Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

シムボル政治の犠牲

2021-02-27 | 文化一般
ミュンヘンの三州立劇場は木曜日州政府から3月末までの劇場閉鎖の通告を受けた。それに対して三劇場の支配人はネット会議を開いて、声明を出した。具体的には昨初夏から試みたように再開をして行くことであり、その基礎には公式に依頼を受けた行われた実験結果をもとに作成した安全基準とその実際を踏襲する事である。

「劇場は、シムボルポリティックの犠牲になっている」と州立劇場支配人ベックは語る。「シムボルポリティック」は現実の問題を解決することなくただ対応しているだけの政治であるが、ポピュリズムとしても場合によっては構わない。勿論州立劇場の責任者としては首長らを敵に回す必要などはさらさらない。だから、スター歌手ゲルハーハーらが当局を裁判で訴えたこととは一線を隔す。そして続けて、

「共生の心からそれを一緒に担ってきた。そして今、ウイルスと共生を学んでいかなければいけない」。

そして州立オペラ劇場のバッハラー支配人は、「老人の命を助けて、一方では若い芸術家の人生を切り捨てている」と「直ぐにでも状況が変わらないと、今後何年間も再生しない様な枯れ野原になってしまう」と警告する。

流石に公的劇場の支配人たちの発言である。色々と考えさせてくれる。

そして土曜日に、今度はベルリンから劇場やコンサートホールの支配人や音楽監督が連名でメルケル首相をはじめベルリンの当局者に要求状を出した。こちらにははっきりと具体的な要請となっている。

つまりメルケル首相府の段階的な緩和に、先ずは3月8日の床屋や美術館などの再開に続いて、小売業、そして次々段階に劇場やコンサート会場が入っていたので、少なくとも昨年から安全策が公的に審査されていてその実績のある文化関係を小売店の再開と同時に再開させろというものだ。

飲食業ならば宿泊関係がという声もあるからで、それと一緒にされると今度は大規模のエンタメ興行も一緒にされる。やはりそれはおかしい。だから一同を代表してベルリナーフィルハーモニカーのキリル・ペトレンコがdpa通信に語っている。

「既に多くの芸術家が自らの生活基盤を失っている。このような状況が続けば続くほど、我々の文化生活の長く続く弱体化がより恐怖される。」

「我らベルリナーフィルハーモニカーはデジタル空間で演奏を出来ている一方、殆どの文化創造者はは聴衆の前に立つという可能性が無い。」

前記のミュンヘンでは同時にそのことに関してバッハラー支配人が、「キャンセルされた公演の代わりに知らない内に観衆がそれに慣れされている恐怖。」を語っている。

短期的には観衆がの今政治課題化している自宅での抗原検査などの考慮されるとミュンヘンでは考えられている。

これに関して紹介して二時間もしない内にベルリナーフィルハーモニカーからも反応を貰ったが、ベルリン、ミュンヘンを代表とする形で国民的には押して行かなければいけないだろうと思う。やはり一方的な政治判断は誤りであり、政治が現実の人々の生活から乖離していて、対話がなされていないというのは正しい。

バッハラーがティケットオフィースから知ったように、「観衆は劇場に赴く用意は出来ている」。こうして遠くからでも高額のティケットを注文しているのである。



参照:
聖像破壊者と伝統回帰者 2020-11-02 | 文化一般
再開への期待を託す 2021-02-24 | 生活
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