Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

いつの間にか宣伝に

2022-10-10 | 歴史・時事
二月のプーティンによる侵略以降色々な影響があった。最も顕著なのはロシア音楽化の扱いだった。楽曲などの文化へのボイコットは特殊なポーランドの様な後進国でしか起こっていないが、圧力は少なからずあったと思われる。そうした波の中で最も顕著だったのはプーティン政府の協力者であった指揮者の追放で、ミュンヘンのフィルハーモニーの音楽監督をしていたゲルギーエフだった。個人的にもそのドイツでの活動拠点であったバーデンバーデンの祝祭劇場には間接的に圧力を掛けれたと思う。成果でもあった。

反面、ロシア人ゆえのボイコットなどは許容されるものではないので、それに対するカウンター署名はした。その様な経過の中で、一人問題になるロシア人がいた。日本でもソニーの後押しで大々的に売り込まれて、二時間程の握手会に行列を作ったことで話題になったテオドール・クレンツィスという指揮者がいた。そのタレントイメージとしてメタルロック風の服装などと同時に反戦なども当然の如く語られていたのでその去就にも注目が集まっていた。

しかし、先日になって初めて独公共放送SWRの交響楽団の彼の後任が発表されたように、公の機関も様子見をしていて、それまではその姿勢を見守るとしていた。その間に、売り出されていた彼自身のペテルスブルクの楽団などがプーティンの銀行から支援を受けていたことや、その資金はリヒテンシュタインなどで管理されていて、ヴィーンのコンサートホールの理事などが管理していたことが発覚した。

よって時間の問題であったが、その回避策として新たな楽団を30国から集めたプロの楽団で構成してというツアーが銀行のルクセムブルクを始めとして動き出す一方、ケルンのフィルハーモニーからは年始のSWR交響楽団のツアー演奏会をキャンセルすることが発表されて、各主催者は再考と判断に迫られることになった。

またもやロシアとの関係の強いバーデンバーデンでは以前の楽団ムジカエテルナの名前で恒例の演奏会が秋の音楽祭としてそこで練習を始める予定であったのが、その判断が下されることになった。既に一演目を除いて発券中止となっているので、中止に違いない。もし、新たな管弦楽団ユートピアなどで差し替えとなると大きな問題になるであろう。なぜならば、それも以前同様にプーティンの銀行とオーストリアの極右でレッドブルのオーナーらがスポンサーになっていることが分かっており、要するに指揮者の出まかせでしかないことがはっきりしたからである。

ギリシャに生まれ、早くからロシアへと渡ってそこで音楽生活を始めたようだが、なんとロシアの国籍を取得したのはロシアがクリミア併合してからとあり、完全にプーティン政権のプロパガンダであることが明白になっている。するとソニーを巻き込んでのその売込み戦略などが可也悪質であることが伺い知れてもはや看過できない存在になってきている。

一方で新楽団のハムブルク公演などの反応も開場と同時に拍手喝采するなど熱狂的な聴衆がついていて、可也の高齢者のそうしたロックファンが集うことになっている様である。要するに大衆動員力もあって、その背後にはやはりロシアのインテリジェンスが潜んでいるのではないかとも疑われる。上のネトウヨでしかなかったゲルギーエフよりも厄介な存在であったかもしれない。



参照:
上手く機能したストッパー 2022-02-27 | アウトドーア・環境
独裁の協力者を許すな 2022-02-25 | 文化一般
コメント
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