今度の外輪さんはなんと30年前に書かれた小野小町による小さな芝居を再演する。小劇場演劇が華やかかりし頃、こういうタイプの芝居がたくさん作られていた。よくわからないと今の人は拒絶するかもしれない。感覚的だから、理屈で読み込もうとすると突き離されてしまう。理屈なんか通らないのがお芝居なのだ。なんだかよくわからないけど、圧倒されたなら、それだけでいい。もちろん理屈をこねまわしたってかまわない。ここには意 . . . 本文を読む
横長対面舞台。中央のアクティングエリアだけではなく左右にも、舞台を設ける。さらには四方にも舞台を設える。観客は中央のメインステージだけではなく、同時多発に演じられる芝居も見守ることになる。感覚は研ぎ澄まされる。何が起こるのか。どこから誰が飛び出してくるのか。仕掛けを凝らした舞台になるかと期待させられる。だが、これはおもちゃ箱のような芝居ではない。江戸川乱歩という男がどういう軌跡をたどったのかを描く . . . 本文を読む