<注> テロで多くの方がお亡くなりになった後に不謹慎な記事となる事をお許し下さい。
■ フランスは何故テロの標的になったのか ■
パリのテロで多くの犠牲者の出たフランス。ISが犯行声明を出している様ですが、実行犯で身元の判明している男はベルギー在住のフランス人(アラブ系)だった様です。
フランスは先般もイスラム教を侮蔑した表現があるとして、新聞社が襲撃されていますが、今回の事件は無差別テロで、どうも新聞社襲撃事件とは目的が異なる気がします。
テロの原因として、フランスが9月から実施しているシリアでISへの空爆に参加し始めた事が挙げられています。もし今回の事件の実行犯がISであるならば、空爆への報復攻撃との見方が世間的には「受け」が良いでしょう。
■ フランスがシリアで空爆しているのはIS,それとも他の勢力? ■
ISの後ろ盾はアメリカやトルコ、カタールなどの国というのは周知の事実かと思います。(少なくとも陰謀論者の間では)
アメリカはイラクやシリアでISを空爆すると言いながらも効果的な攻撃を加えておらず、むしろイラク正規軍に偽の情報を流してISに挟み撃ちにさせたり、武器や食糧をISの勢力圏に投下してISを援護しています。
現在、中東でISと戦闘しているのはイラクの政府軍、イラン軍、ヨルダンのシーア派過激派組織ヒズボラ、イラク北部のクルド人軍事組織、そして先般からシリア国内で空爆を始めたロシアです。
イギリスとフランスもシリア国内で空爆を行っていますが、イギリスはイギリス国内でテロを計画していると思われるISのイギリス人兵士をピンポイントで殺害した程度。フランスがどの規模で空爆を行っているかは不明です。
ところで、ISがアメリカなどの傀儡軍事組織とするならば、フランスはISを本当に空爆するでしょうか・・・。ISを空爆すると見せかけて、シリア軍の施設などを「誤爆」していないのでしょうか?
■ 「フラグ作戦」の可能性 ■
カダフィー政権崩壊の際にフランスは多国籍軍として先陣を切って、ヘリコプター空母をリビアに派遣していました。中東の石油利権獲得にフランスは積極的です。
この流れでいけばシリアの空爆も、アメリカなどと協力してアサド政権を倒し、石油利権を獲得する為の政策と受け取れます。そうなると、アサド政権を追い詰めているISをフランスが攻撃する理由が見当たりません。
今回のテロが「フラグ作戦」的なフランスの自作自演だとするならば、その目的は「IS憎し」「この以上の難民を生むな」という世論を盛り上げて、フランがシリアでの大題的な「IS掃討作戦」を展開する口実として利用するのでしょう。
■ ISに手を出すと恐い・・・ ■
ロシアはシリア国内でISに効果的な損害を与えていますが、その報復としてエジプト発のロシアの旅客機が爆破墜落させられています。面白い事に、真っ先に「ISによる報復攻撃だ!!」と非難しそうなロシアは慎重姿勢で、「ISによるテロの可能性が高い」と発言したのはイギリスの国防相でした。
陰謀論的には、イギリス(アメリカ)が、ISに手を出したら報復として、もっと多くのロシア人を犠牲にするぞ・・・と脅しを掛けている構図となります。
仮にその文脈で捉えるならば、「ISの報復」を受けたフランスは、シリアで本当にISを空爆している可能性が出て来ます。「アメリカを始めとした国々が支援したISを攻撃した制裁」としてのテロ・・・。
■ 大陸ヨーロッパとアメリカの今後の関係 ■
中国のAIIB設立の頃から、ヨーロッパとアメリカで少しずつ足並みが乱れている様に感じられます。
前回のリーマンショックの際にはドルや米国債の信用を繋ぎ留めたのは「ユーロ危機」でした。ゴールドマンサックスなどがギリシャに仕掛けた爆弾によって、「ユーロよりもドルがマシ」という消去法によってドル高(円高)が発生しました。
どうも、今回の利上げに際しては同じ様な事が起こる可能性が有ります。利上げに失敗した場合、ドイツ銀行の爆弾が爆発しそうな予感がします。
ドイツ銀行(ドイチェバンク)はギリシャ国際絡みにデリバティブを大量に保有しており、格付けも下げられまくっています。ここを攻撃されるとリーマンならぬドイチェバンク・ショックがヨーロッパ発で発生する可能性も有ります。(これ、一種の自爆みたいな仕掛けですが)
これはユーロ危機という形で、ドルを支援しますが、この時、ユーロを支援するのが中国では無いか・・・。ヨーロッパが中露に接近するという事は、中東でもイランやシリアに寛大に変化するのでは無いか・・・。
妄想のネタは尽きませんが・・・昨今の世界情勢は先読みが難しい・・・・。