Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

イヴェントの豊かな後味

2008-03-11 | ワイン
投光されたグランクリュ地所三箇所を観た。バート・デュルクハイムの観光の中心地にあるミヒャエルスベルクは、車から手っ取り早く見えるのだが、車だけでなく光が多く、俗っぽさが災いしていたようだ。その地所を歩いての感想と変わらなく、ワインの味もそのようなものだろう。

日曜日にはSWRシュトッツガルト放送交響楽団のブラスセクションによって、19時から音楽が奏でられたケーニクスバッハのイーディクに見学に行った。なんと言っても盆地状の地形にその音響効果を期待したのである。

金管アンサンブルは、上部の石垣の前に陣取った。照明もその高さと石垣の上部に当てられて、赤い色の投光器など幾つかの投光器が使われていた。聴衆は下から見上げる形で充分な音量が得られていた。予想通り、低音楽器の音は良く伸びていた。

選曲は、ポピュラーや映画音楽のみでせめて一曲ぐらいは著作権のないファンファーレかなにかを入れるべきではなかっただろうか?実質三十分ぐらいのレパートリーであった。

あまり見通しが聞かない照明を見て、音楽聞いて、一杯飲んで体を温めれるようにスタンドが出ていた。お馴染みの新鮮な顔を見つけて、ついつい先週買ったばかりのミュラーカトワールのヴァイスブルグンダーやA・クリストマンのグーツリースリングを二杯も飲んでしまった。一杯二百円はお試し価格で小売としては安い。

グラスを返して、次の演奏地ウンゲホイヤーへ行くと断わって、急いで辞去する。ウンゲホイヤーの照明は前日見ているので、勝手をよく知っていたが、前日とは打って変わって二百人以上の聴衆を集めていた。

楽師の面々は、ワイン山の中をジープで移動したのだろう。ここでもまたお馴染みの顔を見かける。やはりインサイダーや事情通の者が多いようで、本日のローカル紙は場所が判らなかったなどの苦情なども伝えていたようだ。

基本的には金をかけずに、効率良く、グランクリュを印象つけて新コンセプトのテロワールを広報する目的が達成されていたが、こうして巷でも一等区画グローセスゲヴェックスが囁かれるようになれば大成功だろう。

投光されるのを観るのは一生で一度のことだという声も聞かれたが、金をかけずに広報が出来るならば機会があれば今後も実施する価値があるのかもしれない。

音響効果の方も、ウンゲホイヤーにおいても予想したほど悪くはなく、何よりもマドンナ像とウンゲホイヤーの斜面の投光の効果が素晴らしい。既に同じプログラムを聞いているので、演奏中にマドンナ像の足元まで上がり反対側に降りてきた。

演奏の方は、途中で一杯やってワインが廻ってきたのか、先ほどよりも集中力が欠けてさらにお気軽なものとなっていた。

前夜のゲオルク・モスバッハ家が道案内する家庭的な雰囲気の中での落ち着き静まった雰囲気を思い出しながら、こうしてイヴェントを堪能して帰路についた。



参照:フォルスト・ウンゲホイヤー [ ワイン ] / 2008-03-09
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする