こんな芝居になるなんて、想像もつかなかった。重くて暗い。オリジナルはコメディなのに、同じ台本がどうしてこうなるのか、わけがわからない。もちろんそれは演出の力だ。そんなこと、わかっている。でも、ここまでやられると驚きを禁じ得ない。オリジナルは100分の作品だったのに、それがなんと130分になる。対面式の舞台で、象徴的な舞台美術は、このお話からリアルな感触を遠ざける。いつの時代のお話なのかも曖昧にする . . . 本文を読む
作、演出が湯浅さんに変わって、テノヒラサイズはなんだかとても素朴でほのぼのして味わい深い作風に変わった。ある種のシチュエーションコメディなのだけど、それがお話を見せようとするわけではない。ストーリーが先行する芝居なのに、ストーリーより、空間が醸し出す空気感のようなもののほうが、興味深い。湯浅さんはこのなんともゆる~い雰囲気を大事にする。
お話自体は、あまりにたわい . . . 本文を読む
是枝映画でなければ、この素材では見ようとは思わない映画だ。あまりに地味すぎる。母と娘の確執を描く。カトリーヌ・ドヌーブとジュリェット・ビノシュが主演しても、そんなフランス映画を見たいとは思わない。
大女優とその娘。『真実』と題された母親の書いた自伝には嘘ばかりが書かれてある。娘はなぜ、本当のことを書かないのか、と詰め寄る。
アメリカで脚本家として活躍する娘が母親の自伝本の出版を機に娘と売れない . . . 本文を読む