リー・ユーの映画は見ていて、きつい。でも、目が離せない。手持ちカメラによる映像はドキュメンタリータッチということよりも、不安定で見ていて、気分が悪くなる。でも、そんなカメラが追いかける彼らから目が離せない。3人の男女が主人公だ。彼らに部屋を貸すことになったひとりの中年女性がもうひとりの主人公になる。価値観も、背景も違う両者が衝突しながら同居する。
2009年、中国の古都四川省、成都市が舞台と . . . 本文を読む
『ストロベリーショートケイクス』『スィートリトルライズ』の矢崎仁司監督の新作なので、
緊張感のある映画になっている。スクールカーストを描く。10年後と高校3年の頃を並行して描く。あの頃と今だ。主人公の3人の少女とその後の3人。(宣伝ではふたりのキョウコの対比でお話が進行するようになんているが、実はもうひとりの女の子がキーマンになっている)
教室の女王である響子は、転校生の今日子から名前を奪った . . . 本文を読む
原作が出たとき、読んだ。壮絶な話だった。あまり海外文学は読まないのに、なぜ、これは読んだか、忘れていた。今回、映画化を知って、今頃なぜ、これが映画になるのか、不思議に思った。あの嫌な気分がよみがえってきた。きっと嫌な映画に違いない、と知りつつも、劇場に行ってしまった。何が、そこまで僕を引き付けたのか。アゴタ・クリストフの小説は91年に日本で出版されたから、今から20数年前に読んでいる。その時、受 . . . 本文を読む