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映画・演劇のレビュー

『団地』

2016-06-09 00:47:45 | 映画

 

阪本順治監督が藤山直美と再びタッグを組んだ最新作。『顔』は意外な組み合わせが功を奏した傑作だったが、今回もっと意外な話で観客を煙に巻く。唖然茫然のラストを受け入れられない人は怒りだすかもしれない。さすがに、ないわぁ、これ、と思う。

 

なんだかわからないけど、惹きつけられるストーリー展開。藤山直美と岸部一徳の初老の夫婦が大阪郊外の古い団地(千里ニュータウンか?)に引っ越してくる。(大阪ではロケしていない)団地は空き家だらけで、住んでいる人たちも老人が多い。噂好きの主婦たちが、最近姿を見せない岸部のことをいろいろ噂する。

 

町内会の会長選挙に落選した後、消息を絶った。妻(藤山直美、ね)に殺されたのではないか、とか。実は彼はひきこもりになってしまい、リビングの床下の格納庫に籠っている。もう誰とも接したくない。妻は呆れて相手にしない。恥ずかしいから誰にも言えない、というわけではないけど、夫のことには、口を閉ざす。だから、要らぬ憶測を呼ぶ。

 

どこにお話が向かっていくのか、わけがわからない。だが、それがなんと、『未知との遭遇』へと向かうことになるとは。斎藤工演じる宇宙人に漢方薬を調合して(宇宙人たちは彼らの作る薬がとてもよく効く!)渡すことで、UHOに乗せてもらいこの世界から旅立つことになるのだ!! 彼ら夫婦はもともと漢方薬局を営んできたのだが、息子の死のショックから店を辞めて、ここに引っ越してきたのだが、でも、それでも、この展開はないわぁ、と思う。ふざけているわけではないけど、あまりと言えばあまりの展開。ついていけない人はどうしたらいいのだろうか。

 

 


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