■ スーパーの入口で手を消毒する人は2割も居ない ■
緊急事態宣言が発出されて以降も、街の人通りにはあまり変化が有りません。さすがに飲食店が閉店してしまうので午後8時以降は、繁華街も閑散としていますが、日中はいつもと同じ光景が続いています。
電車は企業がテレワークを推進しているので、以前の様なギュウギュウの満員電車は緩和されましたが、通勤時間帯はそれなりに混雑しています。
地元の大手スーパーの入り口でどの位の人が消毒をしているのか興味を持って眺めていたら、2割程度。学生などの集団は、誰かが消毒すると「アー私も~!」って感じで、皆消毒して入店しますが、大人の方は、誰かが消毒をしている隣を素通りして、買い物カゴを手に店内に入って行きます。
■ 聞かれれば「怖い」と答えるが、「感覚的に無害」だと分かっている ■
「コロナは怖いですか」と聞かれたら9割の人は「とても怖い」と答えるでしょう。
しかし、8割の人が手指の消毒もせずに、スーパーに入店している様に、人々は「コロナ慣れ」してしまっています。「コロナ慣れ」とは何かと言えば「感覚的に何も起こらない事を認識している」という状態だと私は考えています。
■ 生物の本能は、最初に「恐怖」を感じ、次第に「慣れ」てしまう ■
生物が様々な危機を逃れて生き延びる為には、危機を察知した最初に「恐怖」を感じて「逃げる」或いは「籠る」必要が有ります。これは人間も含めて生物の本能です。
例えば、見慣れない生き物が近づいて来た時に、それが安全な生き物なのか、危険な生き物なのかを冷静に観察してから逃げるかどうかを決めていたのでは生存率は下がります。先ずは逃げる事が生存の第一条件です。
一方、その生き物が危害を加える存在では無い場合、度重なる遭遇によって、その事実はだんだんと分かって来ます。生物はエサを取らなければ生きていけないので、未知の生物が危険でない事が分かって来ると、最早逃げる事はしません。これを「学習」と呼びます。或いは「慣れ」とも言います。
私達は日々TVなどで「新型コロナウイルスは恐ろしい」と洗脳されています。しかし、実際に身近でコロナで亡くなったり、重症化する方は殆ど居ないので、だんだんと「新型コロナウイルスに簡単には感染しない、或いは簡単には発症しない」という無意識化の認識を獲得して行きます。
洗脳された脳の判断は「怖い」ですが、無意識領域では「怖くない」という思考が浸透して行きます。
その結果、「危険か」と聞かれたら思考が働いて「怖い」と答えますが、スーパーに入店する際は「今夜のおかずは何にしよう」という思考が支配しているので、手指の消毒を忘れてしまいます。
現在、ハイリスクと呼ばれる高齢者や基礎疾患をお持ちの方、神経質な方以外は無意識領域ではコロナを脅威と認識していません。スーパーの入り口で観察する限り8割の人はその様な状況にある様です。
■ 過剰なコンプライアンスに縛られる企業 ■
東京から川を一つ隔てた浦安では8割の人が手指の消毒をしませんが、同じ人達が東京に買い物に行くと手指の消毒をします。
東京は感染者?が多い事から、都の指導の厳しく、百貨店やスーパーやその他の小売り店でも、入り口に検温コーナーを設けたり、店舗の入り口を一か所に限定して、良く見える場所に消毒液を置いています。
この様なケースでは、手指を消毒せずに入店する事は、何か悪い事をしている様に感じられます。これは意識の表層に「コロナ対策をしなければいけない」という思考が浮かび上る様に強制される為です。
昨年4月の緊急事態宣言の際には、地方のスーパーでも、入り口を一か所にして、ヒューマンディスタンスの2mを守る様に列を作らせ、手指の消毒とマスクを確認してから入店させていました。ところが、現在は地方のスーパーは消毒薬が風除室の隅っこにひっそりと置かれているだけです。入り口で見張る人も居ません。
一方、同じ都市に有る店舗でも、百貨店や信用のある企業が経営する商業施設では、きちんど感染対策のマニュアルが守られています。入り口を一か所にして、床にヒューマンディスタンスのラインが引かれています。
これは一般企業も同様で、中小企業の多くが普通に社員が出社しているのに対して、大手企業では社員の8割にテレワークをさせるなど、昨年4月と同様の対策を実施しています。
この様に世間や企業の大半が、昨年4月に比べてコロナ対策を大幅に緩和している一方で、大手企業は厳しい対策を実施しています。大手企業の数や従業員数は少数なので、社会の殆どが現在の緊急事態宣言では緩い対策しかしていない。これが現実です。
■ 日本の緊急事態宣言は名ばかり ■
法的にロックダウンを強制出来ない日本ですが、国民の多くが無意識化でコロナを恐れていないので、緊急事態宣言は既に有名無実となっています。大手企業がテレワークを実施し、飲食店が午後8時に終了するだけ。
さらに、「クラスター」の追跡も大幅に変化しています。最早、新型コロナウイルスは市中感染が拡大しているので、クラスターは至所に存在し、世の中は濃厚接触者だらけです。これに対してリスクの少ない健常な人まで、濃厚接触者をPCR検査していたのでは、世の中の殆どの人がPCR検査の対象者になってしまいます。
今回の緊急事態宣言の発出の際に東京と周辺の3県は、PCRの追跡検査をハイリスクに限る方針転換を決めています。もう普通に健康な人は、コロナに感染して居ようがして居まいが「どうでも良い」と行政が決定したのです。
理由は貴重な感染症病床が、ほとんど風邪程度の症状の人達で埋まり、本当にハイリスクの人を入院させられないからです。「健常者の感染者は野放し」といのが現在の日本の対策です。
企業もこれに呼応してコロナ対策を大幅に緩和しています。社員にPCR検査の陽性者が出た場合、本人は2週間休ませますが、職場閉鎖などは行わず、濃厚接触者と思しき社員を2~3日自宅待機させて症状が出ないか確認する程度にしています。これはPCR陽性者の濃厚接触者を保健所が追跡しなくなった為で、同じ職場の人をPCR検査したならば「クラスター」認定される可能性が高いのですが、検査をしなければ感染者は存在しない事になる。
日本の緊急事態宣言は名ばかりのものとなっていますが、これに文句を言う人はTVに洗脳されて「コロナ神経症」になった人か、お花畑左翼の人達ぐらいです。多くの人は、「これでPCR陽性になる危険性が減った」と胸を撫でおろしている。
■ クラスター追跡は高齢者施設と病院のみになっている ■
現在のクラスター追跡は主に高齢者施設と、病院関係で続けられています。これらの場所はハイリスクの方が多いので、早期に感染者を発見して重症化する前に治療をすれば、重症化や死亡リスクを下げる事が出来ます。
問題は、既に高齢者施設や病院にウイルスが入り込んでおり、職員や医療従事者にもそれなりの陽性者が出ている事です。同じ部署の職員や濃厚接触者は、PCR検査を行い、陰性であっても、2週間の自宅待機となります。
ただでさえ人出の足りない職場で職員が戦線離脱するので、感染者の発生した高齢者施設や病院では残ったスタッフが超過勤務状態を余儀なくされます。
民間病院の多くが新型コロナ患者を受け入れない理由がここに有ります。万が一、院内感染をした場合に、病院の運営が難しくなるからです。さらに風評被害から患者が減れば経営も傾きます。
■ 指定感染症の5類への変更は何故実施されないのか ■
既に多くの病院や高齢者施設に新型コロナウイルスは入り込んでいますが、日本の重症者も死者も海外の様に多くは有りません。せいぜい昨年から5000人程度な亡くなっただけです。
1年間で5000人程度の死者は、インフルエンザによる死者数より少ない。我が国のインフルエンザによる超過死亡は多い年で35000人と言われています。少ない年で3000人超。(超過死亡とは直接の死因がインフルエンザで無くとも、インフルエンザが引き金となって別の疾患で亡くなった方を含めた死者数)。
