
亡くなった家内の実家の台所を改修しました。義妹が実家に住むこととなり、台所が古くなったことと、義母が高齢となり段差をなくすことなバリアフリーも考慮した改修です。
もともと明治末(明治40年)の頃の建物ですから、この台所部分は当初は土間であった調理場部分です。馬小屋なども母屋の中にありました。設計や材料選定を小生がおこないました。

改修前は暗く、使いづらかったのですが清潔感があり、今までと趣を変えて明るく清潔感のある台所を意図してみました。義母も義妹も気に入ってくれているようです。
リンゴ台風以降、亡くなった義父や義妹達と少しずつ資金を出し合って段階的に改修してきました。
昨年は車庫、今年は台所。残りは蔵と2階の天井、そして庭が残っています。20年以上かかる大工事です。去年は多少の費用は無理しても車庫を建て直して大正解・・、昨年の大雪できっとつぶれていたと思われます、車2台が潰れずに済んだらしい・・。

昔の造りの良さを失わないように改修するのは難しいものです。しかし一番難しいのは改修して何になるのだろうという自己疑念との葛藤です。田舎は人が少なくなり、跡取りもなく、近所付き合いも減り、廃れる一方です。自分が帰郷する可能性も少なくなり、何のためということが薄なわれつつあります。しかしもともと「なにのため」という概念はむなしいものと思われます。愉しむことが大切というのが解ってきました。人生で物事をなすのに「愉しむ」ということが一番大切なことです。
さて本日は愉しい絵皿です。さてこのようなお皿が骨董市で2万くらいで売っていたとしたら、買う人はいるでしょうか?
楼閣図南京赤絵八寸輪花皿
合箱 高台内「天啓?年製」
口径235*胴径140*高さ46

売る側は何とかして売りたいので下記のような説明をしてきます。
売主からのコメント:「中国明末期、天啓年間に造られた大変貴重な赤絵磁器 楼閣人物図 中皿です。天啓年間は時代が短く徐の為、天啓赤絵の焼物は大変少なく、そして当時日本で大変喜ばれ珍重された為、多くが日本に輸出され、本国、中国には僅かしか残っていないとの事です。高台の内側周りにヘラで紋様(飛び鉋)が施されたのは珍しく,薄造りの大変貴重なお品です。」と・・・。

「天啓赤絵」に相違ないなら上記の説明にはなんら問題はなく、まさしく教科書どおりの回答です。はたして本作品が天啓赤絵かとうのが焦点となりますが、今回はそのことぬきに愉しめる作品ということです。

この作品の面白いのは、下の写真のように描かれている二人の人物です。一体何を話しているのか、何をしているのかきになるところです。

楼閣というより、古い中国では邑(むら)自体が城郭のようなつくりでしたので、邑を描いた作品でしょう。

実に自由奔放に闊達な描き方です。思わずこれ何? という感じのするものも筆に迷いなく描かれています。発色も鮮やかです。いいものを作ろうという意識などありません。

虫喰い(本ブログの愛読者には説明はもう不要でしょう)などがないこと、高台内の鉋の削り跡から、明末から清初の作品であり、天啓赤絵、若しくは南京赤絵に属する作品のように思えます。

または後世、日本各地の磁器産地で写しが製作されたもののひとつかもしれません。「天啓年製」という銘は一つのデザインであり、時代を表すようなものではありませんので、日本製ということも否定できません。

さて皆さんのお考えはいかがでしょうか?
ところでこのような形は「輪花」で正しいのでしょうか?

