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北朝鮮有事は有り得るのか・・・ヤラセの戦争

2017-08-14 08:13:00 | 時事/金融危機
 

■ 独裁国家とキャラ設定 ■

北朝鮮やサウジアラビアを私は世界の経営者の傀儡国家だと妄想しています。その理由は・・・「普通、あんな国あり得ねぇーだろう!!」というもの。

国王の外遊に政府全員が随伴するサウジも、時代錯誤の軍国国家の北朝鮮も、存在自体が非常識ですが、一方で国際政治エンタテーメントの役者としてはキャラ立ちが良い。分かり易い「独裁者」を体現しています。

一方で、アメリカが名指で「独裁者」と非難するシリアのアサド大統領(息子)などは、トランプなどよりも理知的でソフィスケイトされています。部族社会のシリアでは、対立部族は現政権に批判的で、さらに宗派間の対立も根深い。それを利用して内戦化したのが現在のシリア情勢です。別にアサド大統領が独裁的なのでは無く、部族間の対立に欧米諸国や周辺国が付け入っただけ。

アメリカが独裁者と非難するベネズエラのマドゥロ大統領は、バスの運転手から組合の運動員を経てチャベス政権の閣僚として活躍した人物です。ベネズエラが混乱に陥っているのは彼が独裁者だからでは無く、原油価格の低迷で経済が崩壊の危機にあるからで、求心力の在ったチャベスの死去によって政治的混乱が一気に表面化しただけです。彼は現体制を維持する為に強権的な政策を実行していますが、政府が添付すればベネズエラの国内には内戦に近い混沌が訪れます。裏でそれを仕掛けているのは・・・当然アメリカですが。

この様に世界には「キャラ設定として作られた独裁者」と「レッテル貼りされた独裁者」の二種類が存在します。

■ 中東戦争の準備 ■

サウジアラビアも北朝鮮も、地政学的には重要な役割を担っています。

サウジアラビアはかつてはアラブ世界の雄として湾岸周辺諸国とまとめ、イスラエルとの戦争で中心的な役割を担っていましたが、一方ではOPECの中心国として石油の価格をコントロールしていました。これ、言い換えるならば、サウジアラビアのOPECにおける求心力は、イスラエルとの戦闘の結果生み出されたとも言えます。

OPECの石油値上げが引き金となったオイルショックですが、結果的に金兌換制度を中止したドルの価値を保つ事に利用されています。

かつては「アラブ諸国 VS イスラエル」という対立構造でしたが、イラク、イスラエル、シリア、リビア、といったイスラエルに強硬に対立した国々は内戦によって疲弊させられ見る影もありません。

一方で「イラン VS サウジアラビア」という新たな対立軸が生み出されつつあります。不自然な形でカタールがイラン陣営に押しやられ、サウジアラビアがイスラエルと接近するという気になる変化も起きています。

サウジアラビアでは先頃、電撃的な皇太子の交代劇が起こりましたが、これは「政変」、あるいは「王室内クーデター」と呼ぶ方が相応しい事件です。新皇太子はイエメンにおいてイランに支援された勢力との戦争を遂行する人物で、今回のカタールとの断交も彼が指揮していたと言われています。

北朝鮮にばかり世間の目が集まっていますが、私は中東こそ注目すべきと考えています。中東の戦争は石油価格のコントロールの為に起こされるます。今後、ドルを始めとする通貨の信用が揺らぐ事があれば、躊躇無く、中東戦争のスイッチは押されるはずです。

■ 北朝鮮はアジアに刺さった魚の骨 ■

いつでも戦争を起こせる中東と違い、北朝鮮は地政学的には少し微妙な位置に居ます。

中国とロシア、そして韓国と国境を接し、多くの米軍基地が存在する日本とも近い。北朝鮮が無ければ在韓米軍は直接に中国やロシアと国境を挟んで睨み合う訳で、これでは緊張が高まり過ぎます。そこで緩衝地帯としての北朝鮮が必要になります。

社会主義国家である故に、中国やロシアの傀儡と思われがちな北朝鮮ですが、北朝鮮が顔色を伺うのは常にアメリカです。

そして、アメリカは6カ国協議を抜け駆けして、米朝二国間協議で北朝鮮に原子炉を供与し、北朝鮮の核開発を見逃して来ました。北朝鮮のミサイル技術も、どう考えても自前ではありません。表向きはソ連崩壊時に技術が流出した事にされていますが、技術の進歩が速すぎます。

