■ 「北朝鮮」ってどうしてるの? ■
最近とんと話題にならない「北朝鮮」。
以前はテポドン発射実験や核兵器開発でニュースを賑わしましたが、メディアが北朝鮮を取り上げる頻度が極端に低下しています。
同様に、あんなに緊張が煽られていた「尖閣問題」ですが、気づけば中国人が大挙して日本に買い物ツアーに訪れ、民間交流はすっかり親和ムード。
■ 「集団的自衛権」の決着で役目を終えた敵役 ■
安倍政権が「集団的自衛権」を閣議決定した途端、空気を読んだ様に威嚇行動を控える様になった北朝鮮や中国ですが、実はメディアが取り上げなくなっただけとも言えます。
「集団的自衛権」問題が解決したらお役御免で、今度は中国人の「爆買い」のニュースが目立ちます。
■ メディアに騙され続ける国民 ■
集団的自衛権の容認は、来るべき時代の為に必要だった為に安倍政権が強引な方法で国民に認めさせています。その「必要性」とは将来的に東アジアの緊張が高まる事を想定しているハズです。
要は世界の経営者のアジェンダには「東アジア危機」がしっかりと書き込まれていると私は考えます。
■ 米ソ2極体制から、アメリカ1極体制、そして3極体制へ ■
「米経済は絶好調」などという記事も目にしますが、どうも国際政治的にアメリカの存在感が急速に薄らいでいます。「オバマの弱腰外交」などと揶揄されますが、アメリカは意図的に世界の警察の座を放棄しつつ有る様です。
戦後、米ソ2極体制は核兵器の大量配備によって「大規模な戦争が不可能な世界」を実現しました。
この時点で「適役」のソ連が崩壊して、アメリカの一極体制がスタートします。それまで経済的に西側諸国から隔離されていた旧東側諸国の経済成長と安い労働力や購買力を取り込む形で、1990年代から2007年頃までは世界経済は拡大期を迎えます。
アメリカに注目が集まりがちですが、2極体制の終了で最大の恩恵にあずかったのはヨーロッパです。旧東側諸国の労働力と購買力を取り込み、戦後の衰退期に終止符を打ちました。ロシアとの関係の良好に推移し、エネルギーの安定確保が経済を支えました。
しかし、ウクライナ情勢が悪化する中で、ヨーロッパとロシアの蜜月状態に終止符が打たれました。しかし、ロシアに明確な対決姿勢を示すアメリカと異なり、エネルギー供給を抑えられているヨーロッパはロシア制裁に対して腰が引け気味です。
さらにはロシアとタッグを組む中国主導のアジアインフラ投資銀行に出資するなど、中露との適正な距離を取っていることは明確です。
どうやら世界は「アメリカ周辺国と日本」、「ヨーロッパ諸国」、「中露とBRICs」、「その他のアジアとアフリカの途上国」という多極化時代に突入した様です。
途上国の影響力は強くありませんから、これは事実上「3極時代」の始まりとも言えます。
■ 三竦み(さんすくみ)は最も安定する ■
米ソ2極体制も安定的な時代でしたが、2極ではどうしても「勝ち負け」を決する必要があり、軍事的対立もエスカレートします。
一方、3極体制は、2極が対立する時にもう1極がバランサーとして機能するので、対立がエスカレートして戦争に発展する危険性が低くなります。
古来「三竦み」は最も安定したシステムと言われています。
■ 3極時代の通貨 ■
BRICs銀行の設立や、アジアインフラ投資銀行などで中国の存在が目立ち始めています。これを先日も書いた様に中国の元の基軸通貨化への布石なのかも知れません。あるいはユーロの様なBRICsの共通通貨が生まれるのかも知れません。
アメリカの利上げ予測でパッとしない新興国経済ですが、資源、生産力、消費ともに将来この地域が経済成長することは確実で、BRICsの結束は十分に共通通貨の信用を保つに値するものが有ります。
ドル、ユーロ、元(ブリックス通貨?)という通貨の3極体制が必ずや確立されるといえます。
■ 円の価値は暴落する ■
現在、ドルとユーロと共に国際通貨の一角を担う円ですが、BRICs通貨の確立でその役割を終えるハズです。
現在の通貨体制はドル、円、ユーロという通貨の間を危機を回避しながら資金が循環する事でバランスを保っていますが、BRICs通貨が確立した場合、ここから弾き出されるのは明らかに円です。
そもそも異次元緩和という出口の無い財政ファイナンスに突入し、人口動態が決定的に悪化する円の信用がどこまで持つかは時間の問題です。国債金利は日銀の買い入れで異常に下がっていますが、一方で公的資金までが金融庁や政府主導で国債市場から締め出されています。
日本国債市場は既に市場の体を成しておらず、日本国債の危機のバロメーターの役割を果たしません。しかし、財政を巡る歪は高まる一方で、これは将来的に日本円売りという形で為替市場で円の暴落を引き起こします。この時点で円はハードカレンシーの座から転がり落ちるはずです。
逆に言えば、BRICs通貨が確立するまでは円は延命すると言えます。
■ 次の金融危機でドルの信用不安が発生しBRICs通貨が確立する ■
2017年頃に予想される次の金融危機でドルの信用は再び揺らぐはずです。先にリーマンショックでも、ドル基軸通貨の次の基軸通貨体制が話合われましたが、次の危機では一時的にSDRの活用なども起きるかも知れません。
ただ、危機を回避した後、BRICs諸国は独自の共通通貨の確立に動くはずです。これが10年程度で現在のユーロの様な地位を築けば、現在の通貨の3極体制の一翼を担う円の使命は失わ、その座をBRICs通貨に譲るはずです。
そもそも今から10年後には日銀の財政ファイナンスが明確になっていますから、円の価値は放おっておいても失われるでしょう。
もしかすれば、ドルと円という負け組連合が「アメロ」という共通通貨を立ち上げるのかも知れません。これで古い借金を一気に清算・・・なんて事もあり得なくは無い。
■ 新興国バブルの崩壊 ■
中国やBRICs諸国にはバラ色の将来に見えますが、多分その前にバブル崩壊が画策されるハズです。そして、その過程の中で、経済の根っこを欧米の金融資本家達がしっかりと抑えると思われます。
要はBRICs通貨の生み出す利益も、金融資本家達が吸い上げるシステムを作りだしてから、BRICs通貨は国際通貨としての地位を確立する・・・陰謀論的な予測にすぎませんが歴史的に繰り返されて来た事でもあります。
本日も朝から妄想三昧。