劇場未公開の最新作映画。地味だから公開は見送られて、でも今の時代、配信でさっそく公開された。MGMのメジャー映画ではある。モーガン・フリーマンが出ているし。主人公はフローレンス・ピュー。
これはとてもよく出来た映画で、ハートフルな人間ドラマ。昔ならちゃんと劇場公開もされたのではないか。今はこういう「いかにも」な人間ドラマは軽視される。公開しても映画館には人はこないからだ。派手なバカ・アクション映 . . . 本文を読む
先日見たこの映画の監督であるパナヒの息子が撮った映画『君は行く先を知らない』と同じで、イランのことがわからないから、この映画に込められた深い意味はわからない。それがとてももどかしい。ストレートに描くわけにはいかないから、いろいろ暗喩が込められていて、それが頭ではわかるのだけど、体ではわからないから、表面上の理解しかできない。ジャファル・パナヒ監督が命懸けで作ったはずの魂の一作なのに。主演を兼ねるパ . . . 本文を読む
これは惜しい映画だ。アイデアはいいし、アプローチの仕方も悪くない。だが、映画はあまりに空疎な作品に仕上がってしまった。作り手のせっかくの拘りがちゃんと伝わってこないからだ。さまざまなエピソードへのへんなこだわりはなく、サラッとしたタッチえ描くのはいいけど、それが生かされていない。技術が伴わないから映画に乗れなかった。あまりに素人くさい。役者たちも残念だが、下手。監督に力量がないからこうなる。役者を . . . 本文を読む
前半の最後のところで、号泣してしまった。これはやばい。誰もいない自宅の居間で読んでいてよかった。途中から嗚咽してしまったから始末が悪い。第4章のラストだ。祖母から、母親の死について教えられるところ。10歳の頃、母を亡くした。あれから8年。大学生になり、北海道の大学の獣医学部に入った。1年の夏、生まれてくるはずだった馬の赤ちゃんの死に立ち合い、ショックから自分には獣医は無理だと思い、逃げ出した。大好 . . . 本文を読む