Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

中々売れない高額席

2020-05-17 | 文化一般
新しいマスクである。サージカルマスクである。特に私のような感染者で永遠の陽性者には向いているだろう。本来は使い捨てだが、用途別にしか使わないので、殆ど使わないので汚れなければ全く問題が無い。医療現場でも何回も使うようになったとかいうが、使い捨てなら幾らあっても足りないだろう。只の不織布でなんていうことはない。これぐらいの不織布ならバイリーンの製品で幾らでも市場に転がっていた筈だ。

月曜日のリーダーアーベントのプログラムが分かった。休憩なしで、シューベルトから始まる。マイルホーファーの前にゲーテの詞の三曲があるのか。プロメテウスD674、人間の限界D716、ガニメートD544である。メムノンD541、流れのほとりでD539、ドナウ河の上でD553、勝利D805、船人D536、罪を清められたオレストD699、冥府への旅D526、双子座に捧げる船乗りの歌D360、夜の曲D672、ゴンドラの漕ぎ手D808、そしてマーラー「不思議な角笛」から「塔の中の囚人の歌」、「少年鼓手」、「原光」。

主役の歌手ギュンター・グロイスボェックは、ヴィーンの街から遅くても月曜日には再開できると話していたが、その前にもしかするとという小さな催し物の報告もネットで流れた。ネット配信に飲み屋で人が数人といった感じで、同じピアニストが適当なキーボードを叩いているような写真だが、練習になったのだろう。

さて、ヴィースバーデンの方の発券状況がまだ悪く、完売にはなっていない。調べてみるとより熱狂的なファンのいるフローリアンフォークトの弦楽なども使った「水車小屋の娘」の方は更に売れている。日にちがあるのでまだ出るだろう。しかしなんといっても最初から予定されていた「トリスタン」のピアノ版は歌手も三人出るからか完売に近い。まだロージュなどの家族席は残っているが、完売になるだろう。

こうしてみるとこの州立劇場の客層の程度がよく分かる。要するに二流に普段から触れているので一流との相違も分からず、分かってしまえばこのようなローカルな劇場には通わない。その席の出方もグライスボェックなどのように天井桟敷から売れることは通が多いことを示していて、フォークトなどのように齧り付きから売れるのは矢張りファン層が多いことを示していて、シァガーなどの格下の歌手の公演にはまた異なる出方が鮮明だ。フォークトなどの場合は視覚的に条件が悪いと売れないが、こちらは適当な価格は矢張り売れやすい。

言葉を変えれば、17ユーロが売れるということは、先ずは試して行ってみようという人が少なくないので、39ユーロも出す価値があるかどうかは分からないという人も多いだろう。既にヴィースバーデンではザラストロやポーグナーを歌っているのだがあまり目立たなかったのかもしれない。

ベルリナーフィルハーモニカーの新イメージの「ヒートシリーズ」は、赤外線カメラでのフラウエンホーファー研究所の仕事となっている。各楽器を演奏中の温度変化などを可視化したものだが、楽器によっては気温20度時に30度までも温度が上がっているというもので、トラムペットのマウスピースが最も甚だしく、意外にヴァイオリンの竿が25度にもなることがあるようだ。平均的な10度上昇にも金管と木管では差があり、当然のことながらその材質から木管はゆっくりとしか温度が上がらない。
The 2020/21 season of the Berliner Philharmoniker


これらの感覚は聴き慣れている聴衆には、所謂出だしが中々音が鳴らずに徐々にとか、若しくはピッチ上の変化として、感覚的に経験していることなので驚きにはあたらないかもしれない。



参照:
ドイツ最初の公立劇場再開 2020-05-15 | 文化一般
最高品質のメードインシナ 2020-04-30 | 生活
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