夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

水墨山水図 甲斐虎山筆 その3

2016-09-22 00:01:00 | 掛け軸
「鍔 その10」です。



赤錆をとるのもこれが限度かな?



「なんだこれは?」という水墨画を描くのが甲斐虎山の水墨画の世界。まともな作品も無論多いのですが、それはそれでつまらないように思います。

積墨層巒飛泉図 甲斐虎山筆
紙本水墨淡彩軸装 軸先 共箱入
全体サイズ:横640*縦1310 画サイズ:横510*縦410



箱書に「乕(虎)山積墨層巒飛泉図]とあります。「ん~」、相変わらず難解な画題です。

 

賛には「米壽乕山画」とあり、甲斐虎山が88歳(1955年 昭和30年頃)の作と思われます。箱裏には「斐簡自署 押印」とあります。右下には遊印が押印されています。

 

以前に紹介しました「深巌古廟之図(甲斐虎山 その2)」とは同時に描かれた作品ではないかと推察されます。



日本画の独特の墨絵の世界、独自の画法で著名なのは近藤浩一路、小松均など。一風変わった熟練の技の作品を時には飾って鑑賞するのも一興かと。



「積墨層巒飛泉図」は「積墨」、「層巒飛泉図」かと。



「積墨」:中国画の水墨画の技法名。すなわち幾重にも加墨すること。中国の歴代の名画を生んでいる技法。



「層巒」:重なり連なっている山々



暗くした床に飾るとしっくりきますね。闇の中に瀧の音が聞こえてきます。「GOOD!」


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