新型コロナウイルスの死者の定義は、新型コロナ陽性で心筋梗塞や脳卒中で死んだ方も含まれています。(厚労省が昨年6月に通達を出しています)。これは超過死亡よりも広範にコロナ以外の死因の人をコロナ死に含める事が可能です。
新型コロナウイルスが普通の風邪同等に市中感染を広げ、病院や高齢者施設に入り込んでもインフルエンザの超過死亡よりも少ない人しか亡くならないのですから、新型コロナウイルスは日本において、現状でもインフルエンザウイルス以下の脅威でしか有りません。
インフルエンザは指定感染症の5類に分類され、隔離処置は必要とされず、一般の病院での診察と治療が可能です。(治療と言っても、抗インフルエンザ薬の効果は解熱が1日早まるだけ)。
一方、現在新型コロナウイルスは指定感染症の2類に分類されていて、エボラ出血熱並みの厳重管理が義務付けられています。患者は感染者病床に隔離され、医師や看護師は防護服を着て診察する事が求められています。
一方で無症状や軽症の感染者は野放しです。
新型コロナウイルスがインフル以下の脅威でしか無い事を厚労省は感染初期から知っていますから、昨年5月まではPCR検査のハードルを上げ、感染していると思われる人達を自宅療養させていました。検査をしなければ「ただの風邪」に過ぎないからです。
安倍政権の末期に安倍首相も指定感染症の5類にする検討を開始すると発言していますが、それがこのチンケな毒性のウイルスに対する正当な対応です。しかし、未だに2類に指定されたまま、「厳重管理と野放しというダブルスタンダード」が続いています。
■ 大往生の高齢者がコロナ死とカウントされている ■
菅首相は、今回の緊急事態宣言の発出がGoToキャンペーンが原因で遅れたと国民や野党から責められています。
しかし、緊急事態宣言は有名無実ですし、既に軽症者や無症状者は野放しの状態ですから、緊急事態宣言の発出が遅れて感染が拡大したならば、重症者数や死者数はどんどん増えて行くはずです。
東洋経済オンラインより
死者数だけみれば1次関数的に増えていますが、重症者数は1/13をピークに減っています。
1)コロナの重症患者と認定される前に亡くなる人が増えている
これをして、メディアは「コロナで突然死ぬ人が増えている」と煽っていますが、因果関係が逆では無いのか。普通の亡くなる高齢者の中でPCR陽性者が増えている・・・これが現実では無いのか?
2)高齢者が普通に肺炎などで施設で亡くなる
3)死後にPCR検査をしたら陽性だった
感染が原因で死者が増える場合は、一般的に一次関数的には増えません。2次関数的に死者数が爆発的に増えて行きます。
死者数が1次関数的に増えているのは、死者の多くの死因が感染症では無く老衰や誤嚥性肺炎などの普通の死因によるからでは無いのか。90才異常の高齢者は、毎日一定数が無くなります。寒い時期には死者も多い。これらの死者の何パーセントかが、PCR陽性になっただけで、コロナが直接的な死因となっている例がどれ程有るのか興味のある所です。
病院では別の原因で誘因して来た高齢者にPCR検査をしたら陽性だった・・・こんなケースも増えているハズです。
確かに高齢者にとっては新型コロナウイルスは命に係わる脅威ですが・・・彼らは新型コロナウイルス以外の要因にも極めて脆弱です。
インフルエンザでも、風邪から肺炎を併発しても亡くなります。お風呂でヒートショックで亡くなる人は年間1万7千人居ます。餅を詰まらせて亡くなる人も3000人。誤嚥性肺炎の死者は4万人弱・・・・。
新型コロナウイルスを恐ろしいと思う人は、餅は同等の死亡数を誇る食べ物ですので、勿論食べてはイケナイし、お風呂は10倍以上の命を奪う危険な行為なので、入浴など論外です。