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ロシア軍機撃墜は新たなクリミア戦争に発展するか?・・・混乱は目的を持って作られる

2015-11-25 10:31:00 | 時事/金融危機
 

■ ロシアの空爆もフランスの空爆も壊しているのはシリアのインフラ ■

パリテロ以来の一連の緊張の高まりは偶発的を装っていますが、私は周到に準備されたものだと思っています。そして、プーチンも役者の一人だと確信しています。

今回のISISのパリテロからの一連の流れの発端はロシアのシリア国内のISISに対する空爆から始まります。

1)ロシアがシリア国内のISISに直接的は被害を与える空爆を開始
2)ISISを支援していたアメリカやフランス、トルコなどはアサド政権打倒が困難になる
3)ロシアやイランやヒズボラのシリアでの影響力拡大を阻止したい
4)パリでテロを起こして、シリア空爆への国民の支持を取り付ける
5)フランを中心としたNATO諸国とアメリカなどのシリア国内の空爆を本格化させる
6)ロシアと協調してISISを殲滅している様に国際社会に見せ付ける

ところで、ロシアやフランスなどが空爆している石油施設や、ISに占拠された軍事施設や、或いは社会インフラは、元々はシリアの国家を支える重要なインフラです。石油施設を破壊されれば、シリアの経済は疲弊し、アサド政権への国民の支持も揺いで来ます。

こう考えると、シリアのインフラを破壊しているという意味においては、ロシアが行なう空爆も、フランスやアメリカが行なう空爆も、結果に大差が無い様に思えます。

陰謀論者の私は、ロシアの空爆は、シリア情勢の新たなページをめくるサインに見えて仕方有りません。

■ トルコ軍機によるロシア軍機撃墜は何をもたらすのか? ■

ISISを支援しているトルコ軍の戦闘機が、領空侵犯した(とされる)ロシア空軍機を撃墜するという事件が発生しました。ロシア(ソ連)の戦闘機が撃墜されるのは1950年以来だそうです。

これはかなりインパクトのある事件で、トルコがロシアに対して強硬姿勢を貫けば、シリア情勢はトルコをも巻き込んだ危機の高まりへといステップアップしてしまいます。

今の所プーチンは冷静を装っていますが、トルコの出方次第ではロシアがトルコ国境に軍隊を集結する事態に発展します。NATOの一員であるトルコをフランスやイギリスが支援する形をとれば、クリミア戦争を彷彿させる対立が生まれます。

■ ロシアの喉下のトゲのトルコのミサイル防衛 ■

ロシアは自国周辺にNATOがミサイル防衛システムを構築する事を嫌っています。ウクライナの軍事的対立の根底に有るのは、ウクライナがNATOに取り込まれて、迎撃ミサイを配備される恐れがあるからです。同様にトルコもNATO軍のミサイル防衛の構築を目指しています。

トルコはミサイル防衛構築に辺り、中国製の迎撃ミサイルシステムを導入すると発表していましたが、これは突然、トルコによって破棄され、独自に迎撃システムを構築とされました。

そもそもトルコは本気で中国製の迎撃ミサイルシステムを導入しようとしたのでは無く、ロシアの警戒を和らげる為にロシアと仲の良い中国をダシに浸かったのでしょう。

EU加盟はトルコの悲願なので、今後トルコは益々ロシアに対して対立姿勢を強め、ヨーロッパ諸国の歓心を買おうとするかも知れません。

■ FRBの利上げと中東緊迫化の高まり ■

私は陰謀論者なので、「軍事的緊張の高まりや、戦争の原意は常に経済にある」と考えています。どこかの誰かが利益を拡大する為に、或いは利益拡大の原動力として古いシステムを破壊しようとする時、国家間の対立が煽られ、戦争が起されて来たのだと信じています。

FRBは12月に利上げに踏み切ると思われますが、利上げの成否は米国債金利の上昇をいかに押さえ込めるかに掛かっています。米10年債金利が3%を超えて上昇する様な事態になれば、低金利で安定している全ての債権市場が緊張します。

そこで、世界でダブついている資金を米国債に誘導する手段が、シリア情勢の緊迫や、欧州での緊張の高まりなのだと私は妄想しています。

テロ以降、ヨーロッパの経済は減速を明確にしています。ECBは緩和拡大に踏み切らざるを得なくなるでしょうが、これは必ずやFRBの利上げを強力にサポートするはずです。

シリアや欧州における危機の高まりの裏には、FRBの利上げ支援という目的があると私は妄想しています。そして、役者の一人がプーチンで有ると私は根拠も無く確信して病み(?)ません・・・。