昨年から近所から頂いた2回目のメダカの稚魚。メダカの世話は当方の役割ですが、昨年のうちに成長してその2代目が現在8匹。今年は早々と稚魚が誕生しました。体長2~3mm・・。
さて茶道具で評価の高いもののひとつに織部の菓子器や茶碗があります。その魅力は現代でも近代的なデザインとその力強さでしょう。とくに桃山期の作品が優れていますが、真作は高値であることと贋作や模倣作品が多いことから入手が難しいと思われます。そういう分野に挑戦したくなるのが小生の悪い癖です。
織部鉄絵隅入手持鉢 桃山期
伝来古杉箱
幅215*奥行215*高さ160
桃山期の作品は戦国時代の意気込みが伝わってきますが、時代が下がると平和な時代を反映してか、おとなしい作りになっていくのとは対照的です。
桃山期の織部焼は絵の描き方や釉薬の掛け方も実に豪快ですね。本作品が桃山期の作品かどうかは小生の判断の及ぶところではありませんが、本作品の作風は実に大胆で好きな作りです。
なにを描いたかはよく解りませんが、たっぷりと掛けられた釉薬の味わいと絵のデザインが実によくマッチしています。
内には布目地が強く見られ、両脇に釉溜りと釉薬の抜けた部分の対比が強い印象を残します。
作り方はたたら作りで板状にした胎土を木型に湿らせた麻布を張り、そこに伸ばした粘土を押し付けるという手法で大量生産したものですが、量産化された作品でありながら、同じ作振り、同じ模様で描かれたものはなくほとんどなく、当時の陶工の作陶姿勢において、一作品一作品において違った作品を造るという意識が徹底していたことを物語っています。
絵付けや造形のデザインはスピードをもって為されています。造形は型から外して乾燥までの間に独創性をもって削られており、ハード型の手持ちの切り込みも見事です。
底には3つの脚が力強く桃山時代好みが表現されています。脚に力強さがあるかないかで時代が解るという見極めもあるそうです。
箱書には「安政」とありますので、何らかの関連があるとすると少なくてもそれ以前の作には相違ないのでしょう。箱は後世に誂えられたものと思われます。
ひさかたぶりに楽しめる作品に出会いました。この器に水を張ってメダカでも泳がせてみようかな・・・・??