に入り 鯉 福田豊四郎筆 その8

2018-12-26 00:01:00 | 掛け軸
整理の完了した作品は私の手元から離れていきます。



今回の離れていく作品にもありますが、私のお気に入りの作品が一番多いのは福田豊四郎の作品だと思います。

郷里出身の画家ということもあるのですが、祖父や祖母、父や母と交流があり、小さい頃から床の間や玄関に飾られていることが多かったのがその主因でしょう。懲りずに今でもせっせと蒐集に励んでいます。

鯉 福田豊四郎筆 その8
絹本着色軸装共箱二重箱軸先象牙 
全体サイズ:横725*縦1600 画サイズ:横564*縦486



私が幼少の頃と同じように息子の吉祥として本作品は飾られています。端午の節句から飾られているので、そろそろ架け替えの時期ですが・・。

 

この作品は福田豊四郎氏が子供の誕生祝いに父と母のために描いてくれた作品だそうです。



為書きの作品ですが、かなりの力作だと思います。



背景には銀彩を施し、豪華な仕上がりになっています。



鯉の表情もいいですね。



小生は小さい頃に本家の池にこっそり釣り糸を垂れ、大きな鯉を釣りあげて大目玉を食らったことがあります。



田舎育ちの遊び仲間では鯉は釣りの成果としては憧れでしたが、さすがに庭の池の鯉を釣りあげると、その音の大きさに家人が飛んできました。



その時に釣りあげた鯉を思い出しますね。



ちょっとデフォルメされた作品ですが、描いたのは昭和25年頃だと推定しています。



表具は本家で依頼して表具させたものでしょう。



福田豊四郎氏に祖父が依頼して描いたものかもしれません。いい表具です。



箱書きは下記のとおりです。むろん共箱です。

 

作品中の落款と印章は下記のとおりです。二重箱に収められています。

 

母が大切に保管していたのでしょう。作品の状態は全く難点がありません。家計が困難になって、他のものは手放してもこの作品だけは母は手放しませんでした。

さて本日は息子の5歳の誕生日です。



家内からは二年続けて毎年図鑑ですが、今年は小生から息子の要望した仮面ライダーのベルトを誕生日にプレゼントしました。

お気に入りの骨董は生涯手放さぬもの、子どもはそのうちおもちゃと骨董の違いが判るはず・・・。基本的におもちゃはいずれ飽きるもの、良き骨董は骨董は飽きぬもの。


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