昨日もアンサンブル・バレエ クラスはリナとのマン・トゥー・マンレッスンでした
スタジオに到着した彼女が腹ごしらえ をしている間、スタジオ・オーナーさんと“食と健康と体型”についておしゃべりをしました。
スタジオ・オーナーさんはソシアル・ダンスの名手で指導者。81歳のご高齢にも関わらず背筋のピンと伸びたイケメンです。
お若い頃は“釣竿”とあだ名を付けられたほどスレンダーでいらしたとか。現在でも十分スレンダーでいらっしゃるけどね。
「朝からステーキだろうがかつ丼だろうが、よく食べましたねぇ」
「あ、私もです。朝食にかつ丼とかロコモコとか、大歓迎ですね」
それから体重とか、体組成とか、血糖値とか、代謝とかの話になった。
3年前に骨密度を計ったら、年齢別平均値のおよそ1.5倍だったのよ、20歳を100%とした場合でもおよそ1.25倍。
体組成などのチェックをしたあとはその結果をいつもゴッドハンド室井に報告するようにしてるんだけど、約1.5倍という数値を見たゴッドハンドが
「ん~、この結果を見ると老化のスピードが普通の人の半分なんだな…」
といわれたことがある。
そのことをスタジオ・オーナーさんにお話ししていたら、私たちの話に耳を傾けながら を食べていたリナが
「じゃ、“若い”んだね」
と言ったの…。あら、ヤな予感…
「いやいやいや、先生はもうトシなんだからさ、大事にしておくれね」
「そうはいかないよ。ばぁ~っちりバー・レッスンは付き合ってもらうもん」
よぉし、そうしよう
バー・レッスンでは、いつものアンシェヌマンをちょっと変えて、脚をイン=内向きにコントロールする動きを採り入れた。
クラシック・バレエでは常にターン・アウト=外向きにコントロールするけど、アウトのコントロールを支える筋肉とインを支える筋肉は微妙に違うから、アウトばっかりやってると筋肉の強度のバランスが悪くなる。そうすると極端な場合故障や怪我をしやすくなったり、逆に十分なターン・アウトを支えられなくなったりする。だから、ときにはきちんとインにコントロールする動きも必要なんだよ。
と説明もする。
「ふぅ~ん。デガージェのデリエールがインにしにくい。お尻が動くといけないんだよね 」
「うん。デリエールの場合はね、お尻から動いちゃうと変な力がはいって足首から先がバナナ になるでしょ」
「うん。なんか、内股ってカンジになって気持ちわりぃ…」
「だね。ドゥヴァンでもア・ラ・スゴンドでも同じなんだけど、デリエールのときはとくに“股関節の中で太腿の骨を回す”ってイメージをしっかり持たないと、脚全体の向きだけで考えちゃうと足先に変な力がはいるんだよ」
と説明しながら見本を見せる。
彼女もデガージェ・デリエールに脚を伸ばして何度か動きを試したり確認したり。
「そう、それ 今のコントロールよ。わかったね」
「う~、でもやっぱりデリエールは難しい…」
大丈夫、すぐに出来るようになるわよ
バー・レッスンの後半、バットマン・バチュの練習。
4分の4拍子のテンポで2カウントずつドゥヴァン→デリエールの繰り返しを4セット⇒1カウントずつで4セット⇒2分の1カウントずつで4セット
「んあ~、そのダブルテンポのところが苦手だぁ~」
とかなんとかいいながら、音楽スタート 1カウント=オン・テンポのところまではスムーズにいってたけど、ダブルテンポのところになってときどき“カケッ”とひっかかったりしちゃったね。ちょっと力が入りすぎちゃったんだな。
「センセェ、その脚の動き速くない…」
「あぁん… いや、このくらいでないと“オデット”のバチュにはならないでしょ オデット姫がとぉん とぉん とぉん ってたらたらバチュしてたらドラマになんないじゃん…」