このような中国製と思われる赤絵は古伊万里ほど高価ではありません。数万円が相場のようです。柄の出来の良いものを選びましょう。
それでも近年に南京赤絵や天啓赤絵として贋作が横行しているかもしれませんので、それなりに注意を要するかもしれません。なにしろ古伊万里の見極めが非常に難しい中国製の贋作が横行しているようですから・・。
しかし、二万円程度の値段なら、味があるので私は迷うことなく購入します。さて皆さんはいかがですか? 日常に使う皿にはいいものを使いたいものです。骨董の皿を選んでみたらいかがでしょうか? 古いものを新たな時代にマッチするように使えるようにする。古い家も骨董もすべて同じように思います。
もともと明治末(明治40年)の頃の建物ですから、この台所部分は当初は土間であった調理場部分です。馬小屋なども母屋の中にありました。設計や材料選定を小生がおこないました。

改修前は暗く、使いづらかったのですが清潔感があり、今までと趣を変えて明るく清潔感のある台所を意図してみました。義母も義妹も気に入ってくれているようです。
リンゴ台風以降、亡くなった義父や義妹達と少しずつ資金を出し合って段階的に改修してきました。
昨年は車庫、今年は台所。残りは蔵と2階の天井、そして庭が残っています。20年以上かかる大工事です。去年は多少の費用は無理しても車庫を建て直して大正解・・、昨年の大雪できっとつぶれていたと思われます、車2台が潰れずに済んだらしい・・。

昔の造りの良さを失わないように改修するのは難しいものです。しかし一番難しいのは改修して何になるのだろうという自己疑念との葛藤です。田舎は人が少なくなり、跡取りもなく、近所付き合いも減り、廃れる一方です。自分が帰郷する可能性も少なくなり、何のためということが薄なわれつつあります。しかしもともと「なにのため」という概念はむなしいものと思われます。愉しむことが大切というのが解ってきました。人生で物事をなすのに「愉しむ」ということが一番大切なことです。
さて本日は愉しい絵皿です。さてこのようなお皿が骨董市で2万くらいで売っていたとしたら、買う人はいるでしょうか?
楼閣図南京赤絵八寸輪花皿
合箱 高台内「天啓?年製」
口径235*胴径140*高さ46

売る側は何とかして売りたいので下記のような説明をしてきます。
売主からのコメント:「中国明末期、天啓年間に造られた大変貴重な赤絵磁器 楼閣人物図 中皿です。天啓年間は時代が短く徐の為、天啓赤絵の焼物は大変少なく、そして当時日本で大変喜ばれ珍重された為、多くが日本に輸出され、本国、中国には僅かしか残っていないとの事です。高台の内側周りにヘラで紋様(飛び鉋)が施されたのは珍しく,薄造りの大変貴重なお品です。」と・・・。

「天啓赤絵」に相違ないなら上記の説明にはなんら問題はなく、まさしく教科書どおりの回答です。はたして本作品が天啓赤絵かとうのが焦点となりますが、今回はそのことぬきに愉しめる作品ということです。

この作品の面白いのは、下の写真のように描かれている二人の人物です。一体何を話しているのか、何をしているのかきになるところです。

楼閣というより、古い中国では邑(むら)自体が城郭のようなつくりでしたので、邑を描いた作品でしょう。

実に自由奔放に闊達な描き方です。思わずこれ何? という感じのするものも筆に迷いなく描かれています。発色も鮮やかです。いいものを作ろうという意識などありません。

虫喰い(本ブログの愛読者には説明はもう不要でしょう)などがないこと、高台内の鉋の削り跡から、明末から清初の作品であり、天啓赤絵、若しくは南京赤絵に属する作品のように思えます。

または後世、日本各地の磁器産地で写しが製作されたもののひとつかもしれません。「天啓年製」という銘は一つのデザインであり、時代を表すようなものではありませんので、日本製ということも否定できません。

さて皆さんのお考えはいかがでしょうか?
ところでこのような形は「輪花」で正しいのでしょうか?

このような中国製と思われる赤絵は古伊万里ほど高価ではありません。数万円が相場のようです。柄の出来の良いものを選びましょう。
それでも近年に南京赤絵や天啓赤絵として贋作が横行しているかもしれませんので、それなりに注意を要するかもしれません。なにしろ古伊万里の見極めが非常に難しい中国製の贋作が横行しているようですから・・。
しかし、二万円程度の値段なら、味があるので私は迷うことなく購入します。さて皆さんはいかがですか? 日常に使う皿にはいいものを使いたいものです。骨董の皿を選んでみたらいかがでしょうか? 古いものを新たな時代にマッチするように使えるようにする。古い家も骨董もすべて同じように思います。