Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

インターアクティヴ関係

2021-02-16 | 文化一般
バーデンバーデンからメールが入った。「ハウスシュピール」前夜祭のことかと思ったら、キーシンリサイタルのキャンセルの知らせだった。二月末だから当然だ。ドミンゴのリサイタルも難しいだろう。

出先から戻って郵便桶を覘くとバーデンバーデンからの冊子らしきが入っていた。復活祭の新プログラムか何かかと思うと「ハウスシュピール」用の冊子で宣伝を入れて58ページほどある。驚きだった。つまりこのプロジェクトは遅くとも三月初めまでのロックダウンが決まった時点で最終決定されていて、恐らく準備はそれ以前から始まっていたのに違いない。

ホームページにある内容以上に、友の会などに送る為に前夜祭のアドレスも入っている。万全の準備をしている。デジタル化の紹介もあって、インターアクティヴにも使えるとしてあるので、「ルネッサンス」の真意はそこにあったと思う。昨年の「フィデリオ」の轍を踏まない様にどんなことがあっても上演は行う準備が出来ていると理解した。

合唱を考えれば、土曜日のベルリンからの中継の様に客席を全部使えば最も容易な解決方法となる。しかし無観客がライヴの代わるものでは無いとしてあるので、また数は限られても入場券収入は大切であり、ストリーミングの有料化には限度がある。メディア化も同時に考えても公演の費用までは出ない。一つの解決方法として既に売れた入場券を当てにする方法だが、昨年と同じだけの寄付が集まるかどうかは分からない。寄付付きでDVDを付ければある程度は現金化できるか。

内容としては、通常のプログラムとあまり変わらないのだが、それ以上に各出場者のステイホームの写真などが添えてあって、ペレピアテュコの赤ん坊を抱えた写真の窓外がスイスの風景で、感じとしてはチュリッヒ東部である。フランクフルト出身のプレガルディアンはどうも牧場をやっているようで牛小屋の写真など、ヴィジョン四重奏団の風呂場、テツラフ家の雪景色などと凝っている。

先ず前夜祭にはアムステルダムからの中継でシャニ指揮ロッテルダム管弦楽団が何かを演奏するらしい。またヴァイオリンのテツラフが二晩続きで登場する。妹さんはフランクフルト在だと思うが、本人も結構この近辺で演奏する機会が多い。兎に角話を聞いてみてからである。

暦通りに寒さは緩んだ。明日からは春らしくなってくるだろう。バイエルン州の国境閉鎖で、オーストリアの外務省は在ヴィーンのドイツ大使を呼んだ。珍しい両国間の外交問題ではなかろうか。同様にパリでもマコイン大統領の代理が小言をしたようだ。独仏国境地帯で変異株が増えているから閉鎖をけん制するのだろう。

オーストリアは、ティロルを変異多発地域として国内閉鎖したが、ヴィーンからブレンナー峠を超えてイタリアへ物資を運ぶとすれば、ザルツブルクからドイツに入り、インの谷を遡りクフシュタインでティロルに入る。逆コースでもドイツに入る。これが事実上難しくなるので国内封鎖だけでなく、国も分断することになる。ヴィーン政府の浅墓さがよく出ているが、一週間前にロックダウンを緩和したことで再び感染が広がっていて二週間ほど先には再びロックダウンハードになるのではなかろうか。最初から分かっていたことである。そもそもスキー場を開いた愚かさに全ては集約されている。



参照:
突拍子無い小ルネッサンス 2021-02-11 | 文化一般
週末の視聴の備忘録 2021-02-15 | 雑感

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