「そうか…。んじゃ、オデットは踊らないことにする…」
にゃにぃ…っ そ、それはちょっと違うだろ…
腿と膝のコントロールの仕方を、彼女の脚をサポートしてゆっくり動かしながら説明する。
自分でもゆっくり、そして早く脚を動かしてみる彼女。
「んん~、なぁんかまだ力加減が上手くいかないっていうか、つながらないっていうか…」
そうだね、でもすぐにスムーズに動かせるようになるよ
バー・レッスン最後のグラン・バットマン。
「縦1列に並んでバットマンするのはイヤだ、それだけはイヤだ 絶対反対側に場所を変えてやってよね」
後ろから蹴られることは無いと分かってる。センセェの脚が当たることはないんだってことも分かってる。でも……。
ズァン…っ と風を切る気配が怖いんだそうである…
センター・レッスンではパ・ドゥ・バスクとグラン・コントゥルタン(=アンサンブル・ド・ミューズ式呼称)の練習。
パーツごとに動きを分解して重心の移動やアームスのポジシオン、トルソーの向き、脚の動かし方などを練習。
それからロン・ドゥ・ジャンブ・パール・テールと組み合わせてアンシェヌマンにして練習。
はじめの1セットは二人で、後半はリナひとりで。
うん、うん、方向の転換と重心の移動がスムーズになったね。アームスのポジシオンもそれでいいわよ。
「来週はアン・ドゥオールとアン・ドゥダーン、パ・ドゥ・バスクとグラン・コントゥルタンの連続のアンシェヌマンを練習するからね」
「おし…」
昨日、ほんとに嬉しかったことは、ほとんどの回転技でリナが2回転をしたことなの。もちろんまだまだ手直しは必要だし完全ではないけれど、出たとこ勝負・成り行き任せの乱暴な動きではない、きちんと正確に中心軸を守ることが出来ている。そして2回転することを躊躇しなくなった。彼女なら余裕で3回転は可能なのよね、うん、楽しみ楽しみ
スタジオに到着した彼女が腹ごしらえ をしている間、スタジオ・オーナーさんと“食と健康と体型”についておしゃべりをしました。
スタジオ・オーナーさんはソシアル・ダンスの名手で指導者。81歳のご高齢にも関わらず背筋のピンと伸びたイケメンです。
お若い頃は“釣竿”とあだ名を付けられたほどスレンダーでいらしたとか。現在でも十分スレンダーでいらっしゃるけどね。
「朝からステーキだろうがかつ丼だろうが、よく食べましたねぇ」
「あ、私もです。朝食にかつ丼とかロコモコとか、大歓迎ですね」
それから体重とか、体組成とか、血糖値とか、代謝とかの話になった。
3年前に骨密度を計ったら、年齢別平均値のおよそ1.5倍だったのよ、20歳を100%とした場合でもおよそ1.25倍。
体組成などのチェックをしたあとはその結果をいつもゴッドハンド室井に報告するようにしてるんだけど、約1.5倍という数値を見たゴッドハンドが
「ん~、この結果を見ると老化のスピードが普通の人の半分なんだな…」
といわれたことがある。
そのことをスタジオ・オーナーさんにお話ししていたら、私たちの話に耳を傾けながら を食べていたリナが
「じゃ、“若い”んだね」
と言ったの…。あら、ヤな予感…
「いやいやいや、先生はもうトシなんだからさ、大事にしておくれね」
「そうはいかないよ。ばぁ~っちりバー・レッスンは付き合ってもらうもん」
よぉし、そうしよう
バー・レッスンでは、いつものアンシェヌマンをちょっと変えて、脚をイン=内向きにコントロールする動きを採り入れた。
クラシック・バレエでは常にターン・アウト=外向きにコントロールするけど、アウトのコントロールを支える筋肉とインを支える筋肉は微妙に違うから、アウトばっかりやってると筋肉の強度のバランスが悪くなる。そうすると極端な場合故障や怪我をしやすくなったり、逆に十分なターン・アウトを支えられなくなったりする。だから、ときにはきちんとインにコントロールする動きも必要なんだよ。
