■ 日銀がマイナス金利を導入する理由が見当たらない ■
年初来、日経平均が下落を続けていますが、日銀がマイナス金利を導入してまで株価対策するような状況では有りませんでした。
理由とされる物価目標にしても、物価下落の要因が原油価格の下落ですから、金融政策でどうこう出来るものでも有りません。
デフレ防止処置とも言われていますが、そもそもゼロ金利でも資金需要が無いのだからどれだけの効果が有るのかは不透明です。
■ 日本の資金が炙り出される ■
銀行が日銀の当座預金に預けておくと損をする「マイナス金利」。しかし、日銀にブタ積された資金が日本国債購入に使われている以上、異次元緩和継続の為には日銀の当座預金金利のマイナス化は避けたかったというのが日銀の本音でしょう。
銀行が損をしない為には、日銀の当座預金から引き出して運用するか、あるいは現在の運用で得られる金利を高くするしかありません。
日本国内の景気減速が顕著になりつつある中で、安全に金利を稼ごうとするには・・・・そうだ、米国債だ。マイナス金利導入で為替も円安に戻るだろうから・・・。こう金融危機案が考えても不思議ではありません。
■ 3月の利上を先延ばししたくないFRB ■
FRBは3月に再利上げを実行すると言われていましたが、ここに来て弱気な発言が目立っています。
FRBとしては「出口戦略失敗」と受け取られない為にも、3月の利上げは実行したでしょう。ただ、世界のリスクオフの流れが強すぎると考えている事も確か。
そこで、日銀に助け舟を出させたのでしょう。まあ、随分ザツなマイナス金利導入でしたから、市場は相当ヤバかったのかも知れません。