先般の日本の経済水域内に落下した弾頭は明らかに大気圏再突入で燃え尽きる事無く海面に到達しています。この技術は特殊な樹脂で弾頭をコーティングし、樹脂と大気の摩擦によって発生するガスが、高温でプラズマ化した層で発生する熱を遮断するものです。この特殊樹脂を北朝鮮国内で製造するのは恐らくは難しい。

各国とも最高の機密にしているこの技術をどうやって北朝鮮は手に入れたのか・・・。アメリカを始め各国はこ様な技術の流出に目を光らせています。当然、素材も厳重に管理し、その流通もトレースしているはずです。要は、意図的に供与されなければ北朝鮮がこの素材を手に入れる事は不可能なのです。

北朝鮮同様に核開発を行っているインド、パキスタン、イランはパキスタンのカーン教授が手配して核開発を行たとされていますが、これも意図的に技術が流出した可能性が高い。これらの国口は地政学的に不安定で対立が激化している国同士が保有した事に意味があります。核兵器保有国同士は戦争が出来なくなり、さらにはそれらの国を他国が侵略する事も出来なくなります。要は核兵器によって安定が生み出されているのです。

北朝鮮も同様でしょう。北朝鮮の核はアメリカに対する抑止の振りをしていますが、核武装した北朝鮮に中国もロシアも韓国も侵攻する事は不可能です。

この様に北朝鮮が核ミサイルの技術を保有する事は、東アジアの地政学的安定の為に非常な重要な意味を持ちます。

■ マッチポンプの核開発 ■

一見、アメリカが圧力を掛ける事に抵抗して北朝鮮が核ミサイル開発を加速している様に見えます。しかし、よく考えるとアメリカが融和的であれば、北朝鮮は核開発の口実を失います。

核兵器は移動手段を持たなければ無用の長物です。現代にいおて航空機戦力は対空ミサイルの餌食ですから、迎撃され難い核兵器の移動手段は弾道弾以外には在りません。

弾道弾の開発には発射実験というバレ易い実験が不可欠ですから、アメリカは北朝鮮が長距離弾道弾の技術を確立するまで挑発を続け、北朝鮮はこれに大量の発射実験で答えるのでしょう。

■ アメリカは北朝鮮と戦争はしない? ■

攻撃も考慮に入れているとイキガるトランプ政権ですが、いざ戦争となればソウルは北朝鮮の砲弾の餌食になりますし、日本とて中距離弾道弾に狙われます。北朝鮮がソウルや日本への攻撃を躊躇してアメリカに駆逐されるのは不自然です。

しかし、韓国や日本が戦火に塗れれば、世界経済は一気にパニックです。中国、ロシアもアメリカに対抗するしか在りませんから、世界は一気に緊張状態に突入します。

こんなリスクを冒してアメリカが北朝鮮を攻撃するでしょうか・・・答えはNOです。

■ 世界経済が崩壊状態になるならば、戦争というカードが切られるかも知れない ■

アメリカや北朝鮮が戦争というカードを切る時は、リスクが消えた時です。リスクとは世界経済の崩壊ですから・・・世界経済が崩壊した後になら戦争というカードが切り易くなります。

いえ、世界経済が崩壊するからこそ、リセットの戦争が行われるのです。第二次世界大戦はまさにそういう戦争でした。リセットの結果はヨーロッパの衰退と、アメリカへの覇権の確立。

同様の事が起きるとするなら、アメリカの覇権の後退と、中国の一層の台頭が起きる。

アメリカの覇権は軍事力からも絶対の様に思われますが・・・トランプ政権下でアメリカ国民はリベラルと交戦派に分断されます。そしてきっと内戦状態になるか、州の独立が起こるはずです。

■ 先進国は既に衰退している ■

現在の世界の成長の停滞の原因は先進国の成長力の低下です。要は、老人が世界を食いつぶす「高齢化」と同じ。この停滞をブレークスルーする為には、成長力を秘めた国の成長を促せば良い。

しかし、中国を始めとする成長力の在る国々は、様々な点において先進国のくびきに縛られています。これを強引に開放する手段は戦争以外在りません。


仮に、北朝鮮がミサイルを発射する事があるとすれば、それは新な世界秩序の始まりを告げる「号砲」なのかも知れません。



久しぶりに妄想しまくりました。あーースッキリ。


妄想ついでに・・・仮に北朝鮮有事が発生すれば、大量の難民が韓国、北朝鮮から日本に押し寄せ、労働力不足が一気に解消します。まさに、シリア難民が殺到したEUの様に・・・。