と説明もする。
「ふぅ~ん。デガージェのデリエールがインにしにくい。お尻が動くといけないんだよね 」
「うん。デリエールの場合はね、お尻から動いちゃうと変な力がはいって足首から先がバナナ になるでしょ」
「うん。なんか、内股ってカンジになって気持ちわりぃ…」
「だね。ドゥヴァンでもア・ラ・スゴンドでも同じなんだけど、デリエールのときはとくに“股関節の中で太腿の骨を回す”ってイメージをしっかり持たないと、脚全体の向きだけで考えちゃうと足先に変な力がはいるんだよ」
と説明しながら見本を見せる。
彼女もデガージェ・デリエールに脚を伸ばして何度か動きを試したり確認したり。
「そう、それ 今のコントロールよ。わかったね」
「う~、でもやっぱりデリエールは難しい…」
大丈夫、すぐに出来るようになるわよ
バー・レッスンの後半、バットマン・バチュの練習。
4分の4拍子のテンポで2カウントずつドゥヴァン→デリエールの繰り返しを4セット⇒1カウントずつで4セット⇒2分の1カウントずつで4セット
「んあ~、そのダブルテンポのところが苦手だぁ~」
とかなんとかいいながら、音楽スタート 1カウント=オン・テンポのところまではスムーズにいってたけど、ダブルテンポのところになってときどき“カケッ”とひっかかったりしちゃったね。ちょっと力が入りすぎちゃったんだな。
「センセェ、その脚の動き速くない…」
「あぁん… いや、このくらいでないと“オデット”のバチュにはならないでしょ オデット姫がとぉん とぉん とぉん ってたらたらバチュしてたらドラマになんないじゃん…」
「そうか…。んじゃ、オデットは踊らないことにする…」
にゃにぃ…っ そ、それはちょっと違うだろ…
腿と膝のコントロールの仕方を、彼女の脚をサポートしてゆっくり動かしながら説明する。
自分でもゆっくり、そして早く脚を動かしてみる彼女。
「んん~、なぁんかまだ力加減が上手くいかないっていうか、つながらないっていうか…」
そうだね、でもすぐにスムーズに動かせるようになるよ
バー・レッスン最後のグラン・バットマン。
「縦1列に並んでバットマンするのはイヤだ、それだけはイヤだ 絶対反対側に場所を変えてやってよね」
後ろから蹴られることは無いと分かってる。センセェの脚が当たることはないんだってことも分かってる。でも……。
ズァン…っ と風を切る気配が怖いんだそうである…
センター・レッスンではパ・ドゥ・バスクとグラン・コントゥルタン(=アンサンブル・ド・ミューズ式呼称)の練習。
パーツごとに動きを分解して重心の移動やアームスのポジシオン、トルソーの向き、脚の動かし方などを練習。
それからロン・ドゥ・ジャンブ・パール・テールと組み合わせてアンシェヌマンにして練習。
はじめの1セットは二人で、後半はリナひとりで。
うん、うん、方向の転換と重心の移動がスムーズになったね。アームスのポジシオンもそれでいいわよ。
「来週はアン・ドゥオールとアン・ドゥダーン、パ・ドゥ・バスクとグラン・コントゥルタンの連続のアンシェヌマンを練習するからね」
「おし…」
昨日、ほんとに嬉しかったことは、ほとんどの回転技でリナが2回転をしたことなの。もちろんまだまだ手直しは必要だし完全ではないけれど、出たとこ勝負・成り行き任せの乱暴な動きではない、きちんと正確に中心軸を守ることが出来ている。そして2回転することを躊躇しなくなった。彼女なら余裕で3回転は可能なのよね、うん、楽しみ楽しみ