Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

エリートのルツェルン音楽祭

2022-10-20 | 文化一般
例年の如くルツェルンの音楽祭からアンケート調査を受けた。調査会社が可也本格的にやっているもので、あれこれ合わせると30分以上の仕事だった。音楽祭や音楽会にどのような意思で出かけるのか出かけないのかその選考基準は何かという事を尋ねられた。

例えば最初に音楽祭と言えばなにかと問われる。勿論バーデンバーデンの復活祭だ。その他の音楽祭を挙げて、ザルツブルク、バイロイト、シュヴェツィンゲン、ミュンヘンと挙げた。最後のは、ヤーマイには頭は回らなかったので、オペルンフェストシュピーレにしたが、まだ一年目だからそれは仕方がないだろう。

その他で先方が挙げてきたのは、グシュタート、ヴェルビエール、エクサンプロヴァンスの音楽祭、トーンハレにチュリッヒ、ジュネーヴのオペラ座だった。その各々の経験やイメージについて尋ねて、どこがフレンドリーで、内容が意味深く、名声があり、多彩で、程度が高く、親密で、旧主的ではなく、あまり革新的ではないか、エスクルシーヴで、若々しく、将来性があり、エレガントで、歓迎される土地柄で、エリートで、土地柄を代表しているか、古臭いかも逐一判定していく。

その他情報はどこで得るか、家庭でどのように音楽を楽しんでいるのか、音楽祭や演奏会への動機はそこにあるのか。親しい人と共にいい時を過ごす為、無料の催し物があること、そこの場所の雰囲気が素晴らしいから、そこで世界的に偉大な芸術家に会えるから、そこで未知の作品や催しもに出合えるから、そこに素晴らしい音響のホールがあるから、音楽祭が社会的に見逃せない催し物であるから、そこに精神的に揺さぶられる音楽的体験があるからが並べられて、一つづつ対照化されて比較されていく。

そして催し物の内容にも触れて、簡単に聞ける音楽だから、親しい人と楽しい時を過ごしたいから、ソリスツに関心があるから、楽団に関心があるからに、次は作品や作曲家が重要、会場の音響が重要、会場までの近さ、指揮者ゆえに出かけるのかどうかを尋ねてくる。そこに今度は価格や食事などの便利さ、その周辺地域に滞在したいからかとかをどんどん重ねていくのである。これで回答者の本音が分かる。

自分自身が書き込むところでは、ルツェルンの音楽祭のイメージとして、「伝統ある音楽会主催者としての音楽祭」とした。その他との比較ではやはりこれらの音楽祭の中では一番エリート性が高いとしておいた。実際にオペラ音楽祭などに比較すれば明らかに抽象的で高度となる。また定期会員システムの拡大も書き加えた。具体的には音楽祭を通しての定期会員割引である。昨年も二回に分けて出かけたが、割引が効いていたら三回ぐらいは出かけていたかもしれない。そこにも回答した様にこれだけの演奏会の質はフランクフルトやバーデンバーデン周辺だけでは体験不可で、大きな会場の無いミュンヘンでさえも難しい。

面白いところでは、頭に浮かぶスポンサーを挙げろとあったのに対して、ロッシュとかを四社並べた後にのど飴のリッコラを挙げた。目的は何かをお土産にしたところが大きなスポンサーでなくても目立つぞということで、お土産のせびりである。来年はなにか包み袋でも貰えることを期待したいがさてどうだろう。日本の披露宴のようなものである。



参照:
クレーンゲームのど飴 2022-09-12 | 文化一般
ルツェルン音楽祭の視覚 2022-03-30 | 雑感
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする