2017年8月29日のある朝の情景
4:30 ♪ピロリロリン~、ピロリロリン~・・・
男 「ああ、君か、朝早くから申し訳無い」
「大丈夫だ、昨晩は早めに寝たからね、もう目は覚めていたよ」
「ああ、急いて準備する。皆は夜通しでご苦労」
・・・男、バスルームで手早くシャワーを浴び、入念にシェービングをする
5:30 「ごちそうさま、そろそろ官邸に行く準備をしよう」
その頃、防衛省では
「順安(スナン)より連絡、カウントダウンに入ります」
「全て予定通りだな?」
「大丈夫でしょう、今回は専門家が横田経由で入国していますから」
「なら安心だ。」
5:56 「発射1分前、カウント確認、57、58、56・・・・」
「発射10秒前 8、7、・・・・3、2、1 発射」
5:57 「日本海に展開中の「きりしま」より入電、発射を確認、繰り返す、発射を確認」
「海栗島 第19警戒隊 より入電、順調に飛行、北海道方面へ飛翔中」
「首相付きに連絡、至急官邸に入られたし!」
5:59 「Jアラートシステムに送信、警報を発令!!」
「警報発令、予定通り、首都圏は圏外とします」
「さあ、祭りの始まりだ。総員、訓練の成果を十分に発揮したまえ」
6:00 「峯岡山レーダーは捕捉しているか?」
「こちら峯岡山、先ほどから当方のレンジ内にも捉えている。」
「襟裳 第36警戒隊はどうだ」
「こちら36警戒隊、今レンジ内に捉えた、順調にこちらに向け高度上昇中」
6:01 「TV各局、Jアラート対応放送の準備は良いか?」
「各局、問題ありません」
「防災無線は?」
「システム、オールグリーン。行けます!!」
6:02 「Jアラート、発報!!」
「Jアラート、発報ヨーシィ。」
「TVモニター確認!」
「TVモニター 1~6、Jアラート画面を表示確認」
「各地防災無線の状況を報告!!」
「秋田庄内、放送流れています。」
「長野、中野市 放送異常無し」
「防災無線システム、正常に作動!}
そのころ首相公邸では
「今頃は市ヶ谷は大忙しだな」
「早朝から国民を騒がせて心苦しいですが・・・」
「何、危機はいつ起こるか分からんものさ、いざという時の練習になる」
「首都圏を外してあるので、通勤への影響は軽微かと・・・」
「そうだな、交通が混乱したら、後で国民の追及が厳しくなる」
「首相、そろそろ官邸に付きます。」
「どうかな、寝起きに見えるかな・・・・」
「はあ、もう少しシェービングがいい加減でも良かったかと・・・」
「そうか、ついつい癖で丁寧にやり過ぎた。」
<防衛省>
6:07 「まもなく北海道上空を予定通り通過します」
「ほお、なかなかの精度じゃないか・・・」
「当たり前ですよ。専門家も付いているんですから」
「そうだな、その経費はコチラ持ちだがな・・・」
6:09 「まもなく襟裳岬上空、太平洋に抜けます」
「ヤレヤレ、これで一安心だな・・・」
6:12 「飛翔体、3個に分かれました」
「ほう、予告通り、多弾頭ミサイルとはな、これはやり過ぎではないかな」
「はあ、発表時には「分解」としておきます」
<官邸>
6:19 「まもなく首相が到着します」
「コメント取れます。記者の方達は準備宜しいですか?」
「カメラはダメです。コメントのみでお願いします。」
6:20 「首相が到着します」
「首相、お急ぎの所申し訳ありません、何か一言・・・」
「君、メモ出してくれる?」
「エーー・・我が国に北朝鮮が弾道ミサイルを発射し、
我が国の上空を通過した模様であり、直ちに情報の収集分析を行します。
そして国民の生命をしっかりと守っていくために万全を期します。」
「はーい、以上です。首相、通ります、開けて下さい!!」
6:23 「今頃、警戒地域は大騒ぎだろう、早朝から大変だな・・・」
「Jアラートシステムは正常に作動したそうです」
「どれ、TVでも見てみようか・・・」
6:30 「電話を入れてくれ」
「お早う、同士キム」
「ああ、朝早くから悪かった。」
「こちらでも確認した。見事な打ち上げだったよ」
「ああ、それは既に手配済だ。指定の口座に約束の金額を入れた」
「ああ、貴君の健闘を祈る」
「さて、気の重い方も掛けておこう・・・」
「ミスター〇〇、ええ、無事に着水を確認しました。」
「いえいえ、こちらこそご無理を申し上げて」
「まあ、学園があんなボロを出すとは思いもしなかったので・・・」
「ミスター・キムには約束通り送金しました。そちらには追って。」
「まったく、今回は高く付いた。学園に請求してやりたいよ・・・。」
首相が「ミサイル発射直後から完全に把握」などとおっしゃるから、こんな妄想に耽ってしまいました。(BGMはエヴァやシンゴジラの「ダーン、ダーン、ダーン」って曲ね。)
しかし、安倍首相、第一報で叩き起こされてから20分余りで官邸入り。すばらしい危機管理ですね。その為に昨晩は私邸に戻らずに、公邸で待機・・・ゲフン、ゲフン。