Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

気になるベンチマーク

2021-02-14 | 文化一般
朝のお勤めをこなした。先ずは30分ほど前に投函を済ます。ワイン街道で車外気温氷点下8度、パン屋にも車も人も並んでいなかった。やはり寒さで動きが遅いようだ。氷点下9度の儘、森に突入すると氷点下10度になっていた。エンジンルームは摂氏20度に上げるのが精々で、幸い不凍液の効果があって、凍らずにウォシャーを使えた。それでも暫らく停めておくので心配だったが、陽射しも強くなって来ていて、実際戻って来てもトランクの水が氷っていなかった。先日はカラカラ鳴っていたので条件が異なるようだ。

さて念入りにウォームアップしてから走り始めたが、足元の雪が鳴るでもなく凍っているでもなく小気味よい音を立てたので、足取りは遅くとも気持ちが良かった。流石に峠のラップタイムはベンチマークよりも6分ほど余計に掛かっていた。息が上がらなかった筈だ。勿論襟元を締めていても汗も掻かなかった。但し冬山並みなので、手袋は下に絹のを嵌めていなかったのを後悔する程冷たかった。無風で助かった。冬山もそれもアルプスを走っているような趣だった。下りにライヴァルの婆さんを追い抜いた。大分前に上りだしていたようだが、やはりストックも持たずにノルディックでは無くて普通の歩きになっていた。こういう時にこそストックが役に立つのだ。身体が冷え切って朝風呂かと思っていたが、それほど冷え込まなかった様である。矢張り湿度の影響が大きい。先日もシャワーの上の寒暖計が摂氏5度で湿度30%以下だったがシャワーを使った瞬間直ぐに変わった。

それでも朝から大きなくしゃみをしたりで、コロナ感染から初めてのくしゃみだったような気がする。今回初めて本格的に風邪を引くかもしれない。

前の晩から考えていたバーデンバーデンの「ハウスシュピール前夜祭」のお話しへの質問を出した。最も重要な再配券についてに付け加え乍ら、予定されているオペラ上演が行われるならば、合唱が出演する為のコロナ規制の条件は何か、オーケストラピットには何人入れれるのかと質した。既に決められている筈でその回答が「ルネッサンス」になるとは思われない。既にチュリッヒでは遠隔上演されていて、更にバイロイトでもその案が採用されている訳だから、それ以上に新機軸は無い筈だ。

そこで、ベルリンからの生中継を観た。そしてそれに先駆けて合唱の事をペトレンコが語っていて、とても慎重な手段でやれたことが幸運で、これが一つのベンチマークであり、実験であるとした。当然のことながら、「まだまだ、必要なくなるまで、何回も薄氷を踏んで行かなければいけない」とした。合唱指揮者の指導もあって離れた配置で後ろ側の客席で成功したと評価している。これが観賞の目的だったのだが、あまりにも素晴らしいストラヴィンスキーを体験した。またしてもペトレンコの指揮であの精緻なブーレーズの煮沸された様なストラヴィンスキーが吹っ飛ぶ。新古典主義な作風としながらもこのオートドックス的な自作自演のような土臭い色合いやユダヤ色云々を一挙に超えた。

インタヴューで、ベルリナーフィルハーモニカーを教育していく中でパズルのような示唆がものになってくるだろうとしていて、その楽団の個性が表に立つのではなくて、作曲家の作品の色を出していく中で芸術としての個性と言及していた。そのことを自らも肝に銘じているだろうというその実践である。この点に関してもキリル・ペトレンコ以上の天才指揮者を知らない。

さて、バーデンバーデンの祝祭劇場での解決法があるのかどうかは分からない。少なくとも火曜日までは想像もつかない。先に考えたのは合唱団を空いている客席に入れることぐらいで、これは同時に中継されていたベルリンのウンターデンリンデン劇場でもなされていた。

因みにピットはウンターデンリンデンでは前に張り出すことで解決しているようだが、祝祭劇場で可能なのかどうかは分からない。収容人数を500人にまで抑えるとすれば、欧州最大の劇場として場所は必ずある筈なのだが、どのように使えるのか。ルネッサンスと言うからには、ミュンヘンの劇場の様に何かをしたのか?秋から今迄で時間はあった筈だ。問題は市の資金だけだったろう。



参照:
突拍子無い小ルネッサンス 2021-02-11 | 文化一般
発注したFFP2髭マスク 2021-02-10 | 文化一般

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